情報開示で判明した、まさかの犯人
弁護士を介しての手続きが進み、数週間後。ついに発信者の情報が開示されました。そこに記された住所と氏名を見て、私たちは絶句しました。
犯人は、真由美さんが以前勤めていたパート先の同僚女性だったのです。 彼女はかつて真由美さんともめて退職したあとも、真由美さんに執着してSNSを特定し、生活を監視していたのです。
「まさかあの人が…」
真由美さんは絶句していました。
「じゃ、じゃああの実家の写真は?」
もう一つの謎だった写真の汚れ。これは同僚女性にはどうすることもできません。そこで、弁護士の回答を持って義実家を訪れた際に再度確認すると、それまでダンマリを貫いていた義父がポツリと白状したのです。
「実は、あの写真の汚れは俺だ。壁の塗装が少し剥げたところを自分で補修したらペンキが飛んでしまったらしい…現場続きでこんな騒ぎになっているとは知らず、すまなかった」
写真の汚れの犯人は「義父」
SNSの中傷DM、そして写真についた汚れ。真実がすべて明るみに出た瞬間、ダイニングは静まり返りました。 義兄は顔を真っ赤にしてうつむき、真由美さんは幽霊でも見たかのように青ざめて震えていました。
「美咲ちゃん、本当にごめんなさい……。私、怖くて、誰かのせいにしないと正気が保てなくて……」
真由美さんの謝罪の声を聞きながら、私はただ、乾いた笑いしか出てきませんでした。
「……私、本当に悲しかったです。一度も真由美さんやお義兄さんを敵対視したことはありませんし、お子さんのことだってかわいがってきました」
義母も、私に頭を下げました。しかし、一度粉々に砕け散った信頼の器が、簡単に元に戻ることはありません。 現在、私たちは義実家や義兄夫婦とは、冠婚葬祭などの最低限の付き合い以外は距離をおいています。
義父の不注意と、義姉の過去のトラブル、そして家族間の身勝手な思い込み。それらが重なった時、いかに簡単に「家族」という絆が崩れ去るかを知った、苦い出来事でした。 今、私は和也と陽菜との、誰にも邪魔されない静かな生活を、何よりも大切に慈しんでいます。
不用意に人を疑わず、きちんと真実を確かめること。当たり前のことのようですが、これからの私も肝に銘じておかねばと思うできごとでした。
あとがき
真犯人の特定と、義父の驚きの告白。すべてのパズルが組み合わさったとき、残ったのは義家族の「醜い不信感」だけでした。事実はあまりにシンプルでしたが、人の悪意と偏見がそれを複雑な地獄に変えていたのです。最後に見せた美咲さんの毅然とした拒絶は、自分自身を大切にするための尊い一歩だと言えます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










