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1人目を育てながら2人目を妊娠。妊娠から出産までのエピソードを紹介

2人目の妊娠は、1度経験した妊娠生活ともあって少し余裕が出てくると思いがちですが、1人目の妊娠のときと異なり、すでに1人目の子供がいるという大きな違いが。以前のように、自分1人で過ごすことは難しく、完全に1人目の子供中心での生活に。それは想像以上に大変でつらいもののように感じました。2人目の妊娠生活で悩んでいるママもおられはず。今回は、筆者の2人目妊娠・出産エピソードを紹介します。

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筆者が2人目を妊娠したとき

筆者には、小学2年生の長男・年中の次男・生後5ヶ月の長女の3人の子供がいます。今回は2人目を妊娠したときのことに着目し、お話させて頂きます。

初めての出産を終え「もうこんなにつらい痛み2度と経験したくない!」と心に決めたはずが、そのうちに不思議と考えだす「2人目」。筆者はできれば2歳差できょうだいが欲しいと考えていたのですが、なかなか授かることができませんでした。そのうち、今まで自分がしてきた仕事とは全く違う会社で働くことになり、長男は会社と提携している保育園へ預けることになりました。

年度が替わり、長男は認可保育園への入園が決まっていたので、また新たな環境でのスタート。その頃、筆者は一向になじめない仕事と育児の両立の難しさからなのか、ストレスからのひどい湿疹に悩まされていました。顔も全体的に腫れだして出社できないほど。2人目の妊娠が判明したのはまさにそのときでした。当時、長男は2歳4ヶ月。待望の2人目の妊娠に喜ぶ気持ちはありつつ、妊婦が飲んでも大丈夫な薬にしてはもらっていたもの、おなかの赤ちゃんに薬の影響がないかとても不安でした。

2人目の妊娠生活を紹介

上の子供がいながらの妊娠。初めての妊娠とはまた違った不安がありますよね。

赤ちゃんが生まれたら上の子との2人での生活はもう終わり。上の子としっかり向き合うことも大切ですが、おなかの赤ちゃんを守ることも大切なことです。この重大なミッション二つを遂行しなければならないのは、なかなかの難題です。

筆者の場合、近くに家族や頼れる人がいなかったので、とにかく自分が頑張るという選択肢しかありませんでした。2人目の妊娠生活を紹介します。

上の子に赤ちゃんがいると伝えた時期

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長男におなかに赤ちゃんがいることを伝えたのは、安定期に入り見た目にもおなかが少しふっくらし始めた頃だったと記憶しています。

まだはっきりとは分かっていなかったようでしたが、赤ちゃん返りのような行動は、妊娠を伝えるより前の妊娠初期から見られました。例えば、スーパーに買い物に行ったとき、いつもなら夫の抱っこを好むのですが、急に「ママ、抱っこ」と言い出すように。寝るときも、ご飯も、すべてがママじゃないと嫌なようで、大変でしたがほほ笑ましくもありました。子供は本当に不思議なものですよね。

ある日、「ママのおなかにはなにがいる?」と聞くと「赤ちゃん」という答えが長男から返ってきました。理解していることにびっくり。ママに甘えながら、少しずつ兄になる準備をしていたのかもしれません。

妊娠初期

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ひどい湿疹で薬を服用していたこともあり、早めに産婦人科を受診しました。胎嚢(たいのう)・心拍が確認でき、妊娠が確定。しかし、次の健診で「出血も少し少なくなっていますね」というひとこと。出血があったこと自体最初の健診で聞いていなかったため、驚きと不安で言葉が出ませんでした。そして流産の可能性があることを伝えられ、何も考えられなくなりました。

なるべく安静にすることが必要だったので、まだ初期でしたが会社に報告。報告したところで何かが変わったということもなく、どうすればよいのか分からず悩んでいました。会社の先輩に「赤ちゃんも自分も大事にしなさい」と言われてハッとしました。病院への不信感もあり、産院を一から考え直し、入院中に長男も泊まることができる助産院を見つけて受診することにしました。この助産院の助産師さんがとても良い方で、初めて会ったのに本音が言えてたくさん泣いてしまいました。「ここの病院でこの子を生みたい」と心から思いました。

当時はつわりもあり、毎朝長男を保育園に送ってから満員電車に乗ることが何よりもつらかったです。どうしても無理なときは早退しました。保育園へ迎えにいくこともつらかったのですが、長男も頑張ってくれているので筆者も頑張るしかありませんでした。なるべく長男といるときは元気でいたかったのですが、横になっていることがほとんど。何かを感じているのか文句も言わず、1人で遊んでくれました。

妊娠中期

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妊娠5ヶ月に入ってすぐ、おなかの赤ちゃんが「男の子」ということが分かりました。次は女の子だったらよいなと思ってはいたものの、自分は男の子しか生めないような気がしていたので、ある意味想像通り。これは夫も同じように考えていたようです。長男には伝えたものの、理解していたのかどうかは分かりません。兄弟で遊ぶ姿を想像してほっこりとした気持ちになりました。

安定期と言われる時期に入ったものの気が抜けない状態で、ここで大きな決断を。せっかく長男が認可保育園に入れたこと、そして経済的なこと、かなり悩みましたが、これ以上ストレス過多状況で取り返しがつかないことになったら後悔してもしきれないと判断し、退職することに。

妊娠中でまた新たに仕事へ就くことは難しかったので、悩みに悩んだ結果、保育園も退園することになりました。久しぶりに長男との2人生活に戻り、イライラの連続。一緒にご飯やおやつを作ったり、体調が良いときはでかけたりして、時間を埋めるようにして過ごしました。

