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戌の日とは
妊娠すると「おなかの中の赤ちゃんが丈夫で安全に生まれてほしい」と妊婦さんのみならずみんなが願うと思います。「戌の日」の戌とは十二支のうち11番目の干支であり、12日ごとにまわってくる日をいいます。
古くから戌、つまり犬はお産が軽いことから、安産の神様としてまつられてきました。一般的に、妊娠5か月の安定期に入ったあたりの戌の日に、妊婦さんは腹帯を巻き、安産祈願を行います。
なお、腹帯は医師によって薦めない場合があるため、心配な場合は担当医に相談してみましょう。
水天宮はどんな神社?
安産祈願をするには、安産にご利益のある神社に行くことをおすすめします。そのなかでも今回は、東京都中央区にある水天宮(以降、東京水天宮とします)をご紹介します。
水天宮という名称の神社は日本全国にあり、総本宮は福岡県の久留米水天宮です。東京水天宮は江戸時代、文政元年(1818年)に久留米水天宮から祭神の分霊を勧じょうしました。簡単に言い換えれば「総本宮でまつられていた神様の霊を分けてもらった」ということです。
東京水天宮はその後、明治維新や関東大震災などを経て現在に至ります。安産や子授けなどのご利益で知られ、戌の日には数多くの妊婦さんや家族でにぎわいます。
ちなみに東京水天宮は耐震工事のため、一時的に仮宮でご祈祷を行っていました。2016年4月8日以降は、完成した新社殿でご祈祷が行われています。
基本情報
- 住所:東京都中央区日本橋蛎殻町2丁目4−1
- 電話番号:03-3666-7195
- アクセス:東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅5番出口から徒歩1分、東京メトロ日比谷線「人形町」駅A1出口から徒歩6分
- 受付時間:8時00分~15時00分(ご祈祷は9時00分から)
料金・初穂料
- 初穂料(ご祈祷の料金):5,000円
- 御子守帯(みすずおび):4,000円
- 小布御守(こぎれおまもり):3,000円
安産祈願のご祈祷にかかる初穂料は5,000円です。安産お守りが欲しい場合は、昔ながらのさらしの腹帯である「御子守帯」が4,000円、小さい布を自前の腹帯に縫い付ける「小布御守」が3,000円となります。
つまり、お参りだけなら5,000円で済みますが、もしおはらい済みの御子守帯が欲しければ計9,000円、小布御守が欲しければ計8,000円必要になります。したがって、安産祈願に出かけるときは念のため1万円程度を持っていくと安心です。
金額は変動する可能性があるので、事前に電話で確認すると万全でしょう。
予約の有無
予約ができれば待ち時間なく落ち着いて御祈祷を受けられそうに思いますが、水天宮では予約は受け付けておらず、当日の受付に並んだ順で進行していきます。
ご祈祷受付時間は、午前8時~午後3時15分で、祈祷開始は9時5分からですが、戌の日には8時20分からになります。ご祈祷の待ち時間は、平日の場合は約15分~45分、土・日の場合は約30分~1時間半程度が目安になります。
- 水天宮「水天宮の安産祈願のお参りとは」(https://www.suitengu.or.jp/anzan,2023年1月30日最終閲覧)
関東の水天宮
関東には東京水天宮のほかにも、久留米水天宮の分社があります。いずれも安産にご利益がある神社として知られ、東京水天宮よりは混雑していないようです。
清瀬水天宮(東京都清瀬市)
東京都清瀬市にある水天宮は安徳天皇を祭神とし、古くから安産の神様として信仰を集めています。安産祈願の初穂料は5,000円から。ご祈祷は1年中、通常は10時00分から15時00分まで受け付けています。毎月5日は縁日で、露店が出たり安産祈願の参拝者が多かったりとにぎわいを見せます。
横浜水天宮(神奈川県横浜市)
こちらも久留米水天宮から分社された、安産祈願で知られる神社です。ご祈祷の初穂料は5,000円から。1万円以上納めると、母子安泰を祈念する御神楽(おかぐら)が奉納され、サンリオの母子手帳ケースがもらえます。ご祈祷の受付時間は9時00分から16時30分まで、予約は不要です。
水天宮が混雑しているのはいつ?
