🔴【第1話から読む】絵文字や記号がない「いいね」の意味は?SNSの返信が心にひっかかった日|義姉になりすましされた話
主人公・ユミになりすまし、SNS投稿を続けている疑惑がある義姉・カオリ。親族の奇行が続き、ついにユミと夫・タロウの夫婦喧嘩にまで発展していきます。
夫婦喧嘩
タロウからのメッセージを送った翌日、なりすましアカウントはまだ投稿を続けていました。
「今日は娘と夫と、三人で動物園へ。初めて見るゾウに娘も大興奮でした」
投稿されていた写真は、過去に家の近所を散歩させていたときの娘の足元の写真。お気に入りのキッズシューズをメインに撮影したはずの写真でした。最近動物園になど行っていません。その写真は、まるで私とマミの生活をねつ造しているようでした。
「タロウ、これはやっぱりおかしいよ、すぐやめてほしい!」
私はタロウに訴えかけました。しかし、タロウの反応は、私の期待に沿うものではありませんでした。
「でもまあ、顔は隠してるんだし…そのうち飽きるんじゃない?」
私はそんなに悠長に考える余裕はありませんでした。
「何言ってるの?マミの生活を勝手にねつ造されてるんだよ?まるでこの人の子みたいに。おかしいよこんなの!」
私は大声で叫んでしまいました。タロウは私の剣幕にひるんでいるようでした。
「親戚にこんなことされてるなんて嫌すぎる。これを許すって言うなら、タロウの実家との同居の話は無しにしたい」
同居の話は、少し前にタロウが提案してきたものでした。もともと義実家との関係性は悪くなかったので、私はいずれ同居も良いかな、と考えていました。しかし、もうそのような気持ちはどこにもありません。
私の言葉に、タロウはハッとした顔をしました。まるで、ようやく事態の重大さを理解したようでした。
夫の対応
「わかった。俺がもう一度、姉さんと話すから」
タロウと改めて相談し、タロウはその日の夕方、一人で義実家へと向かいました。タロウの後ろ姿は、いつもよりも小さく、心細く見えました。タロウが帰ったのは、夜遅く、マミが寝静まった頃でした。彼の顔は、まるで長い旅から帰ったように、とても疲れていました。
「どうだった?」
私は、タロウに尋ねました。彼のお顔から、事態が簡単に解決したわけではないことを察しました。
「姉さんと話してきた。ユミがどれだけ困っているか、ちゃんと伝えた。アカウントは消したし、もうこんなことはしないって」
確認すると、アカウントはすでに削除されていました。
「よかった……」
私は、心から安堵しました。でも、カオリさんが一体どんなつもりでこんな行動をしたのかわからず、得体の知れない気持ち悪さは残っていました。
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あとがき:姪の写真をわが子と偽るのはなぜ?
姪の写真を勝手にSNS投稿していた義姉。行為そのものはやめてくれても、理由がわからないままでは気味の悪さが残ってしまいますよね。夫が主人公の味方をしてくれたのは良かったものの、親族づきあいには不安が残りそうな気配を感じるエピソードでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










