🔴【第1話から読む】妊娠がわかり幸せ絶頂だったのに…→夫婦に見え隠れする“崩壊の兆し”|風俗通いの夫を成敗した話
みちるから風俗通いについて問い詰められた健司は、仕事や日常のストレスを理由に風俗へ行ったと告白。風俗に行く原因の一部を妊娠中の妻のせいにする主張に、みちるは到底納得することはできず…。
風俗にいった理由は「ストレス」?
夫のスマホの中から多くの風俗店の予約メールを見つけた翌朝、私は健司を起こさずにリビングへ移動し、ダイニングテーブルの上に、自分のスマホを無言で置いた。そのスマホには、夫のメールフォルダから転送した予約画面のスクリーンショットが映っている。
健司はいつものようにのんびりした様子で起きてきて、テーブルを見て一瞬動きを止めた。顔から血の気が引くのが、私にもわかった。
「みちる…なに、これ」
「これが何かって?私が聞きたいよ」
私は低く、静かな声で問い詰めた。まるで氷点下の冷気が部屋に満ちたようだった。健司は、座ることもできず、立ち尽くしたまま小さな声で言い訳を始めた。
「あの…ごめん、これはちょっと…」
「先週の土曜ってさ、隣町まで買い物してくるって言ってた日だね。女の子を買いに行ってたんだね」
私の言葉に、健司はとうとうソファーに座り込んでうなだれた。
「俺はさ…ストレスが限界だったんだよ」
力なくつぶやいたあと、さらに自分の状況を語り始める。
「プロジェクトがうまくいかなくて、毎日終電でさ。それにみちるも妊娠して、俺の心配どころじゃないし…」
遠まわしに原因を「私」にする夫
「つまり私が妊娠して、あなたが精神的に満足できないから、風俗に行ったってこと?」
私の声は震えていた。健司の言い分は、裏切りの責任を私に転嫁しているように聞こえた。
「違う。でも正直、男としての欲求はあるもんだろ?みちるも最近は職場のことで頭がいっぱいだし、俺にとって家が癒される場じゃなかったというか…」
夫は自分の過ちを認めつつも、原因は私を含めた周囲の環境からのストレスだという主張をするばかり。私も黙っていられなかった。
「私のストレスはどうなるの?私だって妊娠してつらい中でも子育てのために仕事を続けてきたし、あなたのために家事もやってきたじゃない。それなのにあなたは、イライラしたらほかの女に癒やしを求めるわけ?」
涙が止まらない。健司の不貞そのものよりも、彼が私にウソをつき裏切り、さらの風俗通いの責任を私に転嫁する態度が許せない。
風俗は浮気じゃないと言い張る夫
「でもさ、素人と不倫したわけじゃないし、相手は仕事でしてる人だから…。みちるを裏切ったことにはなるからもうしないけど、今回のことは許してほしいと思ってる」
健司の言葉のすべてに納得できるわけではないけれど、確かにおなかの子には父親が必要だ。知らない女性に心も持っていかれたわけではないのに、風俗だけで全てを壊すのは、あまりにも早計かもしれないと思い始めた。
私は健司に言い聞かせた。
「風俗に行かれるのも、私は本当にショックだよ。私もあなたを受け入れるように努力するし、愚痴も減らすから、もうしないでね」
健司は何度も頷き、表面上は私たちは元の夫婦に戻った。でも、私の中には、深い傷と、「私がもっと努力すれば、彼は裏切らないはずだ」という、理不尽な自己責任論が残ってしまった―――。
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あとがき:「私にも非が?」という罠
健司の言い訳は、まさに「裏切りの責任転嫁」の典型です。自分の欲望の捌け口を妻の妊娠や多忙な態度に求める、あまりにも身勝手な主張でした。
しかし、追い詰められたみちるが「私がもっと努力すれば、彼は裏切らないはずだ」と理不尽な自己責任論に囚われてしまう展開は、裏切りにあった女性の複雑な心理をリアルに描いています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










