妊婦さんのおやつ・間食事情についてアンケートが行われました
皆さんは妊娠中、「妊娠前と比べて食べ物の好みが変わったな」と感じたことはある(あった)でしょうか。急に梅干しやグレープフルーツを食べたくなった、大好きだった食べ物のにおいや味が大嫌いになったなど、妊娠後に食べ物の好みが一気に変化したという話は聞いたことがありますよね。
筆者自身は、もともと好きだったしょうゆ味の食べ物が妊娠を機にますます好きになり、更にはしょっぱい味付けが妙に食べたくなる頻度が増えたため、妊婦健診のたびにむくみのチェックで指摘されないかどきどきしていました。
人工着色料、香料、保存料などを使用せず、「食べても罪悪感を感じない」がテーマのGuilt Free(ギルトフリー)スナックを定期購入できるサイト「snaq.me」を運営する株式会社スナックミーが、出産を終えて1年以内の女性を対象に先日「間食状況にまつわる調査」を行いました。
そこから見えてきたのは、「妊娠前後で最も変化が大きい味覚は酸味」「妊娠中のおやつは、初期に頻度と摂取量が一時的に減るものの中期以降は増加」「おやつで食べる物が自然に近いものへ変化する」といった傾向でした。
今回は、妊婦さんのおやつ事情についてアンケート結果の回答内容を詳しく見ていきたいと思います。
調査概要
- 調査対象:クロス・マーケティングのネットリサーチモニターを母集団とする1歳未満の子供がいる20-39歳の女性:300名
- 調査期間: 2018年5月28日〜5月29日
- 調査方法: ネットリサーチ
- 調査地域:全国
- 有効回答数:300サンプル
味覚やおやつの頻度、量が変化!妊娠中のおやつ事情とは
今回のアンケートでは味覚の好みの変化の有無、おやつの頻度や量の変化の有無など、妊娠前と妊娠後で比較してどう変わったかを聞く調査がメインに行われました。
得られた回答結果を見ると、「たしかに自分もそうだったな」と数年前の妊娠時期を懐かしく感じるものが多くありました。妊娠中の方も現在妊娠していない方も、自分のおやつの食べ方・頻度と比べながら見てみると面白い発見があるかもしれませんよ。
妊娠後酸味のあるものを食べたくなる人は妊娠前の約3倍に
「妊娠前後、妊娠中で、好んで食べたいと思った味を全て選んでください」という質問に寄せられた回答を見てみると、妊娠前後で最も変化の大きかった味覚の好みの変化は「酸味」でした。妊娠前後で比較すると酸味を好む人の割合が3倍にもなっています。この変化は他の味覚では見られない程のものでした。
興味深いのは「甘味」の好みの割合変化です。妊娠前に最も食べたい味覚に選ばれた「甘味」は、妊娠初期には約20%もダウン。しかし、妊娠中~後期には再び甘味を好むようになり、妊娠後期では妊娠前よりも多い人が甘味を好んで食べたいと回答しました。
妊娠初期に人気だった「酸味」は、妊娠中期には大きく割合を減らした後、そのまま増加することはありませんでした。
筆者自身は食べづわりの気があったのですが、今思い返すとあまり酸味のあるものを欲しいと思うことなく甘いものをよく好んで食べていた記憶があります。
おやつの摂取量・頻度は妊娠初期だけ低下し中期以降は毎日食べる人が4割以上に
おやつを食べる頻度・量について、妊娠前と妊娠中で変化があったかという質問では、おやつを食べる頻度は妊娠前と比較し妊娠中は減少する人が多い傾向に。特に、妊娠前と妊娠初期ではお菓子をほとんど食べない人の割合が3倍近くに増加しています。
この回答結果からは具体的な理由まで分かりませんが、自分自身の妊婦生活と照らし合わせると、妊娠が分かってからすぐつわりが始まりおやつはもちろん何も食べる気になれなかったので、恐らく同じような境遇の人が多かったのかなと感じました。
妊娠中期から後期にかけてはおやつを食べる頻度が増加する人が多くなるようです。これは一回あたりのおやつの量について同じような傾向が見られます。「つわりも収まったし自分と子供の2人分食べないと」とついつい間食を増やしてしまう人が、もしかしたら多いのかもしれませんね。
妊娠後は自然に近いおやつの摂取が増加する傾向に
妊娠前と妊娠中によく食べていたお菓子をそれぞれ聞いたところ、お菓子やスイーツの代表格であるチョコレートや焼き菓子、チップス、ケーキは軒並み食べ控えしているという結果となりました。特にチョコレートに関しては25%も減少しています。
妊娠後に食べる量が増加したおやつは生の果物とゼリーで約2倍の増加率でした。ナッツやドライフルーツも食べる人が微増。自然に近いものを食べようと心がける人が多いことがうかがえます。
おやつを変える理由は「カロリーや糖分などが気になる」「自分の体や胎児への影響を考慮」
妊娠後に食べるのを控えるようになったものとして、チョコやチップス、洋菓子などが多くあげられていました。
逆に積極的に食べるようになったおやつを見てみると、生の果物やヨーグルト、ナッツ、ドライフルーツの割合が高くなっています。「栄養補給」「カロリーが低そう」「自分や胎児への悪影響が少なさそう」などの理由から自然に近いものを選ぶ人が多いようです。
筆者自身の妊娠時を思い返してみると、ひどい便秘に悩まされたため率先してヨーグルトを食べていたり、栄養だけでなく適度な水分補給の目的も兼ねて生の果物を食べたりしたな、と記憶しています。猛暑で暑かったこともあり、好物のブドウをよく買っていました。
妊娠中の甘い物のとり過ぎは妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、難産、肥満児出産などのリスクを高める原因になると言われています。自分自身にも胎児にとっても、健康で安全なお産をするためにおやつ内容を変更したいと考える方が多いのかもしれませんね。
- 花山ママクリニック「体重コントロールについて」(http://www.curam.co.jp/mama/birth/birth02/,2018年7月31日最終閲覧)
- 医療法人 寿恵会 船橋レディスクリニック「太り過ぎがいけない理由」(http://www.funabashi-lc.jp/original16.html,2018年7月31日最終閲覧)
- 医療法人 竹村医学研究会 小阪産病院「妊娠高血圧症候群は妊娠後期に多い病気です」(https://www.kosaka.or.jp/utility/pdf/0103-10.pdf,2018年7月31日最終閲覧)
妊娠中のおやつは無理はしすぎず適度に楽しんで
妊娠中の食生活は気をつけなくてはならない点も多く、少々神経質になりやすい傾向にあります。
たしかに意識して食べないようにするのも大切ですが、もともと好きだったおやつを全く食べない!といったような極端な行動は、かえってストレスの原因になってしまいそうですよね。
適量を守れば、おやつタイムも妊娠時の大切な栄養やエネルギー補給の場です。食べ過ぎになどに注意しながら楽しく過ごすことができるといいですね。