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「毎日家にいられていいね」?専業主婦の私が思うこと

「毎日家にいられていいね」、そんな言葉をかけられてしまうこともある専業主婦。実際に筆者自身も仕事をしていた頃は「専業主婦になりたい」と思っていましたが、いざなってみると必ずしも抱いていたイメージ通りではないと思うようになりました。働いているママももちろん大変ですが、専業主婦にも専業主婦なりの苦労があります。今回は、専業主婦の気づかれにくい大変な部分やつらい部分について筆者なりに考えをまとめてみました。

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専業主婦は本当に楽で羨ましい?当事者である筆者自身が考えてみました

「専業主婦でいられるの、楽そう」、「仕事のことを考えなくていいなんて羨ましい」。

専業主婦に対する世の中の代表的な声は?と聞かれたら、こういった言葉を思い浮かべる人も少なくないかと思います。実際に面と向かってそう言われたり、そのように思われているような態度を取られたりしたことがある方もいるかもしれません。

ですが、実際に専業主婦の立場から見てみると必ずしも楽でよいことばかりではない、というのが本音です。筆者自身も以前は専業主婦の大変な側面など全く思いつきもしませんでした。

筆者は現在専業主婦になって5年目になります。この5年間専業主婦をやってきて感じたことや気づいたことを書いてみたいと思います。

妊娠を機に専業主婦になることを選んだ自分

疑問 PIXTA

現在の我が家の家族構成は夫、私、4歳になる娘の3人家族。娘は私立幼稚園に通っています。

夫は現在仕事で担当している場所が自宅から遠いため、平日は現地で単身赴任、週末だけ自宅に戻ってくるという生活スタイル。なので、平日は基本的に筆者と娘の2人きりで生活をしています。

妊娠前はフルタイムの正社員で働いていましたが、妊娠を機に退職をする道を選びました。妊娠と旦那の転職に伴う引っ越しが重なったためです。

筆者の勤め先は全国に店舗があるので異動願いを出すことも可能ではありました。ですが、引越し先での不慣れな環境でブランクがある状態での職場復帰はあまり現実的ではないと感じ、少々心残りはあったものの退職を選ぶことに。それから現在に至るまで専業主婦として過ごしています。

「専業主婦って良いな~!」と言われ感じた違和感

否定 PIXTA

里帰り出産、自宅に戻ってからの育児などバタバタと日々は過ぎ、もし以前の職場に異動願いを出していたらそろそろ職場復帰だったであろう時期に、友人たちと会う機会がありました。

筆者と同じように専業主婦になった人、結婚しながら今も現役で仕事を頑張る人、育休明けで仕事を再開したばかりの人など、さまざまな生活スタイルのメンバーで集まりお互いの近況を話し合うなど楽しい時間を過ごしました。

そんなとき話の流れで「専業主婦って本当に良いな~!自由だし楽だし!羨ましい限り」とふと言われました。そのときは「そうかな~?」と筆者自身肯定も否定もしませんでしたが、自宅に帰ってから会話を思い出し何となく違和感を覚えたのです。

確かに専業主婦になって楽になった部分もあるけれど、大変なことやつらいこともあります。「専業主婦は良いね」と言われるのはどうしてなのかと思いました。

気づかれにくい専業主婦の大変な部分とは

以前の筆者自身もそうでしたが、実際に当事者になってみないと大変な部分など「負の側面」には気付けないものです。

筆者なりに自分が専業主婦になってみてから気づいた「こういう部分が専業主婦は大変でつらいところなのかな」と感じたことをまとめてみました。

常に子供と向き合い神経を張り詰めていないとならない点

疲労 PIXTA

当たり前ですが、専業主婦の立場だと子供と接する時間が1日のほとんどを占めます。

かわいい我が子と一緒にいられる時間は、本当にかけがえのないもので貴重だということは十分理解しています。ですが、いくらかわいいといっても1日中子供と向き合うのには相当の体力が要るのはもちろん、とっさの行動に対して動けるように神経を張り詰めておく精神力や辛抱強さが必要になります。

現在は娘が幼稚園へ行くようになったので、以前より負担は軽くなったと感じるものの、家にいるときは常に「ねえねえママ!」、「ちょっと見て~」、「何やってるの?」と、こちらが意図しないタイミングで大声で呼ばれたり、のぞき込んできたりするので、正直少しおとなしくしてほしい…と思うときも。

乳児期に比べて危険なことはしなくなったとはいえ、まだまだ気になるものに対し一目散に走り出す4歳児がけがや事故にあわないようにするためにも、在宅時・外出時はいつでも気を張っていないとならないので、自分が感じている以上に疲労が溜まってしまうことも。

