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🔴【第1話から読む】【悲報】お局は令和になっても君臨する…ケーキ店にいた鬼指導オバサン|お局さん、今は令和です
まるで反抗期の子供のような嫌がらせに心底うんざりしてしまう葉月。加藤さんに対する気持ちも限界を迎えていました。自身にとって大切な存在であるからこそ、えみちゃんには全てを相談することが出来ないままでいた、とある日の出来事ー。
大人の身体をした子供も同然
復帰をしてから数か月は特に大きな問題もなく、えみちゃんのおかげでなんとか気楽に働けていたのですが、娘の保育園から度々電話がかかってくるようになりました。1歳になる私の娘は熱が出やすく、急遽お迎えに行かなくてはいけない状況が増えてしまっていたんです。
そんな中で、娘の熱が数日下がらない日が続き、仕事を休まざるを得ない状況が長引いてしまった休み明けのこと。運悪く、その日は加藤さんとのシフトが被っている日でした。
「加藤さん、おはようございます…!あの、」
「…」
絶対に聞こえていたはずなのに、加藤さんは私の方を見ることも無く、無視して逃げるように別の場所へと行ってしまいました。その時は自分の被害妄想だと思うようにしていたのですが、同じことが何度か続き、これは意図的にやっているのだなと確信しました。
「すみません加藤さん、在庫が無い商品、看板変えてもいいですか?」
「ねぇ、状況見てもらえる?」
「あ、はい…」
仕事のことで報告や相談をしていても、他事を理由に後回しにされてしまったり、私の方を見もせず、聞こうともしていただけない態度に、驚きを通り越して呆れてしまいました。
もう60年を生きようとしている人の態度ではないと思います。まさに、反抗期の子供のようなあからさまな嫌がらせに、私の苛立ちは限界を迎えていました。
大切な人だからこそ相談ができない
この苛立ちをどうすることもできずにいた私は、本当に職場を辞めようかと考えるようになりました。いくらえみちゃんがフォローしてくれてるとはいえ、全ては難しく、何よりそんなことにえみちゃんの時間を割いてもらうのはおかしいと思ったからです。えみちゃんに相談をすれば、店長に相談して加藤さんにも話をして…と、解決する為に真摯に行動してくれるはずです。でもそれでは逆に、えみちゃんが加藤さんに嫌がらせを受けることになるかもしれません。
店長に直接相談をするのも気が引けました。店長からすれば加藤さんは必要な人材のはず。私のように子どもの都合で欠勤することもなく、仕事はそつなくこなしているからです。これまで加藤さんに指導を受けた方は、こうやって自分が身を引くしか無かったのか…と考えると、悔しい気持ちでいっぱいでした。
ついに剝がされる化けの皮
けれどついに、その化けの皮が少しずつはがれ始めたのです。その日もいつも通り、お店でケーキ販売を行っていました。すると、常連のお客様がいらっしゃり、
「進藤です。予約していたバースデーケーキを受け取りに来ました」
と、仰ったのです。私はその日、予約受け取りの事前報告を受けていなく、お渡しの商品も見かけていなかったので不思議に思い、急いで店長に訪ねました。
「え?ケーキ?注文受けてないけど…。今日?」
「はい、進藤さんです。電話で予約しておいたんですけど、って仰ってて…」
「分かった。ちょっと僕対応するね」
「ありがとうございます…」
2人で進藤さんのところへ戻り、予約自体を受けてない旨を店長からお伝えすると、進藤さんの眉間に皺が寄り、少し雰囲気が変わりました。そしてカバンから何やら小さいメモを取り出して、私達に見せてくださいました。
「確かに電話で予約しました。これ、電話しながらメモした内容です」
そこにはご丁寧にも、店の名前と予約した日時・受け取りに行く日時、注文したケーキの種類、チョコプレートに書く名前、商品の支払い金額、電話対応したスタッフの名字が書いてありました。
「やっぱりメモしてて良かった。この、加藤さんって方が対応してくださいましたけど?」
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あとがき:職場に「モラハラ被害」訴える難しさ
本作品は、ママリユーザーさんの体験談から再編成した作品です。ストーリーのメインである葉月さんは、新人の頃からお局パート主である加藤さんの態度に傷つき、とても悩んでいました。
育児休暇を経て再び葉月さんが職場に復帰してからも、より一層酷くなるお局パート主の態度。大人な葉月さんはなんとか我慢をして過ごしてきましたが、ストレスは限界を迎えていました。とはいえ、周囲の反応を考えるとなかなかモラハラ被害を訴えることはできなかったそう。実際に被害に遭うと、さまざまな周辺の状況から、意外と言い出せないものなのかもしれませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










