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ママ友から「単なるご近所さん」へ、価値観が合わない人と距離を取れた理由|主張強すぎママ友の話

主人公・直美(33歳)は、隣に住むママ友の光代さん(35歳)との6年にわたる関係に悩んでいる。光代さんは親切で礼儀正しいが、去年あたりから過保護で過剰な育児干渉が目立ち始めた。娘の美里と桃子が同じ小学校に入学したことで、光代さんの「いじめの芽」といった過剰な反応が顕著になり、直美は大きな違和感とストレスを感じる。隣人ゆえに関係を断ち切れず、平和主義の直美は出口の見えない葛藤の中に…。『主張強すぎママ友の話』をごらんください。

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光代さんとの関係性に悩みに悩む直美だが、ある日、夫から目からうろこのアドバイスを得ることができ、状況には大きな変化が起きる。

ママ友ではなく「ご近所さん」に

ご近所 PIXTA

光代さんへの悩みで、私の顔色が優れない日が続いた。そんな状況に気づいた夫・タケルは、ある夜に私に熱いコーヒーを差し出してくれた。

「直美さ、光代さんのことで相当参っているでしょ?」
「うん…でも、どうしたらいいかわからないよ。疲れるけど子どものためにはママ友でいるしかないんだろうし」

タケルは私の正面に座り、真剣な眼差しで話し始めた。

「光代さんは悪い人じゃないし、桃子ちゃんと美里の付き合いに水を差したくない気持ちもわかるよ。でも、もう美里も大きいんだし、子どもの人間関係と大人の人間関係は、線を引いてもいいと思う」
「線を引く…?」
「うん。光代さんと育児方針が合わないならば無理をしないで、ママ友じゃなくて『ご近所さん』って線引きでいいんじゃないの?」

タケルの言葉は、私の凝り固まった思考を一気に解放してくれた気がした。「ママ友」として考えるとある程度距離感近く、個人的なことも共有しあわなければいけないように思ってしまう。でも、ご近所さんならプライバシーや相手の価値観は一線を引いて考えられそうだ。

子どもたちの付き合いにも変化が

子ども 小学生 PIXTA

「ご近所だから必要以上に仲良くする必要はない」タケルがこの日にかけてくれた言葉で、私はハッと気がついた。隣人だからって価値観が一緒でなくていいし、距離を近く保つ必要もない。

幸い、美里と桃子ちゃんは2人だけで公園や放課後開放で遊ぶことが増えて、光代さんと顔を合わせる機会は幼稚園時代よりもずいぶん減っていた。さらに、美里も桃子ちゃんも、お互い以外にも仲がいい子ができてきたみたいだ。

子どもたちが新しい友達を作り、それぞれの世界で輝き始めたことで、私はようやく、光代さんとの関係を見直す勇気を持てた。

割り切ることも大事

家族 小学生 PIXTA

私は、タケルの言葉を胸に、光代さんのことは「ご近所さん」としてとらえるようにした。光代さんから育児論をつづったLINEがきても、自分の考えをむやみに語ったり、言い返したりしない。

「そうなんですね。そんな考え方もあるかもね」

とあいまいに返して、以降は無理に返信しない。最初は、光代さんが戸惑っているようにも思えたけれど、だんだん自分語りのようなLINEはこなくなった。隣人である限り、顔を合わせることは避けられないけれど、だからといって無理に気遣って仲良くしようとしなくていい。

それ以来、美里と桃子ちゃんが家を行き来するときには連絡を取り合うくらいの距離感で付き合いを続けている。先週授業参観があって学校で光代さんを見かけたら、光代さんは光代さんで仲良く話せる相手を見つけたようだった。

私も、今美里と仲良くしてくれている子のママがおおらかで、いいお付き合いができそうに感じている。

今回のできごとを通じて、近所のママ友とのお付き合いについて考えるきっかけになった。今後も自分にとって無理がない、楽しくできる人間関係を大切に育児を続けていきたいと思っている。

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あとがき:夫の助言:「ママ友」から「ご近所さん」へ

長く苦しんだ直美さんを救ったのは、夫タケルのシンプルな一言「ご近所さん」と割り切るという境界線の提案でした。この言葉は、直美さんの心を「理解し合えるママ友でなければならない」という呪縛から解放しました。

子どもたちの成長が物理的な距離を生んだことも後押しとなり、直美はLINEでの対応を事務的に変えるという具体的な行動に出ます。これは、相手を変えるのではなく、自分と相手の関係性の定義を変えるという、自立的な心の成長の物語です。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

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