会社勤めのときには経験したことがあまりなかった「自分自身のペース配分を保てない時間が長く続くストレス」は、意外と専業主婦というものが大変に感じる要因の大半を占めているように感じます。

家庭から自分を切り離せるタイミングが少ない点

疲労 PIXTA

専業主婦でいると、在宅している時間も家事をする時間が必然的に長くなります。自分の家なので勝手も分かっていて気を遣うことのない手軽さは極上だともちろん感じますが、家庭から自分自身を100%切り離せる時間は非常に少ない、と感じます。

環境が変わりにくい状況なので常に家のことが頭の片隅にあり、オンオフの気持ちの切り替えや自分自身を最優先に考えた行動がしにくいです。掃除や料理などに専念できるのはたしかに楽しいですが、評価してもらえるのは自ら他人に話さない限り家庭内だけに限定されがち、ということも。

閉塞感が常に付きまとっているような状態に感じることもありますが、逃げ場がありません。

フルタイムに近い勤務形態で、仕事をしながらの育児の大変さは友人などの話などを聞くだけでもすごいと感心してしまいます。ですが、同時にやりがいがあり評価をされる仕事へ没頭できる時間があること、オンオフをしっかりと切り替えられる場所があることが羨ましいな、と感じるのも事実です。

社会復帰したいと思っても簡単に戻れない点

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前述しましたが、筆者は自ら進んで専業主婦の道を選びました。ですが、子供の手がかからなくなってくると次第に「何か仕事をしたいな」とも思うように。

かつて仕事をしていたときのように、自分がきちんと取り組んだことを形に残したい、社会との隔絶感を払拭したい、と感じるようになったからです。しかし、現状では社会復帰をするということが並大抵なことではないのだということにも気づきました。

我が家は夫が平日まったく家にいません。なので、昼夜問わず娘に何かあった場合全て対応するのは筆者自身になります。両親たちや親類も近くにはいないので、頼りたくても頼れない状態です。

今は自分が自由に動けるから何ごともなく済んでいますが、自分自身が勤めに出て娘に何かあった場合はその都度自分が職場を抜けて対応しないとなりません。そんなに融通をきかせてくれる会社なんてあるのか、また筆者自身がキャパオーバーになってしまわないのかなど、不安なことはたくさん。結局自身で時間をかけて考え、夫とも話し合いをした末もどかしさを残しながらも家事育児へウエイトを置き続けることにしました。

「専業主婦は暇で自由」。

たしかに一見するとそういう風に見えるしれません。ですが、実は働きたいという気持ちを持ちつつもさまざまな理由で専業主婦を選択している主婦もいます。育児と介護のダブルケア、病気療養中、夫の転勤が多いということから仕事を続けられないなど、理由もさまざま。

そういったやむを得ない理由で専業主婦を選択した人たちに対して「専業主婦は楽で羨ましいな」と言ってしまうのはちょっと違うのでは、と思います。

専業主婦にも良い面・悪い面があります

笑顔 PIXTA

専業主婦になる、と決めた当初は仕事をしないで家事育児だけに専念できるし自由時間もある!と前向きな気持ちだった筆者ですが、実際に経験してみて実はいろいろと思い違いをしていたのだな、と痛感させられました。

専業主婦は、よほど裕福でない限り自分のために自由に使える時間やお金が想像以上にありません。達成感を得る機会や評価される機会もぐっと減り、日々の閉塞感も増します。ですが、誰よりも子供の成長・笑顔を間近で見られる幸福感、自分のやる気次第で新しいことに挑戦できる時間を確保できる充実感もあります。

筆者はちょっとした興味から在宅ライターの求人へ応募し、現在はご縁あって記事を執筆しています。最初は前職とはまったくの畑違いな仕事なので続けられるか心配でしたが、自身の書いた記事が実際に配信され少なからず人々の困りごとや関心ごとなどに役に立っていると思うと、非常にやりがいを感じています。もし筆者が専業主婦をやめてワーキングマザーになっていたら、このような機会には恵まれなかったはずです。

失うものや諦めるものもあるけれど、専業主婦だからこそ得られるものもある。また、それはワーキングマザーでも子供を持たずに仕事を続けるママでも同じなのではないでしょうか。どんな立場であっても良い面・悪い面は存在し、皆日々努力をしているのだと思います。

置かれた立場を悲観せず、上手に生かせる前向きな気持ちを持ち続けながら、これからも母親として、女性として生きていけたらなと思います。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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