🔴【第1話から読む】「俺にも非はあったけど、辞表叩きつけた」育休中に仕事辞めた夫|1400万円借金夫と離婚した話
離婚を決意した里美だったが、幼い子どものいる生活を考えると迷いが生じる。キャリアウーマンの親友・真紀に全てを話すと、「壮太くんは病気よ。即離婚一択」と断言される。「いない方がいいパパ」という真紀の言葉で、里美は迷いを断ち切る。
幼馴染に迷いを話す
離婚。その決意は固まったものの、すぐに踏み切れない自分がいるのも事実でした。
りゅうはまだ4歳、けんなんてたった1歳です。父親のいない環境で、この子たちを育てていくことへの不安。それは、壮太への怒りと同じくらい、私の心を重くしました。
週末、私は幼馴染の真紀に会いました。彼女は私と同い年。独身でキャリアを築いている真紀は、いつも私に冷静な視点を与えてくれます。
「まーちゃん……、もう、本当に地獄だよ」
私は、壮太の退職から、1400万円の借金、そして私の貯蓄450万円が食い潰された経緯の全てを、堰を切ったように話しました。真紀は、コーヒーカップを握ったまま、何も言わずに静かに聞いてくれました。
子どもたちを思うと離婚に踏み切れない
「……で、会社は結局、借金だけ残して畳むことになったってわけ。もう、どうしたらいいか、分かんない」
私がそう言うと、真紀は静かにカップをテーブルに置き、はっきりとした声で言いました。
「里美、離婚一択でしょ」
真紀の言葉は、まるで外科医のメスのように、私の迷いを一刀両断しました。
「壮太くんのお金使いは病的だよ。金銭感覚が破綻してる。貯蓄ゼロで起業する時点で狂ってるし、1000万使った説明もできない。極めつけは、あんたの貯金450万をむしり取った挙句、こっそり会社で400万借りる。これはもう、パートナーとして信用できるレベルじゃないわ」
「やっぱり、即離婚かな……。でもね、まーちゃん。りゅうもけんも、まだ小さいでしょ。子どもたちのことを考えると、踏み切るのが怖くて。父親がいない環境って、どうなのかなって……」
私は、子どもを理由に、自分の決断から逃げようとしていたのかもしれません。
父親の定義に納得
真紀は、まっすぐ私の目を見て言いました。
「里美、よく聞いて。父親が『いる』のと、『いない』のは確かに大きな違いよ。でもね、『いた方がいいパパ』と『いない方がいいパパ』があると思う」
真紀の言葉が、私の胸に深く突き刺さりました。
「壮太くんは、りゅうくんやけんくんのために、何か貢献してる?違うでしょ。彼は、子どもに愛情を注ぐ以上に、不安や借金という毒を家庭に撒き散らしてる。いることで、里美の、そして子どもたちの生活を脅かしてるのよ。そんなパパなら、いない方が、むしろ健全で平和な家庭を築けるんじゃない?」
真紀の言葉は、私の心を縛っていた呪いを解いてくれました。 「いた方がいいパパといない方がいいパパ」――。壮太は、間違いなく後者です。彼が家にいる限り、私たちは常に借金と不安に怯え、私の貯金は彼の借金の穴埋めに消え続ける。子どもたちを心から守るには、この「毒」を家庭から排除するしかない。
「私……離婚する。壮太と別れる。もう、この子たちの生活を脅かされたくない」
私は、真紀の目の前で、涙を流しながらも、はっきりと決意しました。迷いを断ち切り、自分と子どもたちの未来を選ぶ。それが、私がすべき唯一のことだと、強く確信したのです―――・
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あとがき:呪いを解いた「父親」の定義
離婚の決意を固めてもなお、母親として「子どもから父親を奪う」ことへの罪悪感や不安に揺れる里美さんの気持ちがリアルです。そんな里美さんの迷いを、親友・真紀の冷静で核心をついた言葉が打ち破ります。
特に「いた方がいいパパといない方がいいパパがある」という指摘は、この物語の核心をついています。壮太は愛情や安心を与えるどころか、不安と借金という「毒」を撒き散らしている存在。この言葉が、里美さんが自分の人生と子どもの未来を選ぶための、強力な後押しとなりました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










