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2人目の出産で体験した産後うつ病と回復までの道すじ

産後うつという言葉を聞いたことがありますか?産後うつは、自分には無縁のものだと思っておりました。2人目を出産して、初めて体験した産後うつ病。ただの疲れだと思ったのに、ついには「死にたい」と思ってしまうまで自分を追いつめてしまった私。産後うつの原因と、回復するための道すじについて私の体験談を紹介します。

筆者の産後うつ体験談

初めまして、mintと申します。夫と2歳の男の子ほっぺ丸と0歳の女の子まりもの4人家族です。イラスト(たまに4コマ)と写真を織り交ぜながら絵日記を書いています。

今回は、私が2人目出産後に産後うつになってしまった体験談をご紹介します。

きっかけは二人目出産

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2人目を出産後、産後うつになるくらい心が落ち込んだのですが、最初はむしろ産後ハイの状態でした。

待望の2人目ということで、久しぶりの新生児にただひたすらかわいくてかわいくて。

里帰り出産だったので、家事や上の子の相手は両親がほとんどしてくれて、赤ちゃんのお世話と自身の回復に専念できました。

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産後1ヶ月健診を無事終えて、里帰り終了。ここからが現実の始まりだったのです。

産後うつかも?知らず知らずに追いつめられていった

初めての2人目育児。最初はつらくても、慣れるまでの辛抱!

慣れない2人目育児

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最初は気合を入れて頑張りました。

夫は早朝出勤と帰宅が遅く、休日出勤もあって多忙。育児はほぼ私1人で行っていました。目の前の家事育児に精一杯で、自分の心や体のことは二の次。

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一方、上の子のほっぺ丸はというと、イヤイヤ期まっただ中で何でもイヤイヤ。赤ちゃんを抱っこすると嫉妬したり、授乳すると嫌がったり大変な時期でした。

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毎日毎日上の子のイヤイヤ攻撃に手を焼いて、常にイライラ。加えて、慣れない2人目育児。だんだん心の余裕がなくなっていきました。

産後うつのはじまり

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不調がだんだん出てきたのは産後2ヶ月頃から。

いつも何かに急かされている感じでそわそわしていました。本当は、もっとゆったりとした気持ちで子育てしたいのに…。

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夜間も頻回授乳で睡眠不足のはずなのに、ずっと緊張状態なのか眠れない。赤ちゃんがせっかく寝ているのに眠れない。

だんだん不眠になっていき、精神状態も一気に悪くなっていきました。

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外見に気を遣う余裕もなく、大体いつも同じ格好。メイクも気にかけないようになってしまいました。

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他にもよく物を失くし、どこに置いたのか思い出せずに家中を探し回ることも。

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家事がしたいのに体が上手く動かない状態になってしまいました。

洗濯物を取り込み、すぐに衣服をたたんでしまいたいのに、へたりこんで立ち上がれない状態に。

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気がゆるむと頭が真っ白、思考停止。とにかく身体が動きません。

産後の疲労、体に出てくる

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体も不調続きでした。産後1ヶ月健診で産婦人科は卒業したつもりでしたが、また産婦人科へ返り咲き。医者からは疲労だろうと言われ薬をもらいました。これで治ったと思っていたのですが…。

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新たに不調が出てきました。今までなかっためまいが増えて、せっかく用意した食事が台無しになる羽目に。

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ひどかったのは腹痛。何度もおなかをくだすはめに。(お食事中の方、ごめんなさい)

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腹痛は急にやって来るので、そのつどトイレへ。何度も腹痛になると精神的にも参ってきます。腹痛がまたすぐにやって来るのではないかと不安になり、外出も怖くなりました。

大ピンチ!死にたい気持ちがわいてくる

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体の不調が続く中ますますブルーな気持ちになっていき、ついには「死にたい」と考えるように。

どうして死にたいのか理由もないまま、四六時中「死にたい、死にたい」という言葉がひたすら頭の中でグルグル。後から振り返って考えてみると、当時の私の精神状況はかなり異常でした。

このままじゃいけないということは頭では理解していたものの、心がついてきません。常に死にたいと考えるようになってしまい、本当に危ない状況でした。

勇気を出して、夫に心のつらさを訴えてみました。

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話をまともに聞いてもらえず逆効果。

後日夫に聞いたのですが、私が死にたいと打ち明けたときは急な発言に驚いてしまって、何と声をかければ良いのか分からなかったそうです。

でも、当時の私はそんな夫の気持ちを理解する余裕はありませんでした。

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とことんネガティブに考えて、ますます自分を追いつめてしまいました。

