小学5年のみずほは、二世帯住宅で暮らしている祖父の病気が進行しており、祖父は入院治療を拒んでいることを知る。
自分の思うように生きて満足して死にたいと願う祖父に寄り添いつつ、みずほは祖父がつぶやいた「たとえ明日、世界が滅亡しようとも、今日わたしはりんごの木を植える」の言葉の意味を考えるのだった。
生きること、死ぬことを考えさせてくれるお話。
風の神送れよ
長野県伊那谷には、疫病退散を願ってすべてを子どもたちだけが行う「コト八日行事」という400年続く国の無形文化財がある。
来年は中学1年生として頭取となる優斗は補佐役を務めていたが、頭取が足を骨折し参加できなくなってしまい…。
仲間と困難に立ち向かいながら成長していく子どもたちを描いた作品。
ぼくの弱虫をなおすには
小学4年生のゲイブリエルはこわいものがたくさんある弱虫な少年。特に、5年生となって自分をいじめる上級生と同じ校舎になることを一番こわがっていたが、親友のフリータと共に「こわいものリスト」を作り、困難を乗り越えようとしていく。
人種や生活の違いを超えて協力しながら、子どもたちが困難に立ち向かう姿を描いた本。
捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ
町のパン屋に生まれた田村さんは、流行りの菓子パンを作る職人が「にせもの」に思え、修行中のパン屋から逃げ出し放浪の旅へ。
その先でたどり着いたのは、まき窯で焼く天然酵母の「ほんもの」のパン作りだったが、たくさん売れ残ったパンは捨てるしかなく、「捨てないパン屋」を目指すことに。
捨てないパン屋として評価される田村陽至氏の思想を描いたノンフィクション。
低学年からコンクールにチャレンジしてみよう
読書感想文コンクールは、参加するならぜひ入賞をと考えてしまいますが、テーマ性のある本を熟読し、自分なりの考えをまとめて文章として表すこと自体が、子どもにとって非常に大きな成長を促してくれるものです。
入賞するためのテクニックも今後の文章作成に役立ちますが、決められた本を読み切って感想文を完成させたことが大きな自信につながるでしょう。
今回紹介した課題図書はどれも読み応えがあり、それぞれの小学生の学年に合わせて新たな知識や見識を広めてくれるものばかりで、感想文を書かなくても読むだけで価値のあるものです。
感想文を苦手とする子もいますが、まずは低学年の子どもにもぴったりな課題図書を読んでみることから勧めてみてはいかがでしょうか。










