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「貴殿は私の妻である東葵(あずまあおい)と、不貞行為を継続して行っていました。その行為により東葵は妊娠してしまいましたが、その子の出産は諦めました。しかし結果的に、私と東葵の家庭環境は崩壊し、修復不可能な状態に至りました。これにより、私は大きな精神的苦痛を受けています。よって、本件行為についての慰謝料として、不貞行為に基づく損害賠償400万円を請求いたします」
通知書なるものには、そのように書かれていました。そして、送付人である男性の名義と口座番号・弁護士の名前と住所の記載された、通知書合わせ計3枚の用紙が同封されていました。
私からすれば脅迫ともとれるようなその内容に、酷く動揺してしまいましたが、記載されている弁護士がまず本物かどうかを確かめようと思い、ネットで名前を検索しました。するとその方は敏腕弁護士として名高く、本当に実在している方で間違いはありませんでした。
ひとまず、その用紙3枚の写真を撮り宏樹に送信すると、既読後数十分してから「とりあえず置いておいて」とだけ返信がありました。返してほしい言葉は山ほどあったのに。相手はどこの誰なのか、相手側の状況が一体どうなっているのか。一番は、不貞行為の真実は否か…。それだけでも真っ先に否定の言葉が欲しかったのに、宏樹からこの一文だけが届いた瞬間、私の心の中では何かひびの入る感覚がしました。 ※1
弁護士から届いた手紙の内容に驚がく…
ある日突然届いた、一通の手紙。差出人の弁護士の名前は、見覚えがありませんでした。仕事中の夫に連絡したところ、封を開けて中身を確認して欲しい、と頼まれます。
すると、衝撃的な事実がつづられていました…。夫の裏切り行為と、慰謝料の請求。ですが、夫からは素っ気ない返事。美波は動揺しつつも、ひとまず夫の帰宅を待ちます。
夫に真相をたしかめる
美波「この書類の件、話したいんだけど」
宏樹「あー、はいはい」
あまりにも軽い生返事。不安だった私の気持ちも、あれ?余裕があるってことは本当に心当たりがないから?と、逆に少し落ち着けたように思います。ビールを片手に私の正面に座り、カシュッと蓋を開け一口飲んでから、宏樹は目の前の書類に目を落としました。それを手に取り、3枚すべて確認し終えると、
宏樹「上手いことつくってるなー」
と、ぼやきました。第一声がそれ?と思いつつ、勇気を振り絞ってもう一度、単刀直入に言いました。
美波「この内容本当?不貞行為って、不倫ってことでしょ。どういうこと?」
宏樹「いやぁー?」
即座に否定もしない。「不倫をしたか、していないか」それだけのことなのに宏樹は誤魔化すようにしか返事をせず、結果放った言葉は
宏樹「まあ、明日ちゃんと確認するから」
ということだけでした。そして困惑したままの私を放置し、そのまま寝室へ行って眠ってしまったのです。この状況で寝るなんてありえない!と何度か宏樹を問い詰め、起こそうとしましたが、明日も仕事だからと全く起きる気配がありませんでした。
モヤモヤした感情が募るばかりで、私はその日、全く寝られませんでした。 ※2
あろうことか、夫は妻の追及をのらりくらりとかわしたのです…。そして、そのまま寝室へ。はっきりしない夫に、怒りと不安で爆発してしまいそうです。
それでも、美波は追及しませんでした。そして後日、自ら弁護士へ電話をかけます。
夫がダメなら弁護士に!真実をたしかめる
私が宏樹の妻であることを伝えると、弁護士からは淡々と事実が伝えられます。エピソード一つ一つには私自身も思い当たる節があり、とても信じずにはいられませんでした。全ての説明を受けた後には、思っていたよりも冷静な私がいました。
花びらをむしり取られた花に、元の美しさは残りません。それと同じように、今まで見ていた宏樹への信頼は崩れ去りました。結果残った感情はただ一つ、「もう一緒にはいられない」という考えのみでした。あまりにもひどい裏切り行為をした宏樹は、子どもたちの親としてもふさわしくないと感じたのです。
弁護士「お気持ちはわかります。依頼人である東さんの旦那さまとあなたは同じ、不倫をされた立場です。あなたにも慰謝料請求の権利があります。ただ、今は宏樹さんがこの不貞行為を認め、慰謝料についての話をつけるのが先決かと思います」
弁護士の言うことはごもっとも。相手方のご主人も本当につらかったことでしょう。私だって、こうして事実を聞いた後でも、自分の夫を信じたいという気持ちがわいてきてしまうのですから。
電話を終えた後、しばらく放心状態だった私は、学校から戻った子どもの「ただいま~」という声によって引き戻されました。子どもたちのためにも、夫との話を進めねばなりません。正直不安と困惑と怒りとで感情の整理がつかない状況でした。
ただ、一つ決心したのは、宏樹とは離婚をして、相手側である東葵さんに慰謝料請求をするということ。それ以外に、私が納得して幸せになる選択はないと思ったのです。 ※3
意を決して、弁護士事務所へ電話をしたところ、やはり夫は黒であることが確定。妙に冷静さを取り戻した美波は、離婚と慰謝料請求をすることを決意します。
このあと、美波は夫を追求。そして離婚を告げます。美波は弁護士を通して不倫相手の女性へ慰謝料を請求し、離婚を果たします。
不倫を問い詰められ、事実をあやふやにしようとした夫に、腹が立ちます。せめて、自分の口から弁明なり謝罪なり、してほしかったと思います。大事な場面できじめをつけることができない人と、一緒にいることはできませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