妊娠7ヶ月頃、おなかの赤ちゃんに不安要素が見つかり、紹介状を書いて頂いて総合病院へ。「ハイリスク妊婦」という文字を見るたびに落ち込みました。

妊娠後期

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後期に入ってからも、引き続き周産期センターのある総合病院へ。産院予定の病院へ戻ることを目標にしていましたが難しくなり、こちらの病院で予定帝王切開でのお産が決まりました。家族であっても15歳以下の病棟への立ち入りは禁止されており、入院中は長男をどうするか悩みました。

筆者には近くに頼れる家族が居らず、両親・義両親とも遠方でフルタイム勤務をしていました。それでも頼むしか方法はなく、事情を話して実母・義母・義姉に3日交代で来てもらえることになりました。迷惑をかけて申し訳ない気持ちと、おなかの赤ちゃんへの不安で頭も心もいっぱいいっぱい…はり裂けそうでした。

後期つわりもあり、胃のむかつきや痛み、腹痛や腰痛などのマイナートラブルにも悩まされ、穏やかには過ごせませんでした。それでも長男との時間は残りわずか。予定日が2月だったため、外で遊ぶには寒過ぎて、おなかも張りやすいので毎日外に出るわけにもいきません。毎朝マンションのキッズルームで遊ぶことが習慣になっていました。

なるべく安静にと言われても、上の子がいると難しいもの。大きなおなかを見て赤ちゃんの存在は理解しているようでしたが、それでも抱っこは入院前日までせがまれ、無理のないようにしていました。張りのあるときはおなかを触らせて「今おなかカチカチだからごめんね」と言ったら、少しは我慢してくれました。

出産

出産 PIXTA

早まることもなく予定帝王切開での入院となりました。前日入院になるため、9泊10日の入院となります。病院は子供の立ち入りを禁止しており、長男には退院まで会えません。実母に泊まりにきてもらい、長男をまかせて病院へ行きました。前もって予定を立てられたので、これは帝王切開のメリットだと言えますね。

出産は2度目ですが、帝王切開は初めてのこと。陣痛が来ないまま生まれてくることに罪悪感を抱きつつも、ここは安全が何よりも大事と自身に言い聞かせていました。手術への恐怖心よりも、おなかの赤ちゃんへの不安がはるかに大きく眠れない夜を過ごしました。

当日、午前中の手術だったので朝からせわしなく準備が始まりました。もう筆者は先生に身を委ねるしかなく、そのときを待ちました。緊張しすぎてよく覚えていません。手術が始まり、次男が無事に誕生しました。安心から涙が出ました。体に不安があった次男はNICUへ。術後の猛烈な痛みに苦しみつつも、生んだはずのわが子の顔が分からないことがつらくて寂しく、長男に会えないことがつらく泣いてばかりいました。

幸い、次男は定期健診のみでようすを見ていこうということで母子同室になり、久々に喜びの感情が!それでも気になるのは長男のこと。わが子と離れるのがこんなにもつらいとは思いませんでした。

産後

兄 妹 PIXTA

退院して自宅に戻ると、長男が義姉やめいと共に迎えてくれました。ここで泣いたのは長男ではなく筆者です。長男と次男は初対面。長男は次男を見ようとせず、でも気になる…いろいろな感情と戦っているようでした。すぐに、長男と次男との3人での生活が始まり、最初のうちは夜勤の夫が食事の支度や洗濯物をある程度してくれていましたが、夫がしてくれるのを待つことが苦痛になり、気が付けば全部自分でこなしていました。

長男は、我慢していた分の感情が爆発したように大暴れ。次男の授乳のたびに大声で泣きわめき、夫の帰りが少しでも遅くなると気が狂ったかのように泣いていました。筆者の方に向けても返ってこない愛情を、夫に向けていたのかもしれません。

産院からも上の子をフォローしてあげてねと言われていたのですが、実際に小さな赤ちゃんを目の前にすると放っておくことはできず、結果的にこれが長男の赤ちゃん返りを加速させてしまい、反省ばかりです。今思い出しても、子育てをしている中でこのときが1番つらかったです。

赤ちゃん返りが落ち着くまでに時間はかかりましたが、次男を見つめながら少しずつ「お兄ちゃん」が芽生えてくる長男を見ていると、2人の母になったという実感が湧き、一生守っていこうと心に誓いました。

1人目の妊娠、2人目の妊娠

妊娠 PIXTA

同じ妊娠でも、1人目の妊娠と2人目の妊娠だとわけが違います。出産は予想だにしていないことの連続だと身をもって学びました。

女性は妊娠によっていろいろな変化がありますよね。体調・体型・環境・職場…職場においては、今でも、もう数ヶ月頑張っていたら…と、ふと思うこともあります。それでも、次男に出会えたということは何にも変えられない宝物。これからまた頑張ろう、とその都度思い直します。

今ではもう1人家族が増え、一緒に泣いて怒って笑って、はちゃめちゃな日々を過ごしています。今でも失敗だらけですが、1日1日子供たちと共に、筆者自身も「母」として成長していきたいです。

2人目を妊娠して不安に感じている方、筆者はトラブルの連続でしたが決して誰もがこのような状況になるわけでは無いのでそこだけは安心してくださいね。いろいろなことがあるかもしれませんが、上の子というかけがえのない味方がいてくれます。家族と一緒に、きっと乗り越えられるはずです。

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