🔴【第1話から読む】不倫相手に「独り身だから…」ウソをついて不貞をしていた夫|独身偽装不倫夫の末路
不貞の証拠をつかんでからさらに1か月間、夫を泳がせて証拠を積み重ねたさくらは、ついに「夫を地獄に落とす」作戦決行の時を迎える。
マイと愛を育む夫
それから約1か月。私は徹底的に夫を泳がせた。
夫はマイとの関係が順調なようで、出張や残業、そして飲み会といった、さまざまな口実を使って家を空けるようになった。彼は完全に油断していた。妻がすべてを知っているなど、夢にも思っていないのだろう。
私はその間、静かに、しかし着実に証拠を積み重ねた。
ボイスレコーダーの継続的な使用はもちろん、彼が隠していると思っていたメッセージの履歴(バックアップから復元)、さらに探偵も契約して徹底的に行動を追った。それはもう、生々しい証拠が山ほどとれて、面白いほどだった。
ついに糾弾のとき
証拠を増やす作業は、かつて信じた家族の卑劣さを間近で見せつけられる拷問のような日々だったが、その度に私の決意は固くなった。和人を守るためなら、私は何でもできると思えた。そして、ついにその時が来た。
ある金曜日の夜。私の両親も交えて、いつものように夕食を囲んでいた。母が作った肉じゃがが湯気を立て、和人が楽しそうに離乳食を食べている。平穏な、いつもの家族の風景。夫の実も、リラックスした様子でビールを飲んでいる。
「いやー、今週は仕事が大変でさ。来週は少し落ち着くかなあ」
実がそう言ったところで、私は箸を置いた。
「そういえば」
静かな私の声に、みんなが顔を上げた。
「そういえば、実」
私は、彼の目を見据えて、にっこりと、この1か月で一番穏やかな笑顔を作った。
「マイちゃんとは最近どうなの?」
晒された夫の不倫
その瞬間、実が笑えるくらいにむせて、せき込んだ。ビールが彼の喉に詰まり、彼は顔を真っ赤にして何度も何度も咳き込む。
「ゴホッ、ゴホッ!…は?なんのこと?」
両親はきょとんとしている。実がなんとか咳を収めて、青ざめながら私を睨んだ。彼はまだ言い逃れできると思っていたかもしれない。
「何のことかって?実が独身のフリして出会い系アプリで会ってたマイちゃんだよ?この1か月で4回。最後のホテルは、火曜日だったね」
そこまで言われると、実の顔は血の気を失い、まるで作り物のように白くなった。私は、事前に印刷しておいた証拠の束を取り出し、テーブルの上に静かに置いた。ボイスレコーダーの音声データが記録されたUSB、ホテルの領収書(日付と金額付き)、そしてマイちゃんとの親密なLINEのやり取りを時系列にまとめた記録。
「証拠は山ほどあるんだけど、一つ一つここで解説した方がいい?ねえ、お母さんとお父さんも気になるでしょ?」
母が「え…」と小さな声を上げ、父が険しい顔で証拠の束を手に取った。実の口からは、もはや何も言葉が出てこない。ただ青ざめる一方だ。彼は私たち夫婦の約束を破ったことがバレただけでなく。私の両親の前で、その罪を白日の下に晒されたのだ。
「実、約束覚えてるよね?離婚しましょう。そうしたら本当に独身になれちゃうもんね。でもその前に、払うものはちゃんと払ってもらうからね」
さぁ、復讐が始まる。これは、彼への感情的な報復ではなくて、私と和人の未来を守るための闘いだ。実がこれからどんな言い訳をしようと、この証拠の山は、決して揺るがない。公正な離婚調停という形で、粛々と進めていこうと思う。
食卓では、固まって動けない夫と、怒りに震える両親が今にも衝突しそうになっている。地獄の食卓は始まったばかりだ。
🔴【第1話から読む】不倫相手に「独り身だから…」ウソをついて不貞をしていた夫|独身偽装不倫夫の末路
あとがき:最後の晩餐。公正な復讐の完成
最後の夕食のシーンは、さくらの復讐劇のクライマックスです。彼女は夫を二人きりの場所ではなく、実家の両親という「社会的な場」で断罪しました。最も安心している瞬間に突きつけられた事実は、夫にとって最大の屈辱となったでしょう。
テーブルに置かれた証拠の束は、さくらが流した涙の代わりに積み重ねた努力の結晶です。彼女の行動は、感情的な報復ではなく、法的・社会的に適切な解決へと向かうものになりましたね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










