Ⓒママリ
中学3年生になった春、娘・彩加に初めての彼氏ができた。相手は同じ塾に通うハヤト君。最初は微笑ましく見守っていたが、やがて彩加の様子が少しずつ変わっていく。門限を破り、塾をサボり、成績も下降気味に――。
恋する15歳、その変化に親はまだ気づいていなかった
彩加が中学3年生になった春、私たち家族に小さな変化がありました。娘に、初めて彼氏ができたんです。
「ママ、私ね、好きな人ができたの」
食卓で、彩加が少し照れながら打ち明けてくれました。相手は塾で一緒になった男の子で、名前はハヤトくんというらしいです。中3で、同じ受験生。最初は、微笑ましく話を聞いていました。
娘ももう15歳。こういうお年頃だものね、と。夫も私も、初々しい彩加の恋を温かく見守っていました。しかし、その微笑ましい期間は長くは続きませんでした。
門限破り、塾のズル休み…娘に何が起きているの?
しばらくすると、彩加の様子が少しずつおかしくなってきたんです。以前はきちんと守っていた門限を破って、遅く帰ってくることが何回も続くようになりました。
「彩加、また遅かったじゃない。何回言ったらわかるの?門限は7時って決めてるでしょ!」
私が注意すると、彩加は「ごめんね」とは言うものの、どこか上の空。次の日にはまた同じことを繰り返すんです。
「ごめんねじゃないでしょ!お父さんとお母さん、心配するんだから」
そう言っても、まるで響いている様子がありません。口では謝るけれど、行動は全く変わらない。私達が厳しく言いすぎているのかな、と悩むこともありました。そして、さらに心配になったのは、学習面です。彩加は志望校があって、今は受験勉強が大切な時期です。それなのに、最近は塾をズル休みするように。
ある日、塾から「彩加さんがお休みされていますが、体調は大丈夫でしょうか?」と連絡があり、初めてズル休みを知った時には、本当に心臓が止まるかと思いました。
「彩加、塾休んだの?どうして?」
問い詰めると、彩加は目を泳がせて「ちょっと、疲れてて…」と歯切れの悪い返事。明らかに何かを隠しています。勉強も、以前ほど身が入っていない様子でした。リビングで参考書を広げていても、すぐにスマホをいじり始めたり、上の空だったり。成績も少しずつ下がってきているのが分かりました。
「彩加、今、一番大事な時期だよ。受験、どうするつもりなの?」
私がそう言うと、彩加は反発するように「わかってるよ!」と声を荒げる始末。以前は素直な子だったのに、まるで人が変わってしまったようでした。
夫にも相談しました。
「ねぇ、彩加の様子が変なの。ハヤト君と会ってるからなのかな」
夫も同じように心配していました。
「門限も守らないし、塾もサボる。これじゃ受験に響くわ」
夫も眉間にシワを寄せ、一緒に頭を抱えました。どうすれば、彩加にこの状況の深刻さを分かってもらえるのか。そして、この「ハヤトくん」という男の子が、彩加にどのような影響を与えているのか…。親として、不安だけが募っていきました。
その日の夜、私は不安にかられ、彩加のLINEをこっそり見ました。私からのメッセージには「未読」がついていましたが、ハヤト君とのやり取りは頻繁にされているようでした。
彩加: 「またママに怒られた〜」
ハヤト: 「気にすんなって!別に勉強が全てじゃないし」
私は、その短いやり取りを見て、さらに胸騒ぎがしました。
🔴【次の話を読む】夫の進言で「彼氏本人に直談判」!娘のLINE経由で送った“親からの警告”
娘に初めての彼氏ができた。その恋が、家族を少しずつ変えていった
物語は、中学3年生の娘・彩加に彼氏ができたという、微笑ましい出来事から始まります。しかし、その恋が娘の生活態度や学業に悪影響を及ぼし始め、親の心配を募らせる展開です。特に、娘が門限を破ったり、塾をズル休みしたりする行動が続き、親の注意も聞かない様子が描かれ、親としての史恵さんの葛藤と不安がリアルに表現されています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










