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🔴【第1話から読む】友達の夫の不倫現場を目撃「黙っててくれ」→私たち夫婦が抱えた【重すぎる秘密】|友達の夫が不倫していました#1
亮の不倫を何とかやめさせたい真帆と和馬。和馬からの説得を3か月ほど続けますが効果はなく、ついに真帆が直接説得に動きます。「大切なものは?」の問いに「妻子だ」と答えた亮。ひとまず真帆は一通りの忠告をして帰りました。
不倫男の心の中
昔から断れない性格だった。頼られれば応えたくなるし、周りにはいつも人がいてほしい。優柔不断とも言える俺にとって、しっかり者の千鶴は誰よりも魅力的に見えた。
「亮と結婚できて幸せ」
結婚したばかりのころ、彼女からそう言われて俺も幸せだった。カノンが生まれてからは尚更だ。そう、俺は妻子を愛している。だから強気に言い寄られて始まった常連客との不倫関係も、やめなければならないことだとずっと考えていた。続けてしまうのは、自分の弱さのせいだとわかっている。
心身ともに刺激ある不倫関係から、ドラッグのように抜け出せない。もうちょっと…あとほんの少しだけ、甘い時間を味わってから……。
浮気相手とドライブ中、激しい雨が
今日も俺は不倫相手のサヤを車に乗せていた。もう知り合いに会わないため遠出をするようになり、今も山道を走っている。本日の天気は大雨で警報も出ていたが、彼女と合わせられる日程と時間が今しかなかった。でも頭の中にずっと、先週真帆ちゃんから受けた厳しい眼差しがある。
(待ってくれよ。ちゃんと別れるから。もう少し、遊んだら…)
振り払うように、オーディオのボリュームを上げる。ラジオに設定していたせいで、色気もない天気予報が車内に響いた。
『各地で大雨警報が出ています。土砂災害にご注意ください──』
「やだ、この雨やばいんじゃないの」
ラジオ情報を受けてサヤが窓の外を見る。そのうちバケツをひっくり返したような雨に変わり、運転する俺も怖くなった。
「事故らないでね」
「もちろんだよ。スリップしたらやばそうだよな」
そう答えながら、もしも…と考えてぞっとした。
生死を分かつ瞬間、見えたのは…
今、事故を起こしてしまったら、こいつと最期を共にするのか?そんな俺を千鶴とカノンはどう思う?冷たくこちらを見る彼女たちの視線を想像して、総毛立つ。真帆ちゃんから言われた言葉を思い出した。
──何かあった時、後悔するのは亮さんなんですよ──
その時、前輪のタイヤが滑って、カーブを曲がり切れなくなる。コントロールできない車体が、崖のあるガードレールに近づいた。
「きゃあ!危ない!」
「わあ!」
全力でブレーキを踏む。幸いガードレールギリギリで車は止まり、事なきを得た。顔が青ざめ、心臓は激しく鳴る。助手席のサヤの非難めいた声も届かないほどだ。
「ちょっと危ないじゃない!」
呆然とする頭。死を覚悟した瞬間、とてつもなく千鶴とカノンに会いたくなった。それなのに、隣にこいつがいては会えないと思って絶望を感じた。…俺はなんて愚かで、馬鹿で、アホで、みっともないんだ。
視界がぼやける。外界で降っているような大きな雫が、目元から零れ落ちた。
「え…亮?」
「このままじゃダメだ…」
引き気味のサヤを気にもせず、俺はただ泣いて、後悔した。
🔴【続きを読む】友達夫婦が選んだ「結末」と、見届けた私たち夫婦の「これから」|友達の夫が不倫していました#5
あとがき:シタ夫の分岐点
亮視点の今回のお話は、彼の心境変化の大きなターニングポイントになったようです。魅惑的で刺激ある不倫関係をずるずると続けていた亮。やめなければならないとわかっていても、やめられない。中毒者のようになっていた彼の目を覚ましたのは、生死にかかわる体験でした。
いざという時、会いたい相手に会えなくなる状況を自ら作っていたと、ようやく気づいたようです。後悔して涙を流す彼は今後、どのように動くのでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。










