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将来には悲観しかなかった、障害児の子育て
障害を持つわが子を育てながら「この子、将来どうなってしまうんだろう」と何度泣いたかわかりません。私のせいでこの子に障害が…と自分を責めることもありました。
障害のある息子との日々は目まぐるしく過ぎ、余裕なんてまったくなくて。「この子のつらさや大変さを代わってあげられたらいいのに…」そんな思いで毎日を過ごしていました。
毎日の「かんしゃく」「こだわり」「落ち着きなさ」など、1つ1つに親は対応しながら日々を過ごしています。育児書通りに進まない子育て。作った食事もまったく食べてくれず、投げられる茶わん。何が気に食わなかったのかわからないうちに始まるかんしゃく。
アドバイスでは「怒らずほめて」と言われるけれど、ほめることすらつらくなるというのが正直な思いでした。
あるとき気づいた「地道は近道」
目が回りそうな障害児の子育て。
そんな毎日の中でも、ふとうまくいくことや、できるようになったことが見えてくることがあります。そういうときは本当にうれしいものです。
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日々は大変ですが、ちょっとしたことができるようになった「今」こそ、この子の未来につながっているんですよね。あるとき、フッとそれに気づいて「地道は近道」そう思えるのです。
急成長はしなくても、小さな「できた」「うまくいった」を繰り返しながら、ゆっくり未来に向かっていけばよいのです。
親も自分の心を大切にしてほしい
私には、どうしても息子に「みんなと同じ」を求めてしまう時期がありました。「前を向く」って難しい。「何でできないの?」と怒り「何でうちの子に障害が」と泣く毎日。思い返すと、その繰り返しでした。
一方で今は、自分に対して「怒ってもいい、泣いてもいい」と思っています。息子にできないことがあることも、障害があることも事実。私がそれを受け止めきれないときもあります。息子が完璧でないように、私も完璧な母ではないのです。
完璧を求めなくていい。親も自分自身の心を大切にしてほしいと思います。
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「いつかは親の私がいなくなっても、笑って生きていってほしい」これが私の願いです。
わが子が小さいころは「早く子育て終わりたい」「いつまでこんな苦しい子育てしなきゃいけないの」と毎晩泣いていました。しかし、今は限られた時間の中で「私はこの子に何をどこまで伝えられるだろう」と焦る気持ちが出てきているのが、正直な思いです。
いろいろと伝えるべきことがあって、息子が大人になるまでの間にどこまで伝えきれるかはわかりません。
しかし、数ある中でも「大好き」「愛してる」「あなたの笑顔が私の幸せ」そんな思いを特に伝えられたら、それが一番大切なんじゃないかと、今は思います。
「あなたには笑っていてほしい」
息子が「ママは僕たち(きょうだいも含め)のこと大好きなんだな」と感じてくれたら、息子の心も私の心も満たされます。その思いが、未来の彼の幸せにも確実につながっていくと思うのです。
まだ来ぬ未来に不安を抱く前に、目の前のわが子と向き合い笑い合う「今」を大切にしていきたいと思います。