🔴【第1話から読む】"かけおち不倫"をした夫に、妊娠中の妻がもてなす「地獄のバースデー」
智也と女が愛を育むたび、春香は「違反金」を加算していく。さらに、両家を招集した春香は、不倫の証拠を突きつける。激怒した義父と、息子の愚行に愛想を尽かした義母…そして、実母が春香の味方となり、反撃の布陣が整う。
合計90万円…ふくらむ請求額
智也が家を出てから2か月。
私の元には、探偵から定期的に「報告書」という名の、請求明細が届いていた。
「奥さま、残念ながら……また会っていますね。それも、かなり頻繁(ひんぱん)に」
送られてきた写真には、女とアパートに当たり前のように出入りし、スーパーの袋を下げて、仲睦まじく歩く智也の姿がバッチリと映っていた。回数は、確認できただけでも、計9回。
「合計90万円。そして、精神的苦痛に対する追加の慰謝料…。ふふ、どんどんふくらむわね、請求額」
私は領収書を整理しながら、冷酷に計算機を弾く。
彼らは、自分たちが愛を育んでいるつもりだろうが、私から見れば、彼らの一挙手一投足が、すべて金に換算されるスコアボードのようなものだった。
義実家にも報告
「不倫? 春香さん、それは本当なの……?」
私は、智也が家を出て行ってまもなく、迷わず両家を招集した。
私の実家と、厳格なことで知られる義実家の両親。おも苦しい空気の中、私は探偵が撮影した証拠写真の数々を、静かに、しかし、力強くテーブルに並べた。
「智也、お前……! 妊娠中の春香さんを置いて、何を考えているんだ!」
義父の怒号がリビングにひびきわたった。
義母は、あまりのショックに口を押さえ、涙を流していた。智也はこれまで、「仕事が忙しい」「春香の情緒が不安定で距離を置いている」とウソをつき、自分の不実を正当化していたのだ。
事実を知った義父は、その場で智也に電話をかけ、
「お前を息子とは思わない。今すぐ春香さんに謝罪し、すべてを清算しろ!」
と、どなりつけたが、智也はそれを鼻で笑って電話を切った。
心強い味方ができた
その日を境に、私には心強い味方がついた。
私の実母と、そして、義母である。 義母は、智也のあまりの身勝手さに愛想を尽かしていた。
「春香さん…あんな子は、もううちの息子じゃありません。あなたが、これから歩む道に、私ができる限りの協力をさせて。孫のためにも、あの子にはきっちり落とし前をつけさせなきゃ」
義母はそう言って、私の手をにぎりしめてくれた。そして、実母もまた、私の強い味方だった。
「春香、あなたの気持ちはよくわかったわ。これ以上、あの男になめられたままじゃいられないわね。つらいときは、いつでもたよりなさい。おなかの子のためにもね」
探偵からの最新の情報によれば、智也は明後日、女の誕生日を祝うために、都内の"超高級フレンチ"の予約を入れたらしい。一人数万円はする…今の私たち夫婦の家計からは、考えられない贅沢なディナーだ。
「私への生活費はしぶるくせに…。女の誕生日には高級フレンチ……いい度胸ね」
私は義母に連絡を入れた。
「お義母さん、準備はいいですか? 明後日、例のレストランで合流しましょう」
智也は知らない。
そのディナーの席に、自分が捨てた妻と、自分を見限った2人の母親がそろって現れることを。
そして、その日が彼にとって「社会的な死」の始まりになることを。
おなかの中の赤ちゃんが、ポコりと動いた。まるで「がんばって」と応援してくれているかのように。
私は鏡に向かって、最高に冷ややかな笑みをうかべた。
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あとがき:血のつながりを超えた「女の団結」
不倫物語において、義母が味方になってくれる展開ほど、心強いものはありません。
実の子であっても、「人としてゆるせない」と断じる義母のいさぎよさが、春香の傷ついた心を救ってくれました。最強の「母チーム」がそろい、いよいよ復讐の舞台は整いましたね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










