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主人公・かえでの愛娘は、小学1年生の娘なな(7歳)。楽しい小学校生活を送っているように見えたが、ある日突然、同級生・えいこから嫌がらせを受けるように…。ある日の夕方、帰宅したななの筆箱は油性ペンで汚され、鉛筆は折られていて…。
娘に起きた突然の異変
私はかえで、36歳の主婦です。夫・誠二も同い年で、長女・ななは7歳、小学1年生になったばかりの女の子。ななは物怖じしない、明るい子。小学校生活もとても楽しんでいるようでした。そんなうちの子が、こんな目に遭うなんて、夢にも思いませんでした。
あの日は金曜日の夕方。いつもなら「ただいまー!」ってリビングに飛び込んでくるななが、その日は玄関で静かにランドセルを下ろして、そのまま自分の部屋に入ってしまったの。
様子が変だと思って「なな、どうしたの? 疲れた?」って声をかけたけれど、返事も生返事。「うん、ちょっと…」なんて、うちのななが言う言葉じゃないと思い、余計に心配でした。
ぐちゃぐちゃの筆箱
部屋に入ると、ななは机に突っ伏していて、すぐそばには筆箱があったの。
「なな、これ……どうしたの?」
思わず息を飲みました。筆箱の蓋を開けると、中に入っていたはずの鉛筆が5本。全部、芯がバキバキに折られていて…。芯どころか、木の部分までボロボロで、もう文字を書く道具としては二度と使えない状態です。
それだけじゃない。筆箱の表面には黒い線が、油性ペンで何本も、何度も重ねて描かれています。ななは私の声に顔を上げなかったけれど、その小さな肩が震えているのがわかった。
「……えいこちゃんにやられた」
たった一言。普段は「せんせーに言いつける!」ってすぐに怒る子が、こんなにも静かに、力なく言うなんて。その落ち込んだ顔を見たら、もう私がショックを受けてしまって。ななよりも先に涙を流してしまいました。
「ごめんね、なな。ママ全然気づかなくて」
ななが震える声で言った。
「鉛筆、使えなくなったから今日はお友達に借りた」
いつもならイヤなことをされたらすぐに先生に言えるタイプの子ですが、ここまでのことをされるとショックで動けなくなってしまったようです。筆箱も周りの子に見られたくなくて「今日は忘れた」と言って隠してしまい、周りの子もこの被害については知らないということでした。
学校に連絡することに
この日、取引先から直帰してきた誠二には、すぐにこの話をしました。筆箱と鉛筆の状態を見た時の顔は忘れられません。
「ひどいな。それで、担任には連絡したのか?」
私は涙を拭いながら、決意を口にしました。
「今から電話する。相手の子にはきちんと指導してほしいし、保護者にも必ず報告してほしいって伝えるよ」
誠二は黙って頷いた。金曜日の夜は長く、そして重く沈んでいました。
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あとがき:ママの涙と、筆箱に刻まれた悪意
「まさかうちの子が」。この衝撃と絶望感は、きっと多くのお母さんが経験する、一番恐ろしい瞬間ですよね。筆箱のボロボロの様子は、まるでななちゃんの心をそのまま映しているようで、胸が張り裂けそうになります。ななちゃんより先に泣いてしまったかえでさんの気持ち、痛いほどわかります。この状況を前に、冷静でいられる母親なんていません。でも、すぐに「先生に電話する」と決意したかえでさんの強さが、ななちゃんを守る第一歩。金曜日の夜の重い空気、想像するだけで苦しいです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










