🔴【第1話から読む】自宅開催のママ会「わが家でもう10回」→チリツモでつのる“モヤモヤ感”|おもてなしは当たり前?
里香の豊富なドリンクは当然のように消費され、手土産も形骸化。テイクアウト代以外は里香負担という状況にモヤモヤする。さらに静香の子どもが爆音おもちゃでさくらを起こしても静香は無関心。遠慮がちな里香の不満はついにコップの縁まで達していて…。
まるでドリンクバーように使うママ友
「里香の家って、本当にドリンク豊富だから選ぶの楽しいわ~」
静香ちゃんが、まるでそこがカフェのドリンクバーであるかのように、冷蔵庫からミルクティーを取り出しながら言いました。
雅子ちゃんも
「わかるー!私もカフェオレもらっちゃお」
と笑っています。
いつもなら笑顔で「どうぞどうぞ!」と返す私ですが、心の中では「わざわざ用意してるんだけど」とモヤモヤ。まるでそれが「おもてなし」の必須アイテムのように認識されている気がして、面倒に感じてしまいました。
うちに集まることが当たり前になってしまったのはここ最近です。最初は二人とも、気の利いた手土産を持ってきてくれたり、「いつもお邪魔してごめんね」「本当に助かるわ」の一言があったりしました。
気遣いなんてすっかりなくなった
それが最近はすっかり様変わりしてしまいました。
雅子ちゃんはまだ気を使ってくれているのかお菓子くらいは持ってきてくれることがありますが、静香ちゃんに至っては、手土産なしがデフォ。もちろん、手土産なんてなくても良いのですが、お礼の気持ちくらいは示してほしいと思うのが人情だと思います。
いつもお昼ご飯やデザートは、近くのテイクアウト店で買ってきて、わが家で食べることにしています。これはキッチリ割り勘しています。問題はその後です。
食事のときや、その後のお茶の時間に飲む子ども用のジュースも、大人のカフェオレも、いつもわが家のストック。みんなで分けているのは、テイクアウトの食事代だけです。飲み物もテイクアウトすればいいのですが、最近は2人とも「里香の家のを飲めばいい」と思っているように見えてしまっていました。
お昼寝中のわが子への配慮もない…
そして、一番イライラしたのは、わが家の下の子・さくらが2階で昼寝をしている時のことでした。
静香ちゃんの子どもたちが、リビングのクローゼットにしまっていたおもちゃを勝手に出して遊び始めたんです。それは、上の子のあきが小さいころに買ったもので、うるさすぎて普段は封印していたのに…。「ブブブブブーン!キュイーン!」と、本当に鼓膜を突き刺すような爆音です。さくらの昼寝の時間帯なので、私はヒヤヒヤしていました。
私はすぐに「さくらが起きちゃうから、ごめんね、ちょっと音の出ないおもちゃで遊んでくれるかな?」と、自分の子どものあきと、雅子ちゃんの子どもたつやには声をかけました。
2人はすぐに静かにしてくれましたが、静香ちゃんの子どもたちはやめてくれず、静香ちゃんもスマホを見ているばかりで注意してくれません。その直後、2階から「ふえぇぇん!」とさくらの泣き声が。案の定、爆音で起こされてしまいました。
「さくらちゃんは泣き声もかわいいわ~」
と、静香ちゃんはさくらを抱き上げようとする私に呑気なことを言います。自分の子が起こしたなんて、気づいてもいないのかもしれません。
この時、私の心の不満は、もうコップの縁までたまっていました。場所を提供して、飲み物まで出して、さらに子どもの昼寝を邪魔されているのに、不快な気持ちひとつ口にできない自分の情けなさにも、腹が立っていました。
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あとがき:無意識の消費と、ホストの孤独
この話で里香さんの不満が爆発寸前になったのは、金銭的負担以上に「気遣いの不在」が原因です。ホスト側のおもてなしが「当然のサービス」と認識されてしまう瞬間は、本当に孤独を感じるもの。
特に、下の子のさくらちゃんが起こされた時の静香さんの無関心な態度は、里香さんの自己犠牲の上に成り立つ関係の危うさを象徴しています。自分の家、自分の持ち物が、まるで公共物のように扱われる状況に、里香さんは「言えない」情けなさと怒りを感じています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










