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🔴【第1話から読む】親の前だけではいい子。役者並みの豹変ぶりを見せる近所の子が恐ろしすぎた|親の前だけいい子になる子
主人公・ゆりの息子である泰一のフィギュアが壊れてしまい、奏がやったという話になりかけていたとき。ようやく落ち着いたかと思うと、泰一はこうきに向かって壊れたフィギュアを投げつけて…。
「親の前でだけいい子にする子」の本性
泰一「こうきくんのウソつき!!!」
こうきくんにフィギュアを投げつけた泰一は、顔を真っ赤にして怒っていました。この子がこんなに怒ったところは、その時初めて見たかもしれません。とても4歳児とは思えない迫力です。
泰一「こうきくんがやったんでしょ!?」
そのままこうきくんにつかみかかりそうだったので、まずは泰一を引き寄せて抱きしめ、なだめることにしました。心配した奏くんが遠慮がちに近づいてきます。
まや「…こうき、どういうこと?」
まやさんが低い声でこうきくんに問いかけます。
こうき「えっと…」
まや「ねえ、ウソついたってこと?」
こうき「…ごめんなさい」
まや「こうき!!!」
いつものように、いやそれ以上に、まやさんが大声でこうき君を叱りつけようとしたその時、美香さんがそれを止めました。
美香「まやさん、まずはこうきくんの話を聞きましょうよ。こうきくん大丈夫、怒ってないからね」
美香さんは優しく語り掛けます。しかりつけて子どもを黙らせるのではなく自分の考えを話させる美香さんらしい声かけでした。
まや「…ごめんなさい、ゆりさん。美香さん。ゆりさん、フィギュアは必ず弁償します」
ゆり「いえ、そんな…」
まや「こうきが私にウソをつくなんて。私の関わり方が間違っていたんですかね」
恥ずかしさで今にも泣きだしそうなこうきくん。私はまやさんに何と言うのが正解か分からず、言葉が出てきませんでした。
美香「まやさんが間違ってるとは思いませんよ。こうきくんも今もう正直に言えたんだし、もういいじゃないですか」
まや「でも、厳しく言って聞かせないとわからないままじゃないかと思うの」
美香「そんなことないと思いますよ。今こうして失敗した経験が、こうきくんの身になってるんじゃないですかね」
どちらが正解・不正解はないけれど、お互いに違う考え方。私は2人の会話を止めることはしませんでした。
わが子を思う気持ちは、どの母親も同じ
まやさんと美香さんはお互いの思いをシェアしつつ、私たちは子どもたちのトラブルをおさめる対応をしました。子どもたちはお互いに思いを伝え、いけなかった部分は謝り、お話が終わるとまた仲良く遊び始めました。
切り替えが早い子どもたちを見ながら、私たちはまた子育てについて穏やかに語り合いました。
美香「私はね、まやさんが羨ましいと思うこともあります。母としての芯があるって大事だなと思って」
まや「美香さん…。いや、私は今回の件で、自分の感情はぐっとこらえて子どもの意見を聞くことも必要だなって思いました」
ゆり「美香さんの話もまやさんの話も…先輩ママの会話、これからの参考にしますね」
その日の夕方、まやさんは私たちにペコリと頭を下げ、こうきくんの手を握ると、すっきりした表情で帰っていきました。美香さんは、相変わらずやんちゃでよく喋る奏くんを後ろから追いかけます。
私は、勇気を出してこうきくんの行いにNOを伝えることができた泰一を誇りに思いながら、好きなアニメソングを口ずさみながら帰りました。壊れてしまったフィギュアも買い替えて、おまけにもう1つ買ってあげたいな、なんて思いながら―――。
🔴【第1話から読む】親の前だけではいい子。役者並みの豹変ぶりを見せる近所の子が恐ろしすぎた|親の前だけいい子になる子
あとがき:自分の教育理論を子供に押し付けないこと
今回のお話では、自身の両親の前でだけいい子を演じ、他の人の前では意地悪になってしまう男の子と、その子とは真逆の二面性を持つ素敵な男の子ついて描かれました。
『子は親を見て育つ』という言葉の通り、きっとお子さん達は常にご両親である皆さんのことをみて成長しています。
『教育』と『強要』は全く違いますね。皆さんの子育て教育はどうですか?
子供達と向き合って、子供達とコミュニケーションをとれていますか?
子供の失敗は親の失敗、そして子供の優しさは親の優しさです。
素敵なご家庭で、幸せな日々が過ごせますようにー。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










