🔴【第1話から読む】「娘とは遊ばせないで」ママ友から、突然の絶縁宣言!明かされた”衝撃の理由”に絶句
新しい町に引っ越して、半年。真帆は、小3の長女・結衣と、小1の次女・ひよりが、公園で友だちを見つけたことをよろこんでいた。ある日、友だちの母・咲希が、突然、訪ねてきて、「もう遊ばせたくない」と告げる。身に覚えのない非難を受け、真帆は動揺して…。
新しい町と、娘たちの居場所
新しい町に引っ越してきて、半年が過ぎた。
会社と家の往復に追われながらも、私はこの町での生活を気に入っていた。
駅から少し離れた、静かな住宅地。近くには、大きな公園がある。何より、結衣とひよりがのびのびと遊べる場所があることが、母親としてはうれしかった。
小学3年生の長女・結衣と、小学1年生の次女・ひより。
仕事で家を空けたり、下の子に手がかかったりするため、2人の娘のことは、できるだけ自由にさせてきた。過干渉にならないこと…それが、私なりの子育てだった。
「ママ!今日も沙良ちゃんと遊んでくるね!」
結衣がそう言って公園へかけ出していく姿を見るたび、胸が温かくなった。
沙良ちゃん──小学校がちがう、結衣と同級生の女の子だ。
彼女と仲良くなってから、娘たちも公園でよく遊ぶようになり、私は母親である咲希さんとも、自然とあいさつを交わす仲になっていった。
「井上さん、いつもお仕事大変そうですね」
「いえいえ。咲希さんこそ、毎日、公園で子どもたちを見ててすごいです」
そんな、何気ない会話を、何度か交わした。
咲希さんは、3児の母で、専業主婦。責任感が強そうで、子どもたちの様子にも、よく目が届いている人…という印象だった。
だからこそ、その日の訪問は、あまりにも私にとって衝撃的だった。
突然の訪問と「もう遊ばせたくない」の一言
平日の夕方。仕事から帰り、夕食の支度をしていた時だった。
インターホンが鳴り、モニターを見ると、咲希さんが立っていた。けわしい表情で、今にも、何かを言い出しそうな顔をしている。
「どうしたんだろう……」
玄関を開けた瞬間、彼女は間髪入れずに言った。
「もう、うちの子と遊ばせたくないんですけど」
一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
頭の中が真っ白になり、私はただ立ち尽くしていた。
「……え?」
「結衣ちゃんとひよりちゃんのことです」
咲希さんは、強くなる語気を抑えながら、次々と言葉を重ねた。
「勝手におかしを取るし、遊びに割り込んでくるし、うちの子がガマンしてばかりで……正直、迷惑なんです」
胸の奥が、ぎゅっと締めつけられた。
あの2人が?本当に?
「す、すみません……」
気づけば、私はそう答えていた。
「子どもだから、じゃ済まされないですよね?」
「……はい。本当に申し訳ありません」
咲希さんの言葉は止まらなかった。
しつけのこと…「放任主義」なのではないかという言葉、親としての責任について──。
咲希さんからの指摘を受け、私はただ、何度も頭を下げることしかできなかった。
謝罪のあとに残った違和感
咲希さんが帰ったあと、玄関に一人残されて、ようやく息を吐いた。
鼓動がやけに大きく聞こえる。
結衣は面倒見がよく、ひよりは少し勝気だけれど、イジワルな子ではない。
少なくとも、私の知る娘たちは、誰かを傷つけるような子じゃない。
「……本当に、あの子たちが?」
謝罪はした。親として、それは当然だと思う。
でも、咲希さんが語った姿と、私が毎日、見ている娘たちの姿が、どうしても重ならなかった。
胸の奥には、沙良ちゃんや咲希さんへの心苦しさとは別に、説明のつかない違和感が残った。
そしてこのできごとが、ただの行きちがいでは終わらない──そんな予感だけが、静かに広がっていった。
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謝るしかなかった、その夜に
子ども同士のトラブルに、親としてどう向き合うべきか。
第1話では、真帆が、一方的に「加害者側」として扱われ、説明もできないまま、謝罪する姿が描かれました。親として責任を果たそうとするほど、心に残るのは割り切れない思いです。
本当に悪かったのは何だったのか。そもそも、どこからが「親の責任」なのか。
この物語は、正解を断定するのではなく、立場が変われば、見える景色も変わることを、静かに問いかけています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










