子どもの好き嫌いでお手上げなパパ・ママへ
お子さんの好き嫌い、本当に困りますよね。お子さんのためにと思って出したご飯も、「いや!」そしてポイ…。ちょっと前までは全然食べていた食材も、突然嫌いになることもありますよね。
「何でよー」「食べられるでしょ!」なんて言って無理やり食べさせたり「もったいないお化けがくるよ」と、ちょっと脅してみたり。はたまた「もういいや…」と諦めて、食べられるものだけを毎日出して過ごすことも。いろいろな対処法があると思います。
そんな中で「やっぱり食べられるならいろんな食材を食べてほしい」と考えている方にお伝えしたい方法があります。
保育園や幼稚園で苦手な食材が食べられるようになったお子さんもいるテクニックです。ぜひご家庭でもやってみてください!
やってみよう!「幻の食材方式」
ここからは、保育士も現場で実践している「幻の食材方式」という偏食・食べむら解消テクをご紹介します。
1. 買い物中に子どもの気持ちを高める
まず、このやり方ではママが魔法使いになったような気持ちになるのが大事です。
一緒にスーパーに買い物に行く時など、ちょっとした魔法の言葉をかけてあげると、お子さんも「ん?何だろう」と興味を持ちます。気になるワードを入れて独り言でもいいですし、お子さんに軽く話しかけるような感じでもいいですね。例えば以下のような言葉です。
「幻のお野菜売ってないかなぁ〜」
「伝説のお野菜が手に入ったらいいのにな〜」
というような様子で、何気なく話しておきます。
幻という言葉が伝わらない時期のお子さんには、好きなキャラクターの名前を出してもいいです。
「アンパンマンも大好きな、アノお野菜、どこに置いてあるかな」
こんな話をすると、なんだか特別な食べ物を買う気分になって盛り上がりますよね。買い物中から子どもの気持ちを高めておくのがミソですよ。
2. 調理時にも雰囲気を高める
買い物が済んだら、調理時にもおうちで気分を高めます。
ブロッコリーを使って例をあげたいと思います。
母「ちょっと・・・大変。ママすごいものを手に入れてしまったよ〜」(小さな声で)
子「え。なになに?」
母「幻のブロッコリーです!ただのブロッコリーではなくて、体がぐんぐん大きくなる幻のブロッコリーなんだよ。見てみる?」
(一緒にブロッコリーをみてみましょう)
母「幻のブロッコリーは、色が綺麗だね〜大きさはどうだろう?強そう?弱そう?」
(お子さんから、言葉を引き出してみます)
母「なんかワクワクしてくるね〜」
そんな風に、何気なくお子さんに食材を実際に触れてもらうことで、親近感を持たせます。
食材を一緒に洗いながら、「だんだん、かわいく見えてきたね」などと前向きな言葉で話すのも効果的です。
3. 幻の食材を食べてみる
そんな話をしてから、実際に小さく切ったブロッコリーを出してみましょう!味付けもお子さんの好きなもので構いません。
出す時も「こちらが、幻のブロッコリーでございます。どうぞ、お召し上がりください」なんて、ちょっとお姫様や王子様の雰囲気で特別感を出してあげると、なお食べる率が上がりますよ。
何でも「幻の〜」や「伝説の〜」にしちゃうと、みんな食べられちゃったりするものです。
それでもなかなか食べられない時は、とっておき!お皿に、真珠くらいのサイズで出してみてください。こちらも同じように特別感の中で出してあげましょう。
いきなり大きなサイズにチャレンジしなくても、何度か真珠サイズで出して、少しずつサイズアップしていくのも一つの方法です。
食事は「雰囲気」が命
苦手な食材は、大人も子どもも関係なく誰にでもあるものです。無理に食べさせられた経験や、おう吐してしまった時のにおい、食感が忘れられずに食べられなくなる例もあります。苦手なものがあっても、焦らず、食べられるようになるきっかけを作ってあげることが、保育士の経験上大切だということに気づかされました。
そして、食事の雰囲気が何よりも大切であるということ。食事の時間が楽しい。親子でそう思えることが、好き嫌いや偏食を減らしていくことにつながっていくと思います。
紹介した「幻の食材方式」。やり方の一つとして、楽しみながらやってみていただけたらと思います。