心の不調となった理由

乳児健診のとき自治体の担当者に思い切って相談したら、専門の心理士さんを紹介されました。心理士さんに相談すると産後うつになりやすくなる理由を教えてもらいました。(あくまで私の場合なので参考程度にしてください。)

私が産後に心が不安定になってしまった原因を、下記のとおりまとめてみました。

産後のホルモン

まず、妊娠中から産後のホルモンの変化。ホルモンの影響で心が不安定になりやすくなる、マタニティブルー。これは誰にでも起きやすい現象だそうです。

過労と睡眠不足

毎日の子育て。子育ては24時間営業みたいなもの。産後の回復が完全でないまま、休みなく家事育児をすると、疲労蓄積!疲れすぎると自律神経が乱れて眠れなくなるそうです。

性格

まじめすぎると不調になりやすいと言われました。(自分はさほど真面目ではないと思うのですが…)

上の子が未就園児

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上の子が幼稚園などに通っていれば、嫌でも外に出て体を動かし人と話す機会が出るので、産後うつのリスクが減るそうです。

うちはちょうど2歳差。上の子は保育園にも通っていないので産後しばらくは家にこもりきりでした。こもりきりなことが1番ダメとのことでした。

3人目だと上の子が通園しているケースが多く、2人目よりは不調になりづらいそうです。

季節性

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心の不調が特にひどかったのは12月上旬。冬至前の日照時間が短い時期でした。日の光を浴びることが少ないと、うつ状態になりやすくなるそうです。

季節が心に影響するなんて盲点でした!

ついに心療内科へ

心理士さんからアドバイスを受けて、自分なりに治そうと好きなことをして気分転換したり色々努力してみました。

ところが、なかなか状態は良くなりませんでした。

腹痛も治らず憂うつな気持ちが続き、それでもこれではいけないと前向きに進んでいきたくて必死にもがく毎日でした。

今まで心療内科には何となく敷居が高くて行く勇気がありませんでした。でも、行くかどうか悩んでいる場合ではなくなってきました。

とにかく心と身体の不調を治したい。半年悩み続け産後8ヶ月、ついに心療内科へ行くことに!

すると…。

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ずっと悩まされていた腹痛は、過敏性腸症候群。そして心の不調は産後うつ。ショックでした。産後うつなんて、自分はならないだろうと思っていたので。

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医師からは睡眠は疲労回復にもなるし、精神面にも良いのだと説明されました。

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そして、授乳中でも大丈夫な薬を処方してもらいました。

回復をめざして

とにかく治したい産後うつ。専門家に教えてもらった以下のことを実践して地道に回復に専念しております。

まずは休養!睡眠時間の確保

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一番回復に効果があると言われた睡眠。まだ夜間授乳があるし、子供が寝静まったときこそが自由時間!と思ってついつい自分の睡眠時間を削りがちですが、ここは体調優先に。

お昼寝や夜寝かしつけのとき子供たちと一緒に眠って、睡眠時間を確保します。

人と話す

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メールやLINEでもよいけれど、できれば直接人と会話。夜、帰宅した夫と話すだけでも効果的なんだとか!

外に出る

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体調の良い日限定ですが、お散歩だけでもよいから運動が大事!ずっと部屋にこもりがちにならないように、外に出て気分転換。日の光を浴びるのが良いと言われました。(もちろんほどほどに、紫外線対策した上でですね)

カーテンを開けて室内でちょっと太陽の光を浴びるだけでも良いそうです。

人に頼る

子供たちを預け、1人でリフレッシュする機会を作ることが大切だと言われました。

今まで人に頼ることには罪悪感がありました。母親なのに1人で遊んで良いのかと。夫は激務なので、休日ぐらい休んで欲しくついつい遠慮がちに。

それに実家が近いので実家に頼れない人たちのことを思うと自分はとても恵まれており、簡単に人に甘えてはいけないのだとつい考えてしまっていました。

心理士に相談したとき、可能であれば里帰りをもう少し長くできたら良かったねと言われました。一時保育やファミリーサポート制度など自治体の制度について勉強不足だったので積極的に活用できればと思っています。

少しでも産後のママが笑顔でいられますように

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まさかの産後うつ。家族が増えて嬉しいはずなのに、苦しく辛い毎日で心から笑える日がほとんどありませんでした。

今思えば1人で抱え込まず、深刻にならないうちにもっと早く専門家に相談すればよかった!今は処方された薬と専門家のアドバイスに従って回復に専念しています。

以上が私の体験談ですが、産後うつの判断や解決方法などはそれぞれ人によって違うので医療機関や専門家へご相談ください。少しでも産後のママ達がゆったりとした気持ちで笑顔いっぱいに育児ができることを祈っています。

※こちらの記事は2016年6月に作成されたものです。

筆者ブログ『3人目は双子ちゃん』

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