義母からの冷たい追及
疑惑が晴れないまま、私たちは義母からの強い要請で、義実家へと足を運ぶことになりました。
「一度、家族全員で顔を合わせておきましょう」
という、いわば査問会議のようなものです。 義実家のダイニングテーブルには、義母が用意したご馳走が並んでいました。陽菜が「おばあちゃん、おいしい!」とはしゃいでいるのが救いでしたが、大人の間にはなんともいえない沈黙が流れていました。
義父は現場仕事のためおらず、私たち家族と義母だけで、なんだかぎこちない時間でした。
食事が一段落したとき、義母が急に箸を置き、あらたまったトーンで私を見つめました。
「……美咲さん。もう一度聞くわね。真由美さんのSNSを荒らしたり、このリビングの写真を汚したりしたのは、本当にあなたではないのね?」
義母の目は冷たい輝きを帯びていました。和也が「母さん、美咲を疑うなんておかしいよ」と止めましたが、義母はそれを手で制し、問題の写真をテーブルの上に置きます。
私はその写真を凝視しました。義兄夫婦の子どもの七五三の写真です。その可愛らしい顔の部分に、黒い汚れがべったりこびりついていました。
問題の写真に違和感
「顔にだけこんな汚れがつくなんて、ちょっと不自然すぎるわよね?これができるのはこの家に出入りできる人だけなのよ」
私は写真を手に取り、明るいライトの下でじっくりと観察しました。
「お義母さん……これ、本当にペンで描いた落書きですか…?」
私の言葉に、義母が眉をひそめました。 よく見ると、その汚れは、誰かがペンを走らせたような線ではありませんでした。何かが飛び散ったような細かい飛沫のようにも見えます。
「誰かがわざとやったにしては、付き方が不自然です。それに私、この1ヶ月、お義母さんが見ていないところでリビングに一人でいたことなんてありません。陽菜もずっと一緒でした」
必死の訴えにも、義母は「そう言われてもねぇ……」と言葉を濁すだけ。義兄夫婦が「あの子は怪しい」と何度も義母に吹き込み、既に彼女の頭の中では「私が犯人である物語」ができ上がっているようでした。
帰り際、義母にかけられた「家族同士だもの、正直でいないとね」という言葉が、呪いのように私の耳にこびりついて離れませんでした。
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あとがき
家族という密室の中で、義母までもが「多数派」である義兄夫婦の意見に流されていく様子は、まさに孤独な戦いです。美咲さんが気づいた「汚れの不自然さ」という冷静な視点こそが、この物語の真実にたどり着くための重要な鍵となっています。しかし、義家族の心には、既に偏見という深い溝が刻まれてしまいました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










