ⓒgeiko_tumu
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突然変わったいじめ主犯格の態度
いじめられて部活動に参加できなくなった芸子さんに向けて「堂々としてれば?」と声をかけてくれた親友・亜美。自分は悪いことはしていないと認識できたことで、芸子さんは明るく学生生活を送れるようになっていきました。
ビクビクしていた態度を変え、堂々と過ごし始めたある日、ばったりいじめっ子のマナと遭遇。芸子さんに対し、マナは何事もなかったかのように、親しげに声をかけてきたのです。
困惑する芸子さんですが、どうやらいじめの標的が変わったみたい。
そしてその標的は親友の芽衣。芽生は芸子さんがいじめられ始めたころ、マナに逆らうのが怖くて、マナと一緒になって芸子さんを無視していました。芸子さんはなんとも複雑な気持ちになります。
自分は芽衣の力に本当になれないのか?
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自分が一番味方になってほしいときに、手を差しのばしてくれなかった芽衣に対して、芸子さんは何も力になれないと感じます。でも、本当にそれで今までの友情が壊れてしまって良いものなのか。
悩んだ芸子さんは、芽衣に声をかけました。すると芽衣は涙を流しながら今まで味方になれなかったことを謝罪しました。
芽衣にされたことはつらかったけど、それでも芽衣との友情を取り、仲直りをした芸子さん。そしてその日からまた、亜美と芽衣と芸子さん3人で一緒にいるようになりました。
3人は小学生のころからの友人。いじめのせいで関係性が崩れかけてしまいましたが、よい関係を取り戻せたシーンでは読者としてもホッとします。
「私は怖くて」周囲にいた部員の本音
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バスケが好きだった芸子さんと芽衣は、いろいろありながらも部活動を再開。ある日サボりのバツとしてボール磨きをしていた2人の元に、チームキャプテンだった久美が話しかけてきます。
久美はマナが小学生のときに起こした事件の話をし、それ以来マナを止めることが怖く、いじめを止めることができなかったことを謝ってきました。いじめは決して許されることではありません。そしていじめられた側は一生覚えています。
それでも芽衣を許し、見て見ぬ振りをしたチーム長を許し、大好きな友人と好きな部活動を楽しんだ芸子さん。こうした判断ができたのは、やはり味方になってくれる人が周りにいたからではないでしょうか。
中学時代は身も心も未熟で、いつも冷静でいられるわけではありません。人間関係が複雑だったり、苦手な人とも関わらなくてはいけなかったりして、実は大人になってからよりも人付き合いに悩んでいたという方もいるかもしれませんね。誰にでも忘れられないできごとがありそうな学生時代を描いた本作は、ちょっとだけ学生時代を懐かしみたい方におすすめの作品です。