©keikomoena
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家族みんなを理解して寄り添う、猫のポーちゃん
まるで名作『吾輩は猫である』のように、猫の視点での世界観で始まるストーリー。ポーちゃんの独特の口調には、とても愛嬌(あいきょう)がありますよね。
この漫画を読んで最初に感じるのは、ポーちゃんから家族を思う優しさです。ケイコモエナさんの家庭は4人家族ですが、誰か一人がお気に入りというわけではなく、家族全員を大切に思っている様子が伝わります。
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ケイコモエナさんの育児の大変さを近くでこっそりと支えてあげたり、お父さんの気持ちをひっそり理解したりしているポーちゃん。また、2人の子どもたちの成長も、すぐ近くで見守ってきました。
ポーちゃんにとって、4人全員が大切な存在であり、また家族にとってもポーちゃんは大切な家族なのです。
とはいえ、ポーちゃんがまだ若いころは、子どもに嫉妬することもあったよう。15年という月日をかけて、たくさんの変化があり家族のきずなが深まり、今のポーちゃんと家族の関係ができたのです。
積み重なっていく家族の歴史を一緒に歩いてきたポーちゃんの優しさを感じるシーンの数々は必見です。
信じられない展開…。今を大切にしたいと思う漫画です
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思わず、「え…」と声を上げてしまう展開がおきます。さっきまでとてもほのぼのとしたあたたかい家族の話だったのに、急につらい現実を突きつけられてしまいました。
漫画では、ポーちゃんとお別れをする家族それぞれの様子と、その後も描かれています。子どもたちがポーちゃんの最期に向き合うシーンはとても印象的でした。
別れを惜しみ、悲しむ家族の様子はとても胸が痛みました。突然大切なポーちゃんを失った喪失感はとても大きいと思いますが、一緒にいた時間は温かい思い出にかわり、いつかきっと懐かしく、穏やかな気持ちで思い出せる日がくるでしょう。
大切な存在であればあるほど、別れはとてもつらく悲しいもの。しかし、遅かれ早かれ命とのお別れはきてしまうものです。特に犬や猫などのペットは人間よりもずっと寿命が短いですね。
いつかきてしまうお別れの日まで、全力で愛情を注いであげたい。そして、生きてそばにいる今この瞬間を大切にしたい。そんな気持ちにさせてくれる名作でした。