🔴【第1話から読む】「うちの夫は上場企業勤め」マウントママの自慢に“苦笑い”→隠している真実|マウント女王の誤算
ある朝の送迎時、沙織の夫が子どもを園に送る姿を偶然目撃。その人物が、他でもない自身の部署の部下である「山下主任」だと気づき、真由美は驚きと呆れを感じるが、向こうは全く気づいていない。
雨上がりの朝に起きた、職場と育児の「秘密」の交差
ある雨上がりの朝、保育園の送迎時間が少しずれた。園の昇降口から門の方をみると、沙織さんの息子が男性と立っている。パパがくるなんて珍しい。
「あ、真由美さん!」
沙織さんが話しかけてくる。
「今日はパパが一緒に来たのよ。あの門にいるのが主人なの」
その男性は息子を抱き上げ、昇降口の方に向かって歩いてくる。こちらには気づいていないが、私は顔を見てびっくりした。なんと、私の部署の部下、山下さんだったのだ。彼の顔は、職場で毎日見ていてよく知っている。
まさか沙織さんの夫が、私の部下だなんて。
「高給取り」の部下と、「貧乏」な上司
沙織さんは、私が固まっているのを見て、さらに得意げになった。
「夫は忙しいのにたまには送迎してあげようって言うのよ」
私は内心、驚きと呆れでいっぱいだった。彼女が誇らしげに語る「課長補佐」とは、私の直属の部下。私は、あまりのことに動揺し、どう対処しようか一瞬の中でとても迷った。ここで沙織さんの夫に「山下さん!」と声を掛けたら、部下であるママ友の夫は驚くことだろう。でも、ママ友はさんざん自慢してきた夫が私の部下だと知ったらそれこそ大恥だと思う。
私は「素敵な旦那さんですね。すみません、ちょっと今日は急いでいるので失礼しますね!」と、沙織さんの夫・山下さんに気づかれないよう避けてその場を後にした。
今日は避けてもきっといつか真実がわかる日がくる。私の中で、沙織さんのマウンティングが、全く違う意味を持つようになった日だった―――。
🔴【次の話を読む】あなたの夫は私の部下ですが…?自慢好きママ友の空虚なマウント|マウント女王の誤算
真実を知って、マウントが「違う意味」を持った
送迎中に、沙織の夫と偶然遭遇した真由美は、その男性が自身の部署の部下である「山下主任」だと気づきます。沙織は夫の「主任」という立場を「課長補佐」と称し、マウンティングを続けますが、主任本人も真由美の「ママ」としての姿に全く気づいていません。真由美は、この一方的な真実の把握により、立場が完全に逆転したことを理解します。 教訓:「人の話は、聞く側が真実を知っていると滑稽になる」。この予期せぬ遭遇は、物語のターニングポイントです。現実の人間関係が、マウントを仕掛けてくる相手の無知の上に成り立っていたという皮肉が、後の「スカッと」を最大化するための準備となります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










