Ⓒママリ
🔴【第1話から読む】やっと出会えたママ友!運命かと思いきや、人の行為に「タダ乗り」する非常識ママだった
入園を機に距離を置く冴子だが、頼子は空気を読まず「引っ越し祝いに豪華ランチ(私の車で)」と誘ってくる。ついに冴子は「価値観が違う」と本音で拒絶。逆ギレする頼子に屈せず、自分の感情を伝え切った冴子は、かつてない心の解放を味わう。
ママ友と少しずつ距離を置きたい
4月。
リョウとりりちゃんは別々の保育園に入園することになりました。これを機に、物理的な接点はぐっと減るはず。そう思って、私は頼子ちゃんからの連絡を徐々にフェードアウトさせていきました。
しかし、頼子ちゃんは空気を読むタイプではありませんでした。
「冴子さーん!最近全然会えないじゃん。今度の土曜、久しