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【執行猶予付きATM】不倫夫を「働く機械」に変えた"誓約書"の内容|​​愛は死んでも生活は続く

しあわせな夫婦として、暮らしているはずだった、真里と夫・祐介。しかし、そのしあわせは、祐介のうらぎりによって崩れ去ります。妊娠中だったのもあり、一度は、ゆるした真里でしたが…。夫婦の危機を描く作品、『​​愛は死んでも生活は続く』最終話をごらんください。

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姉の協力もあり、ぶじに証拠を集めた、真里。ついに、夫の前に証拠を提示し、徹底的に叩きのめすための戦いを始めます。

反撃開始!夫の反応は?

 夫 謝る PIXTA

「あやしかったから、探偵を雇った。もう、あなたへの気持ちは一滴も残っていない。慰謝料と、この子のための養育費を全額払って、今すぐこの家を出て離婚してください」

冷徹に告げる私の言葉に、祐介はその場に崩れ落ちました。

彼は子どものように声を上げて泣き始め、

「仕事のストレスがすごくて…逃げ場がほしかったんだ」「魔が差しただけなんだ。君と別れたら僕は死ぬ。離婚だけはしたくない、やり直したい」と、支離滅裂な懇願をくり返しました。

かつて愛した男が、床に頭をこすり付けて土下座をしている。そんな姿を見ても、私の心には、同情の一片さえわき上がってきませんでした。

ただ、ベビーベッドですやすやと寝息を立てている娘の未来だけが、私の頭を占めていたのです。

この男の涙は、私の苦しみを思ってのものではなく、自分の築き上げた生活が崩れることへの恐怖に過ぎないのだと、冷酷に理解していました。

祐介の土下座謝罪は、深夜から明け方まで、数時間にも及びました。

「なんでもするから!君と子どもがいない人生なんて考えられない」

「ATM」として再構築を選んだ

赤ちゃん 寝顔 PIXTA

そんな空虚な言葉を何百回聞かされたでしょうか。

彼は、アリバイ工作に協力していた同僚と縁を切ること、給料の管理はすべて私が行い、今後、彼のおこづかいは"実質ゼロ"にすること、そして、再び不貞が発覚した際は、一切の権利を放棄して家を去ることを提案してきました。

私は、泣き叫ぶ夫と、それとは対照的に、静かに眠る娘を交互に見つめました。

(本当によく眠る子で助かった)

と、私は夫の謝罪など脇に置いて思っていました。

今すぐ彼を追い出し、一人で娘を育てることは不可能ではありません。

しかし、現実問題として、現在の私の蓄えとキャリアでは、娘に不自由ない環境を与え続けるには、不安が残ります。一方で、この男には、まだ「稼ぎ手」としての利用価値がある…。

私は、自分の中に潜む冷徹な計算を認めざるを得ませんでした。愛は死んでも、生活は続くのです。

私は、探偵に教わった、法的に有効な形式で、一通の「誓約書」を作成しました。そこには、今回、認められた不貞の事実、過去の経緯、今後の厳格な禁止事項、そして、約束がやぶられた際の即時離婚と、その際の高額な違約金、養育費の支払い義務を克明に記しました。

「これにサインしなさい。離婚は保留にしてあげる。でも、かんちがいしないで。あなたをゆるしたわけじゃない。娘のために、あなたが"父親という役割を演じるATM"として機能を続けることを、執行猶予付きで認めただけよ。次に何かあれば、この書類があなたの社会的な息の根を止めるわ」

決着はついた、それでも戦いは続く

誓約書 PIXTA

祐介は、震える手でペンを握り、自分の名前を書き込みました。

彼の涙が契約書の一部を濡らし、文字をにじませましたが、私はそれを拭うこともしませんでした。

正直に言えば、一度でも不倫をされた相手を、再び心から信頼することなど一生できません。彼がどれほど、献身的にふるまおうと、私の脳裏には、常に「女性を指名してホテルに入る夫の姿」が焼き付いています。

彼がスマートフォンの通知におびえ、私の顔色をうかがいながら暮らす日々が始まりました。

私はそれを、当然の報いだと思っています。協力していた同僚とは、私の目の前で電話をさせ、今後、私生活で一切の接触を断つことを宣言させました。

また、彼が風俗に浪費してきた金額を詳細に算出し、その穴埋めとして、家庭内での金銭的自由を、一切うばいました。彼は文字通り、働くためだけの「機械」になりました。

かつて夢見た、あたたかく、互いを信頼し合う「理想の家族」は、もうどこにもありません。

今ここにあるのは、「契約書」という名の鎖によってつなぎ止められた、もろくいびつな共同体です。それでも、娘が、何不自由なく成長できるのであれば、私はこの「仮面夫婦」を演じ続ける覚悟ができています。

私が選んだ、孤独だけどしあわせな人生

抱っこ 窓 女性 背中 PIXTA

夫は、必死に誠意を見せようと、なれない家事や育児に奔走しています。私はその姿を冷ややかに観察しながら、もし、彼が再び道を誤った瞬間、彼の頭上に振り下ろすための「重い刃」を、心の奥底で研ぎ続けています。

愛が消えた後の暮らしは、意外にも静かで機能的でした。

私は、以前よりもずっと強く、かしこくなりました。もう、夫の帰宅時間に一喜一憂することも、愛されているか不安になることもありません。

彼がどこで何をしていようと、私には、彼の弱みを握る「誓約書」があるのですから。私は、娘を抱き上げ、窓の外の景色をながめました。

空の色は変わりませんが、私が見る世界は、あの日以前とは、まったく異なる色に染まっていました。

「ATM」としての夫を徹底的に利用し尽くし、娘のしあわせを一番に守り抜く…。

それが、私が選んだ、孤独で、それでも、しあわせな「母親」としての人生。

🔴【1話から読む】「嫁の方がマシ」妊娠中、夫のスマホで見た"衝撃の裏切り"

【全話読む】
​​愛は死んでも生活は続く

あとがき:孤独な「母」として生きる覚悟

結局、離婚を選ばなかった、真里。夫に期待をせず、真里が夢見た、「あたたかい家庭」を放棄する代わりに、金銭的な安心と世間的な体裁、そして、「娘にとってのしあわせ」を選び、「仮面夫婦」になることを決意しました。

真里が、「一人の女性」としてのしあわせを選ぶ選択肢もあったかもしれません。ですが、真里にとっては、娘と、「母」という人生こそ、最も大切にしたいものだったのでしょう。

夫婦の危機に面した時に、どんな道を選択するのかは人それぞれ…。しあわせの形も、価値観も、生き方とともに変化していきます。真里の内面に、今後どんな変化が見られるのかはわかりません。ですが、自分で決めた道を、しっかりと前を向いて歩こうとする姿に、エールを送りたくなりますね。

​​​​​​​​※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】​​愛は死んでも生活は続く

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