妊婦体験しながら世界一周!北海道大学医学部の21歳の旅
北海道大学医学部3年生の箱山昂汰(はこやまこうた)さん(21)。
2015年2月に日本を発ち、少し変わった世界一周の旅に出ました。それは妊婦ジャケットを着て世界一周するというもの。
なぜ妊婦ジャケットを着て世界一周しようと思ったの?
「学生の世界一周なんてよくある話」
世界一周の出発前、箱山さんはこう考えていたそうです。大学を休学して世界中で「寄り道」をするのだから、自分の夢に近づく何かを取り入れた旅にしたいと考えたと話していました。
自分の夢に近づく旅・自分の旅から誰かに影響を与えることができるような旅
そんなイメージで行きついたのが「妊婦ジャケット」を着て世界一周する旅・「Maternity Marching Project」だったそうです。
旅のコンセプトは 「おかしなことをして笑ってもらう。その中で熱い想いを伝える」
妊婦体験ジャケットは重さが約10kg。装着することで、妊娠した際の体重増加を体験出来るというものです。
もちろん、妊娠や出産の大変さは体重増加の他にもありますが、男性が妊婦さんの大変さを考えるきっかけになれば、と箱山さんは言います。
様々な国に行き、男性が妊婦ジャケットを着用し、エプロンをつけている姿は一見おかしい見た目…。こうして現地の人に興味を持ってもらい、交流をしていくことが目的なんだそうです。
夢は「医療や医学の知識を生かして国際貢献すること」
箱山さんが描く将来の夢は、医療や医学の知識を生かして国際貢献すること。特に母子保健分野に興味があるそうです。
箱山さんの家はお母さんがシングルマザーで、箱山さんを含めた男3兄弟を女手ひとつで育ててくれとても尊敬していると言います。
お母さんへの感謝の気持ちが、次第に全世界のお母さんにも向けられるようになり、途上国の母子環境について興味を持つようになったそうです。
様々な理由により満足に医療を受けることができず、死の危険にさらされている人が大勢いる、こういった世界の現状を知る中で、母子保健の分野で将来力になりたいと強く思うようになったといいます。
旅を通じて今箱山さんが感じていることは
旅をしていくうちに、妊娠や出産に関する意識は、国や文化によって堅い壁があると感じた箱山さん。
男性の力が強い文化の国では、夫の無理解や横暴で、陣痛が始まるまで妻を働かせたりするケースなども見られるといいます。
箱山さんは
1人でも多くの男性に妊婦体験をしてほしい。まだ学生だけれど、出会った人たちがふと、
『そういえば奥さんや彼女を大切にしろと言っていた面白い日本人がいたね』と、思い出してもらえたらうれしい
出典: dot.asahi.com
少しずつでも、自分の出会った人達の意識が変われば。と、妊婦ジャケットを使ったこの妊婦体験を通して訴えていきたいと考えているそうです。
NGOからも支援。無理のない範囲で旅を続けて欲しいですね
実際に旅に持って行くマタニティジャケットは「国際協力NGOジョイセフ」に提供して頂いたそうです。
北海道の大学生が始めた活動にNGOも支援しているというのは凄いことですよね。
治安や文化的背景等で実施が難しい場合は除いて、可能な限り妊婦体験をしながら旅をして行くそう。今後も無理のない範囲で旅を続けてほしいですね。