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お義母さんは明子さんと険悪になり、落ち込んでいるという。
太一には「口出ししすぎて悪いことをした」と反省の気持ちを吐露しているらしい。
一方、義母が仲が良い親族に反省話をしてしまうため、親族間で明子さんの立ち位置は悪くなっているようだった。
さらに数週間後の週末、義父の古希祝いで親族が集まった場で、それをひしひしと感じた。
その日、明子さんとダイちゃんは「体調が悪い」という理由でこず、義兄だけが来ていた。
食事中、明子さんの話題がヒソヒソとささやかれていた。
「明子さん、今日は来ていないのね?」
「敬子さん(義母)の文句ばっかり言うわりに、援助は求めてくるんでしょう?」
「そうよ、敬子さんは助けてやりたい一心で色々あげてたのに、かわいそうよ」
「そんなに嫌なら援助も断るべき。虫が良すぎると思うわ」
太一の家系は代々男系で、親族の女性は「嫁」ばかり。
自身も色々と気遣いしながらやってきた人たちなだけに、明子さんへの視線は冷たかった。 ※1
義母vs義姉の構図は親せき中に広がっていて…
義姉の息子・ダイちゃんが発熱したことがきっかけで、義姉と義母のバトルが勃発します。どうやら、義母が「ダイちゃんが体調を崩したのは、明子(義姉)が暑い中連れまわしたせい」と言ったことがきっかけだったようです。
義母が初孫フィーバーで、つい、口出ししたくなる気持ちはわかります。ですが、義姉にとって、わが子の体調不良を母親のせいにされてしまうことほど、ツラいものはありません。
その後、義母と義姉の関係悪化の様子は、親せきも知ることなります。そして、ウワサ好きの親族から、「何か聞いてないか」と沙希も探りを入れられてしまいました…。沙希はしょっちゅう義姉から義母の悪口を聞かされ、ウンザリしていました。ですが、この場では当たり障りなく「何も聞いてません」と言い、その場を離れます。
古希祝いの翌日…
「沙希ちゃん、この間はひどいことを言ってごめんなさい。
あれから頭を冷やして、自分が自己中心的だったと反省しました。」
反省の一文を読んで、私はとても驚いた。
明子さんがそんな気持ちでいるとは思っていなかったから…。
「昨日は行こうと思ったんだけど、本当に体調を崩してしまって…。
義実家に行った旦那からも、親戚中で私の話で持ち切りだったと聞きました。
仕方ないと思います。
そんな中、沙希ちゃんだけは私を悪く言わなかったと聞きました。
本当に、ごめんなさい。
今回のことで、みんなに助けられて子育てしていると改めて気づきました。
体調が回復したら、お義母さんにもしっかり謝ろうと思います」
一体何があったのかというほど、急な展開で驚いた。 ※2
まさか、あの気の強い義姉が謝罪の言葉を口にするなんて…。沙希はおどろきを隠し切れません。
どうやら義姉は、夫にグチを言っても相手にしてもらえなかった様子…。さらに、近所のママ友にも、今回の騒動を話したところ、「都合がよすぎる」とたしなめられたそうです。親族の言葉は響かなくても、第三者であるママ友の冷静な意見で、われに返ったようです。
義実家にふたたび集まり…
私は「大丈夫ですよ、お大事に」とだけ返信し、このお話は終わりにすることにした。
翌週、義母からメッセージで「明子さんと仲直りできました」と嬉しそうなメッセージが届いた。
メッセージには、ダイちゃんを抱く義母の写真が添付されていた。
おそらく明子さんが撮影したものだろう。
義母:「沙希ちゃんも妊娠中は大変でしょうから、もっと私を頼ってね。
口出ししすぎないように、今度は気を付けると心に決めました」
義母はこう言ってくれた。
お互いに自分の言動を省みている明子さんと義母は、きっとこれからうまくやれると思う。
しばらくして、ダイちゃんの3歳を祝うお誕生日会があり、義実家に集まった。
久しぶりに明子さんと再会するのはドキドキしたが、その不安感はすぐに払しょくされた。
明子:「沙希ちゃん、こんにちは」
久しぶりに見た明子さんは、かつて見た太陽のような笑顔を取り戻していた。
義実家に早めにきていたらしく、一生懸命にお祝い用の料理を作っていた。
沙希:「こんにちは。明子さん。ダイちゃんおめでとうございます。
手伝いますね!」
となりに立った私に明子さんが笑顔を向けた。
心地よい空気感の中、お祝いの日を楽しく過ごすことができた。 ※3
出会ったころ…義姉はとても明るく、沙希はいい印象を抱いたそうです。それが、息子・ダイちゃんが生まれてから、義姉は義実家との関係が悪化し、暴走してしまいました。
本作では、親せき付き合いの難しさが描かれています。家族だからこそ、お互いに助け合いたい気持ちはありますね。だからといって、甘えすぎたり、言いすぎたりするのは、関係が悪化するきっかけになるもの。また、沙希のようにトラブルに巻き込まれてしまったときは、どちらか一方に肩入れするのではなく、時には静観することも必要ですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










