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29歳のあいりは、夫と2人の幼子…そして、おなかの赤ちゃんとのおだやかな日常を過ごしていた。夫の行動に違和感を抱きつつも信じていたが、ある日、子ども用タブレットで夫の衝撃的な不貞行為の動画を目にしてしまう。
幸せな未来しか想像していなかった
「今日も一日、がんばった!お疲れ!」
鏡に映る自分に、あいり(29)はそっと語りかけた。2人の子育てにあわただしい日々…そして、おなかの中には、3人目の命を宿していた。目の下のクマは、そんな日常の様子を物語っている。
夫の雄二(32)は相変わらず仕事が忙しく、帰りはいつも遅い。長男のまさと(4)は最近、恐竜に夢中。リビングにはティラノサウルスやトリケラトプスのフィギュアが散乱している。
長女のはな(1歳11か月)は、イヤイヤ期の真っ最中!毎日がバトルだ。それでも、あの小さな手でギュッと抱きしめられると、疲れなんてどこかへ飛んでいってしまう。
「ママー!おてて、ぎゅー」
はなは、私の指を小さな手で握りしめ、上目遣いで見上げてくる。この瞬間がたまらなく愛おしい。雄二との結婚生活は、決して派手ではないけれど、温かくておだやかだった。まさともはなも、雄二にそっくりだ。寝顔を見ていると、自然と笑みがこぼれる。
「ねぇ、まさと、はな。おなかの赤ちゃんも、もうすぐ会えるね」
おなかをそっとなでながら、私は幸せな未来に思いを馳せた…。3人目が生まれ、もっとにぎやかになるだろう。雄二も、きっとよろこんでくれるはず。家族5人での生活。想像するだけで胸がいっぱいになった。
一瞬で凍り付く心
最近、雄二は少しスマホを気にするようになった気がする。以前はリビングに置きっぱなしだったのに、今は常に持ち歩いている。でも、仕事が忙しいから連絡が多いんだろう…と、深く考えることはなかった。私は雄二を信じていたし、何よりも雄二は家族を大切に思っていたから。
夕食の準備をしながら、私は今日のできごとを思い返していた。まさとが幼稚園で描いた家族の絵…。はなが初めて一人でくつを履けたこと。小さな幸せが、私の日常を彩っていた。
「きっと、これからもずっと、この幸せは続いていくんだ」
そう信じて疑わなかった。あの、信じられない光景を見るまでは。
その日はいつもと変わらない、おだやかな土曜日の午後だった。まさととはなが、子ども用のタブレットでアニメを見ていた。ふと、タブレットの画面がGoogleフォトに切り替わっているのが目に入った。Googleフォトは、雄二のスマホと連携していて、私もいつでも見られるように設定してある。
「雄二、こんな写真撮ってたんだ」
何気なく画面をのぞき込んだ、その瞬間。私の心臓は凍り付いた。
「え……なに、これ……?」
突然知った夫の浮気
そこに映っていたのは、雄二と見知らぬ女の人が、雄二の車の中で不貞行為をしている動画だった。1本、2本、3本…4本。信じられない光景が、次々と目に飛び込んでくる。頭の中が真っ白になり、吐き気がこみ上げてきた。
「うそ……でしょ……?」
手が震え、タブレットを落としそうになる。子どもたちがとなりで無邪気に笑っている声が、遠くに聞こえる。まるで、自分だけが別の世界にいるようだった。
「証拠を残さなきゃ」そう頭では分かっているのに、指一本動かせない。ショックと気持ち悪さで、ただただ、ぼう然と画面を見つめることしかできなかった。
「ママ?」
はなが心配そうに私の顔をのぞき込む。その声で、ハッとわれに返った。こんな顔、子どもたちに見せるわけにはいかない…。私はあわててタブレットを閉じ、何でもないふりをして、子どもたちに笑顔を向けた。
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あとがき:家庭崩壊の足音
平穏で幸せな日常生活を送っていたあいり。偶然目にしたタブレットで、夫の浮気という衝撃的な現実に直面します。2人の子どもと、3人目を妊娠中だったあいり…。幸せな未来しか描いていなかったあいりの未来が、大きく変化するきっかけとなりそうですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










