3歳児はお話を理解できるようになるとき
3歳児は言葉に興味を持ち、周りの人の言葉をまねしながらどんどん語彙が豊かになっていく時期です。とにかくまねっこをくり返しながら自分の思っていることを周りの人にも少し伝えようとしてきます。
絵本の言葉を覚えておうむ返しにしたり、登場人物のまねをしたりします。話の内容を少しずつ理解できるようになると、徐々に以下のようなことも可能となります。
- 他人の感情を知ることができる
- 語彙力がつく
- 絵本を最後まで聞く集中力がつく
- 自分の気持ちや思いを言葉にできるようになる
言葉を覚えるだけでなく他人の感情を考えてみたり、少し長い時間集中することができたり、3歳児ならではの読み聞かせのメリットがあります。
うちの子も絵本好きで、持ってる本はほぼほぼ覚えちゃってるので、最近は2週間に1回図書館に行って目新しい本を借りていました、コロナ騒ぎのせいで最近更新出来なくて残念でなりません。
気に入った絵本の内容を暗記してしまうというのがすごいですね。子どもの好きな絵本をたくさん見つけてあげたいものです。
「なぜなぜ期」の3歳児は好奇心のかたまり
成長には個人差がありますが、「あれは何?」「これはなんていうの?」「なんでなんで?」など、さまざまなことに興味を持ち始めます。自我の芽生えと他人への興味が出てきた成長のあかしです。これが「なぜなぜ期」です。
忙しいときに質問攻めにされると、ちょっとしんどいなと思うこともあるでしょう。できるだけ答えてあげたいと思ってもできないときもありますよね。
好奇心旺盛な3歳児におすすめなのが自分の成長にぴったりの絵本や図鑑です。まだ字が読めなくても見ているだけ、眺めているだけでも知的好奇心が満たされます。
この本になにか答えが書いてあるかも!少し、これを見ながら待っててくれる?そう声掛けしておけば少しの間待っていてくれるかもしれませんね。
3歳児に絵本を選ぶポイント
3歳児に絵本を選ぶポイントは下記の7点です。
- 子どもの成長に合わせた内容
- リズミカルでついつい一緒に読みたくなる文章
- 思わずまねしたくなる親近感がわく登場人物
- これ知ってる!と思う身近なお話
- 集中して聞いていられる長すぎないページ数
- いま、興味を持っているものが出てくる絵本
- 困ったときは長く愛されているロングセラー作品
基本的には年齢ではなく、子どもの成長に合わせた内容を選ぶようにします。理解できないほど難しいものや、集中力が続かないほど長い話はNGです。
- 福音館書店「2・3才におすすめの絵本」(https://www.fukuinkan.co.jp/bookguide/age2_3/,2020年10月21日最終閲覧)
- シュピールプラッツ「絵本選びのポイント」(http://kosodatenavi.com/ehon_point.html,2020年10月21日最終閲覧)
絵本を読んであげるときのポイント
- 過剰な演出やアドリブは入れない
- ゆっくりと、はっきりと読む
- 読んでいる人も読書を楽しむ
- 絵だけのページもしっかり見せる
本を読んであげるときはできるだけ絵本の世界観にひたらせてあげましょう。アドリブを入れたり、声色を変えたり、質問をしたりせずに読み終わるまでは絵本に集中できるように読み聞かせてあげるとよいですね。
セリフの少ないページや絵だけのシーンもしっかり見えてあげることで絵からたくさんの情報を感じ取ることができるようになります。
- 野辺地町立図書館「絵本読み聞かせのポイント」(http://noheji-library.net/main/読み聞かせ/読み聞かせのポイント/,2020年10月14日最終閲覧)
- 東村山市図書館「読み聞かせのポイント」(https://www.lib.city.higashimurayama.tokyo.jp/toshow/pdf/k_hon_syoukai/k_hon_syoukai_yomikikase_point.pdf,2020年10月14日最終閲覧)
- 学研ホールディングス「上手な読み聞かせ10のポイント」(https://www.oyakocan.jp/info_13.html,2020年10月14日最終閲覧)
男の子にも女の子にもおすすめ!3歳の子どもに読んであげたい人気絵本
3歳児におすすめの本を紹介します。3歳児を夢中にさせるしかけや知育の要素がつまった5冊の絵本です。
1.ひさかたチャイルド「どうぞのいす」
うさぎさんがいすを作りました。野原の下に「どうぞのいす」と立て札をつけておいていきます。
「どうぞのいす」をめぐり、かわいい動物たちがかわいい勘違いをします。「どうぞ」という言葉がつなげていく勘違いと思いやりの連鎖です。
出版から30年以上たった今も読まれ愛されている、何度読んでも飽きないお話です。
2.偕成社「100かいだてのいえ」
ぼくは100かいだてのいえのてっぺんに住んでいます。遊びに来てください、という手紙がトチくんのもとに届きました。100かいだての家には10階ごとにいろんな動物が住んでいます。
各階に数字が書いてあるので数を数える練習になります。たくさん出てくる生き物たちの住まいの様子も未定てわくわくします。
自分も理想の家をかいてみたくなるような100階建ての家の絵本。
硬い紙でできたボートブックや全4巻セットの箱入りギフトボックスもあります。
3.福音館書店「どうすればいいのかな?」
こんな時、どうすればいいのかな?少しお姉ちゃん、お兄ちゃんになった3歳児たちはこぐまちゃんに優しく教えてあげることができるかな?
意外と正しく使うのが難しい「かぶる」「ぬぐ」「はく」などの日常で使う言葉を自然と覚えることができます。
文字数が少なく覚えやすいので自分で読みたくなってしまう絵本です。
4.偕成社「ノンタンぶらんこのせて」
みんな大好きノンタンシリーズの中から、保育園・幼稚園で必要となってくる「貸して!」や「どうぞ」の練習ができる絵本を選びました。
「ノンタン!ノンタン!ぶらんこのせて」友達が言ってもノンタンはぶらんこを独り占めしたままです。ぶらんこって楽しいから変わりたくない気持ち何となく分かりますよね。
かわりたくない気持ちと、かわってほしいお友達の気持ち、順番を守ることの大切さを知ることができます。
5.成美堂出版「じぶんでよめるいきものずかん 」
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幼児が読んでも理解しやすい、ひらがなで解説が書いてあるので子ども自身が読みたいときに読める、子どもが自分で本を読む楽しさを発見できる図鑑です。
幅広く225種類もの生きものを紹介しているので、初めての図鑑にぴったりです。この図鑑の中で興味を持ったものがあれば、さらに詳しい図鑑で深掘りしていくとよいでしょう。
3歳児の世界を広げる手助けができる絵本を
3歳児に読んであげたい絵本をご紹介しましたがいかがでしたか。子どもの絵本を選ぶポイントはその成長の度合いによって異なります。
3歳児は、お話を理解できるようになる年頃なので成長に合わせてメッセージ性のある物語を選ぶといいでしょう。その中で、さらに興味のある分野の絵本をたくさん読んであげるとよさそうです。数や曜日の感覚、公共でのマナーなどを学ぶことができるとよいですね。
子どもたちが絵本の世界に夢中になれるような素敵な絵本に出会えますように。