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執着ママ友が「ごめんなさい…」ついに奇行を止めた“最終手段”|ママ友に執着された親子

理沙さんのしつこい誘いや詮索に悩まされ続けた美咲。自粛ムードの中でも接触をやめない彼女の行動は、ついに「無断で園に訪れて子どもの写真を撮る」という一線を越えたものに。恐怖と不安を抱えながら夫と相談し、美咲たち夫婦は彼女の夫を巻き込む形で事実を突きつける決断をします。家族ぐるみで対峙した先に見えたのは、理沙さんの執着の裏に隠された孤独でした。親子関係とママ友付き合いの難しさに揺れる『ママ友に執着された親子』最終話をごらんください。

Ⓒママリ/画像の生成にAIを使用しています

🔴【第1話から読む】良きママ友と思っていた彼女に違和感…執着の始まりを感じた瞬間|ママ友に執着された親子

理沙さんの自宅訪問に恐怖を覚えた美咲は、夫に相談し不安を共有。感染症による自粛で距離を置こうとした矢先、彼女が幼稚園に現れ、無断で陽向に会い写真を撮っていたことが判明しました。

行き詰まりの先に見えた一筋の糸口

解決 PIXTA

理沙さんが陽向の元に訪れた夜。寝かしつけを終えてリビングに戻ると、私は夫に相談しました。

「あなた。今日ね、理沙さんが陽向に会いに幼稚園に来たらしいの。私には何も連絡ないし、写真撮られたって」
「えっ!?だって、ウチに入園予定じゃないんじゃなかったっけ?」

眉を顰める夫に頷きで応える私。夫婦で危機感を共有しつつ、リビングは重苦しい空気が漂い始め、2人して息を詰まらせていました。

「……ねぇ、あなた。ちょっと協力してほしいんだけど……」

わずかな望みに賭けるように、私は夫に真っ直ぐな眼差しを向け、ママ友の執着に対する“最終手段”を伝えました。

家族ぐるみの公園で

3人家族 amana images

「お久しぶりです。自粛はまだ続いてるけど、子どもたちを公園に連れて行きませんか?どうせなら、旦那さんもご一緒に」

翌日、私から理沙さんへ送ったメッセージ。そこからすぐに「誘ってくれて嬉しい!行こう!」と返信があった。日程調整をして、週末の午前中に集まることが決まりました。数日後の週末。私たち家族と理沙さんたち家族は公園に集まりました。自粛ムードの公園はそれ以前の活気をなくし、閑散としていました。

「おはようございます。今日はお招きいただいたそうで、ありがとうございます」

開口一番、理沙さんの旦那さんが爽やかに挨拶をする。それに合わせて私たち夫婦も挨拶を交わし、子どもたちの遊びに移った。子どもたちは溜まったストレスを発散するように動き回り、親たちはただ翻弄されていました。

その最中、目に映る理沙さんの笑顔。それは、いつも二人で会う時とは違う、無垢な笑顔に見えて、そう思った瞬間、胸の奥がキュッと閉まるような感覚を覚えました。しばらくすると砂場遊びに落ち着き、親たちも息を整えながら子どもたちのそばに付いていました。そして、いよいよ私たち夫婦は行動を起こしました。

美咲「……そういえば理沙さん。この前、陽向がお世話になったみたいで。ありがとうございました」
美咲の夫「そうだったみたいですね。お世話様でした」
理沙「えっ?」

彼女は何を言われているのか分からずに唖然とした様子。そこに私は、さらに畳みかけました。

「ほら、ウチの幼稚園に来て陽向の写真撮ってくれてたみたいで。陽向、喜んでました!」

私がそう言った瞬間、穏やかな彼女の表情が引きつるのを感じました。理沙さんの旦那さんの表情が曇るのを横目に感じます。

「陽向から後で送ってくれるって聞いてたんですけど、まだきてなくて。送ってもらえます?」

彼女の表情からは「まずい」というような感情が滲み出ていて、旦那さんも彼女に疑いの目を向けていました。

「理沙。たしか佐藤さんたちと違う幼稚園に入園させるんだったよね?なんで行ったの?」

痺れを切らした旦那さんが理沙さんに訊ねます。

「……ほら!色んな幼稚園の雰囲気とか知りたくて。それに陽向くんとはよく遊ぶし!会えたらいいなぁって……」

弁明の様子から、彼女の余裕のなさが窺えました。次第に理沙さんは気まずそうに言葉が出なくなっていきました。

「よそのお子さんの保育中に勝手に写真を撮るって失礼だろ?怪しまれるような行動だぞ」

少し語気を強めて、でも愛を持って理沙さんを叱る旦那さん。理沙さんは旦那さんの言葉に委縮したのか、震える声で謝罪の言葉を述べ始めました。

執着の裏にあった孤独

孤独 PIXTA

「ごめんなさい。私ちょっと寂しくて、心細かったの……。拓海とずっと2人きりで、パパも仕事で忙しくしてたし……」

理沙さんの発言で見えてきたのは、理沙さんの孤独な気持ちでした。旦那さんの忙しそうな姿に気を遣い、子育てを背負い込んで、彼女なりにもがいていたようです。しつこい遊びの誘いや共有グセは「だれかと繋がっていたい」という願望からきていたのかもしれません。

今思うと、以前旦那さんと一緒に公園に遊びに来た日の、理沙さんの笑顔が普段と違うように感じたことも合点がいきます。あの笑顔は心の底からの笑顔だったのか……。

その後、理沙さん夫婦は私たちに謝罪してくれて、写真も削除し、今後無断で子どもに会いに行くようなことはないよう約束しました。思っていた結末とは違うけれど、少し肩の力が抜けたような感覚です。

今でも理沙さんの家族とは交流があります。でも、以前までとは少し違う。お互いの、心地の良い距離感で。

あとがき:執着の影から見つけた、新しい距離感

執着のように映る言動の裏側に、孤独や不安が隠れていることがあります。理沙さんのしつこい誘いや詮索も、実は「ひとりで子育てを背負い込んだ苦しさ」から生まれていたものでした。もちろん、相手を不安にさせる行動は許されませんが、その根にある気持ちを理解することで、ようやく心地よい距離感を築くきっかけになりました。ママ友付き合いは難しいものですが、無理なく続けられる関係を選ぶことも、大切な親子の安心につながるのだと思います。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】ママ友に執着された親子

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