🔴【第1話から読む】親友なのに「私が尽くしている?」車出しで感じる小さな違和感|友達を足に使う人
サオリからの長文LINEに呆然とするあすか。洋二は、これは縁の切り時かもしれないと助言し、あすかの心を軽くした。あすかはしばらくサオリに車を出さないことを決意し、今回の件を機に、自分自身と二人の関係を見つめ直す。
もう少し気遣いがほしいと思ってしまう
サオリからの、不満をつづった長文LINEを読んで、私はがく然とした。
メッセージの中で彼女は「ダメだった点があるのはお互い様」と言いながらも、どう見ても私だけが悪いと思っているようだった。そして、一方的に自分の主張を述べた上で、文章の最後には「返答はいらないよ、この話はおしまいね」と勝手に結論付けていた。
私は、親友を送迎すること自体は嫌じゃない。ただ、私の気持ちや状況を一切考慮しないような扱いが嫌なだけだ。彼女は、親友だからこそ甘えていいと思っているのかもしれない。でも、親しき仲にも礼儀あり。運転しているのは私なのだから、最低限の気遣いは必要なんじゃないだろうか?
気遣いほしいと思うのは当然のこと
夫の洋二に、再び相談した。彼は私の話を静かに聞いてくれて、こう言ってくれた。
「分かるよ。そんな態度じゃコンビニに寄るだけでも嫌になると思う。価値観は人それぞれだし、嫌だと感じるのはわがままじゃない。
長年の親友だからこそ、いいところも悪いところも見えてくるんだよ。これで関係がこじれるなら、距離を取るべきときなんじゃない?」
夫の言葉は、私の心を軽くしてくれた。そうだ、これはわがままなんかじゃない。私たちが本当に親友なら、お互いにとってより良い関係を築くために、きちんと向き合うべきなんだ。
良好な関係を築くために大事なこと
私はしばらくの間、サオリに車を出さないことに決めた。まだ次の約束はしていないけれど、サオリが私の判断をきっかけに、少しでも変わってくれたらうれしい。
もしこのまま、何もなかったかのように水に流されてしまうなら、その時は、本当にサオリとの関係を見つめ直す時なのかもしれない。今回の件を通じて、私も自分勝手になっていないか、日頃の振る舞いを見直そうと思った。
親友だからって、何でも甘えていいわけじゃない。親しい間柄だからこそ、相手を気遣うことは大切なんだと気づくことができた。「人の振り見て…」という言葉もあるし、自分も気を付けていかなければと心に刻んでいる。
あとがき:見つめ直す関係
親友との関係に疲れてしまったあすかに、洋二は優しく、そして的確な言葉をかけます。本当に親しい関係であれば、良いところも悪いところも受け入れられるはず。しかし、それができない関係なら、それはもう「親友」とは呼べないのかもしれません。この小説は、人間関係における「当たり前」の価値観や、対等な関係であることの重要性を教えてくれます。今回の出来事は、あすかの今後の人間関係に大きな影響を与えることでしょう。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










