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主人公の真帆と夫の和馬は、ショッピング中に友達夫婦の夫側の不倫現場を見てしまいます。気づかれた彼からは「妻には言わないでくれ」と口止めをされますが…。
友達夫婦の不倫現場を目撃した
今日はお出かけ日和のいい天気。それなのに、私たち夫婦を取り巻く空気はどんよりと曇っていた。
「なあ真帆、どうすればいいんだろう」
「どうするって言っても…」
私の名前は山岡真帆(まほ)。現在、夫の和馬(かずま)とリビングで顔を突き合わせては、溜息をついてばかり。お互い28歳の新婚生活1年目。日曜日の午後に大きなショッピングモールへ向かった私たちは、とんでもないものを目にした。まだ現実を受け入れられない私は、痛くなるこめかみに指を添える。
「まさか亮(りょう)さんが不倫なんて…知りたくなかった」
「俺もだよ」
なんと私たちは、友達夫婦の夫・亮さんの不倫現場を目撃してしまったのだ。駐車場で見つけた彼の車。助手席には、妻である友達の千鶴(ちづる)とは違う女性が座っている。おかしいな…と思った瞬間、彼らは顔を寄せ、唇を重ねたのだ。
憧れの夫婦だった
千鶴と亮さんは、もともと私と和馬と同じ大学サークル時代の友人だ。亮さんだけが2歳年上で、私たち3人が後輩にあたる。明るく面倒見がよい亮さんと、しっかり者の千鶴。お似合いのカップルとして卒業した彼らは、すぐに結婚し、子どもを授かった。
現在は亮さんが親の飲食店を継いで経営し、千鶴は別の会社で働いている。3歳になる娘のカノンちゃんは、近くに住む亮さんの両親がよく面倒をみてくれているそうだ。はたから見れば順風満帆な夫婦生活。しかし、亮さんは裏切っていたのだ。
見知らぬ女性と口づけた彼は、こちらの視線に気づく。慌てて車から降り、私たちを駐車場の隅に寄せて懇願した。
「お願いだから、妻には…千鶴には黙っててくれ!」
亮さんはこちらの返事を待たず、車の女性に呼ばれて行ってしまった。
今後どうすべきか、話し合いをした
とりあえず帰宅した私たちは、今後どうしようかと話し合う。このまま黙って見守るか、千鶴に報告するべきか。私と和馬の意見は分かれた。
「千鶴に伝えるべきだと思う。自分だけが知らないなんて、私だったら耐えられない」
自分が同じ立場なら教えてほしい。そう思って意見したが、和馬は難しい表情になる。
「でも、亮さんたちにはカノンちゃんがいるんだぞ。離婚騒動になったら、子どもの人生を変えてしまうかもしれない」
「そうだけど…」
和馬はカノンちゃんへの影響を考えて、すぐに伝えることを躊躇した。確かに彼の言うこともわかる。私たちの行動が、子どもの人生を左右するかもしれない。話し合いの末、千鶴に伝えないまま、亮さんに不倫をやめてもらう方向でいこうという結論になった。
「俺は亮さんへの説得を頑張るよ」
「わかったわ。和馬…お願いね」
この決断が正しいのか、正直なところわからない。その夜、私はなかなか寝つくことができなかった。
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あとがき:知らない妻側に、知らせるかどうか
友達夫婦の夫・亮の不倫現場を目撃した主人公夫婦。ずっと親しくしてきた友人だったからこそ、衝撃は大きく、やめてほしいと強く思います。しかし妻の千鶴に伝えるかどうかは意見が分かれました。子どもの存在が、彼女に教えるか黙っておくかの分かれ道になったようです。不倫の事実を知った真帆たちは、今後どのように友達夫婦に関わっていくのでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










