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🔴【第1話から読む】出産後のパート復帰→職場に“まだいた”古株お局が厄介すぎる|辞めさせ常習犯のお局を成敗した話
「ゆとりだから根性がない」を口癖とするおつぼね・鈴木さんのパワハラは、若いアルバイトにも容赦がない。さゆりはその指導はパワハラだと確信し、同僚の恵美と鈴木さんについて話すのですが…。
教育の度を越えた叱責
「ゆとりだから根性が足りない」「責任感がない」
おつぼねの口癖は、この二つに尽きる。新しいメンバーが少しでもミスをしたり、自分の期待通りの動きをしなかったりすると、彼女の「ゆとり世代論」が炸裂する。
ある日の閉店間際、若いアルバイトの子が、オーダーの伝票を間違えてしまい、お客様に提供するまでに少し時間がかかってしまったことがあった。大きな問題ではなかったが、おつぼねはその子を捕まえて、延々と叱責を続けた。
「あなたねぇ、たかが伝票ミスでしょって思ってるでしょ。そのたかが一つが、店の信用を失う。ゆとりにはわからないかしらね」
アルバイトの子は、青い顔でただ立ち尽くすしかなかった。
私は思わず声をかけそうになったが、その子をかばうことで、今度は私がターゲットになることを一瞬で計算してしまい、結局何も言えなかった。その場の沈黙が、さらに私を追い詰める。
価値観がアップデートされないお局
「今の学生は本当に根性がない。私たちが若い頃は、これくらいで泣き言なんて言わなかったわよ。お給料もらってるんだから、プロ意識を持ってくれないと困るのよね」
そう、おつぼねはいつも「プロ意識」という言葉を使う。パートの私たちに対しても、まるで正社員以上の責任を負わせるかのように。もちろん、仕事に責任を持つことは大事。でもおつぼねがしていることは、もはや「指導」ではなく、単なるパワハラだと思う。
おつぼねの最大の厄介な点は、彼女自身に「やばいことをしている」という自覚が全くないことだ。
彼女の頭の中にある「自分が正しい」という感覚が、彼女を孤高の独裁者にしてしまっている。そして、昔から彼女を知っているからこそ分かる。鈴木さんは、この10年、何一つ変わっていないのだ。
世の中のハラスメントに対する意識が変わっても、彼女の価値観だけは昭和のまま時が止まっている。
「誰か」は誰なのか
休憩中、恵美が小声で声をかけてきた。
「ねぇ、さゆりさん。聞いて。この前、おつぼね、またあの5月の新人のこと言ってたよ。『あんなのが辞めて清々した』って…」
「…そう。やっぱり言ってたか」
「本当、信じられない。あんなに真面目な子だったのに。おつぼね、自分が人を追い詰めたって、少しも思ってないんだろうね」
このままおつぼねの理不尽が店を支配し続けるのは、もう耐えられない。しかし、あのおつぼねを止められる人物が、現状の職場には存在しないことも、私は痛いほど理解していた。
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あとがき:戦うべき相手と、戦うべき場所
おつぼねは、もはや「悪意の自覚がない独裁者」として完成してしまっています。正論が通じない相手に対し、さゆりは「職場の権力構造」という大きな壁に直面します。店長や地域社員の保身が、おつぼねの暴走を助長しているのです。
私たちが日々直面する「諦め」の感情が、さゆりを再び立ち止まらせます。悩みの深さが伝わるエピソードです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










