消費者庁も注意喚起!
年末年始にかけお餅による、幼い子どもの窒息事故が増えています。そのため、消費者庁では「子ども安全メール」で注意喚起をしています。
お餅による窒息事故は、歯が生えそろっていなかったり、飲み込む力が弱い時期に遊び食べをしてしまったりするなど、さまざまな原因が考えられます。お餅を食べさせる時の目安を一緒に確認してみましょう。
- 消費者庁「 餅による窒息事故にご注意!」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20181227/,2023年12月25日最終閲覧)
お餅を食べても良い時期の目安は?
消化できているかどうか
もち米は消化しやすいと言われていますので、消化の面では離乳食を終えたお子さんであれば問題ありません。しかし、お子さまの体調や状態にもよります。普段と変わった様子があれば、無理に食べさせることは避けましょう。
かむ力はどうか
お餅を食べる上で心配なのが、のどに詰まらせることです。
大きなかたまりのまま飲み込んでしまうと、のどに詰まらせてしまいます。奥歯が生えそろって、食べ物をすりつぶして食べられるようになったころから与えるようにしましょう。
豆粒くらいのサイズまで小さくカットしてあげると良いでしょう。
大人の話が理解できているかどうか
お餅を食べさせるのは「よくかんでね」や「ゆっくり食べてね」など、ママやパパが話しかけた言葉をきちんと理解し、行動に移せるようになってからの方がより安心できるかと思います。
ただ、子ども自身が気をつけて食べられるようになっても、ママやパパはお餅を食べている子どもから目を離さないようにしてくださいね。
お餅は何歳から食べさせて良い?
お餅を食べさせる年齢は、上記の条件を満たす3歳ごろを目安にすると良いといわれています。
肉やおせんべいなど、固いものをかんで食べられるようになっていることが目安になります。もちろん個人差はありますし、何歳になっても危険があるというのも否めません。ですので、上記の条件を満たしているかご家庭でよく観察して判断してください。
また、お餅を食べさせる上で大切なことは、子どもの年齢や発育状況だけでなく、ママやパパが子どもから目を離さずに見守ってあげることです。
お餅を食べさせるときは、いつも以上に子どもの食事の様子を注意深く見守りましょう。与える前に窒息の危険性があることを今一度よく考え、与えるべきかどうかを判断することも大切です。
保育園や幼稚園ではどうしてる?
保育園や幼稚園では、4歳児以上のお子さんを対象に「寒さに負けずに行事を楽しむ」「協力しながら餅つきをし、協調性を育む」「日本の伝統行事の雰囲気を感じる」などの狙いを持って「餅つき」を行う園があります。
筆者も保護者の意見としては「餅つきでなくてもいいのでは?」と思うところではありますが、伝統行事として行っている園はまだ多くあります。
近年では餅つきごっこをして、代替えの給食を提供するという園も増えてきています。また、各自治体によっては餅や白玉の提供を禁止しているところもありますね。
本当に心配な親御さんは、お餅つきの日は休むというのも一つの方法です。
代替えおやつも試してみよう
お餅は健康や長寿を願い、神様にお供えする神聖な食べ物といわれています。お正月という行事を感じることができる食べ物のひとつです。
家族で楽しく過ごせるように安全に配慮しながら、子どもたちにもお正月料理に込められた意味を伝えていきたいのは、どのご家庭も同じですよね。給食でも、野菜を細かく刻んで片栗粉と混ぜて調理する、「大根もち」「ジャガイモもち」「かぼちゃもち」などで工夫しています。こうした餅の代替えおやつなども、お正月の雰囲気を味わう中で活用してみてください。