東京水天宮の混雑状況は、戌の日かどうか、大安など六輝との関係、平日か休日か祝日かなどでも変わってきます。以下に待ち時間の目安を挙げました。
- 平日:30分ほど
- 土日・祝日・戌の日:1~3時間ほど
混雑する日は受付するだけでもかなり待ち、境内への入場規制がかかることもあります。一方、空いていれば受付からご祈祷まで30分程度で済む日もあります。受付開始直後の朝9時、もしくは受付が終了する15時30分あたりはあまり混雑しないようです。
暑い夏や気温の下がる冬には待つ時間が辛いもの。安定期に入った頃だからといって、まだつわりが続いている方もいるでしょう。無理をせず、混雑の少ない平日にお参りをするのも手。待つ間、外にいる時間が長くなる可能性があるので、体温調節をしやすい服装にするのもおすすめです。
なお、東京水天宮ではツイッターの公式アカウントで混雑状況をツイートしています。受付やご祈祷までの待ち時間のほか、現場の気温や天候なども詳しく知らせてくれます。夏の暑い日には冷やし甘酒や冷やしあめの販売を知らせるツイートも。お出かけ前に下記アカウントをチェックすることをおすすめします。
水天宮ツイッター公式アカウント(@suitengu_info)
お参り・ご祈祷の手順
ご祈祷は大まかに上記の様な流れで行われます。誘導してくれる人がいるので、その通りに従っていけば心配ありません。
本殿でご祈祷を受けるのは妊婦さん本人のみ。代理の場合も1名だけとなります。妊婦さんがご祈祷を受けている間、同行した家族は待合室などで待つようにしましょう。
- 記帳台で受付用紙をもらい、祈祷やお守りの要・不要を記入
- 受付に受付用紙を提出し、初穂料を納める
- 待合室へ進み、名前札と整理券を受け取る
- 順次、本殿へ案内され、ご祈祷を受ける
必要な持ち物
水天宮でご祈祷を受ける際には、特に定められた持ち物はありません。
ただ、待ち時間やご祈祷中などに体を冷やさないよう、気温に合わせた服装や防寒具などは用意しておいたほうがよいでしょう。また、自分で使う腹帯をご祈祷してもらいたい場合は、未使用のものを持参してください。
戌の日に水天宮を訪れました!体験談3選
安産祈願で東京水天宮を訪れた人たちの体験談を3つピックアップ。戌の日の混雑状況や初穂料、腹帯についてご紹介します。
戌の日の混雑状況
上の子もいたし、みんなでクタクタでした(笑)
平日だから大丈夫だとは思いますが、改装工事で狭いので早めに行ってパッと済ませる方がおすすめです(*^-^*)
東京水天宮は戌の日だけでなく、土日・祝日になると非常に込み合います。この方のように、朝9時過ぎに到着したのにご祈祷が終わったのは11時半くらいという場合もあるようです。
妊婦さんの体調が一番大切なので、無理をせず空いている平日などに行くと、体の負担が少なく済むかもしれませんね。戌の日であろうと戌の日以外であろうと、安産のご利益に差はありません。
初穂料等の料金
安産祈願のご祈祷を希望する場合は、受付用紙を記入する必要があります。ご祈祷を希望するのであれば、初穂料として5,000円、お守り等を希望するのであれば、別途4,000円と3,000円が必要になるようです。
金額は変わる可能性もあるため、事前に電話等で確認しておくと安心でしょう。
腹帯は自分で準備した
腹帯は安産祈願の儀式として、妊娠5か月の戌の日から身に着けるものです。儀式のためだけでなく、妊婦さんのおなかを冷えや衝撃などから保護する効果もあります。種類も、岩田帯といわれるさらしタイプのほか、腹巻きタイプやベルトタイプなどさまざまなものがあります。
東京水天宮の場合は、自身の腹帯で祈願したい場合、新品もさらしの腹帯のみ、お祓いしてもらうことが出来ます。前もって自分で腹帯を購入している場合は、それに縫い込む小切れも購入できます。必ずしも腹帯を東京水天宮で購入しなければいけないわけではありませんので安心してくださいね。
フォーマルな服装で行きました
皆さんフォーマルな服の方が多く、妊婦さんはマタニティ服デビューをこのときにする人が多いですよ。
私も水天宮に行きましたがマタニティ服の綺麗めワンピースで行きました。
主人も小綺麗な格好で行きましたよ。
ご祈祷してもらうには、どんな服装で行けばよいか迷うところですが、きれいめでフォーマルな格好が無難です。
スーツがおすすめという話を聞く人もいるようですが、実際に行った人の話だとスーツの人はあまり見たことがないようなので、そこまでかしこまったスタイルでなくてもよさそうですね。
カジュアルな服装や露出多めの服は避け、妊婦の方はおなかを締め付けないマタニティのワンピースがよいでしょう。
水天宮で安産祈願をするなら体調が万全なときに
安産祈願は、絶対に行かなければいけないというものではありませんが、不安を抱えがちな妊娠中には、ご祈祷してもらうことで安心感を得ることにもつながりますよね。
妊娠中でも体調が良く、東京水天宮や近くの神社まで無理をすることなく行けそうなら、安産祈願をしてもらい赤ちゃんが健康に生まれてくることを願ってみましょう。外に出ることでリフレッシュできますし、東京水天宮の近くにはマタニティグッズを販売しているお店や人気のランチスポットなどもあるので、良い気分転換になりそう。
戌の日にこだわる必要はないので、平日の混雑しない時期や天気が良い時に足を運んでみてはいかがでしょうか。