🔴【第1話から読む】はじめての違和感|もう誘いたくないママ友
里奈とのランチを通して、「嫌いではないが、一緒にいると疲れる存在」だと自覚した真由。無理に付き合い続ける必要はないと感じながらも、これまでの関係をどう変えるべきか迷っていた。
反射的に返しかけた「いいですよ」
里奈さんからのメッセージは、平日の午前中に届いた。
「来週、公園に行く予定だった日だけど雨だよね…?結菜は遊びたがってるんだけど…」
スマホの画面に表示されたその一文を見て、真由の指は反射的に動きかけた。
――「じゃあうちでいいですよ」
いつも通り、条件反射で返すはずだった言葉。けれど、その直前で指が止まった。
胸の奥に、ほんのわずかな引っかかりが生まれたのを、真由ははっきりと感じた。
(……あ、今、ちょっと嫌だった)
それは、強い拒絶ではないけれど、“気が重い”という感覚だった。
想像するだけで重くなる“いつもの流れ”
里奈さんが来るとなると、まず部屋を片づけなければならないし、お茶やおもちゃの準備などタスクが山積みになってしまう。そして、自分が「いいよ」と言ったくせに、手ぶらでくる里奈さんにはイラっとしてしまう。
陽向と結菜は最初こそ楽しそうに遊ぶけれど、途中からはおもちゃの取り合いになったり、泣いたりして、その仲裁はいつも私。
里奈さんはそれを横目に、止まることのないマシンガントークを続ける。
「うちの旦那が使えなくて〜」
「結菜はバレエに通い始めて…」
「真由さんちのコーヒーっておいしいよね?もう1杯いい?」
相づちを打ち、笑顔を作り、話を聞く。飲み物のおかわりを出し、遊び終わった後は片付けずに帰られてしまうから、片付けも大変。
片付けてから帰ってねと言えばいいのに、言えない自分にも腹が立つ。
これほど相手にも自分にもモヤモヤしてしまうのに、わざわざ家に呼ぶ意味があるだろうか?
嫌われたくなくて、我慢してきたこと
嫌われたくない。
気まずくなりたくない。
いい人でいたい。
そんなことを思い続けた結果、いつの間にか、自分の気持ちを後回しにするのが当たり前になっていた。スマホを握りしめたまま、深く息を吐いた。
(……断る、って選択肢もあるんだよね)
頭の中でそう言葉にしただけで、胸が少しざわついた。不安もある。罪悪感もある。でも同時に、ほんのわずか、心が軽くなる感覚もあった。
今回はどうするか考える中で、何かが静かに動き始めていた。
🔴【続きを読む】「自宅でのプール遊びを断りたい」ママ友に伝えた【代案】が解決の糸口に|もう誘いたくないママ友
あとがき:断ることは、わがままじゃない
第4話で真由が向き合ったのは、里奈ではなく「断れない自分自身」でした。嫌われたくない、角を立てたくない──その思いは決して悪いものではありません。けれど、その優しさが、自分の気持ちを押し込める理由になってしまうこともあります。
「断る」という選択肢に気づくことは、相手を拒絶することではなく、自分を大切にする第一歩。真由の小さなためらいは、これからの関係性を大きく変えていくきっかけになります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










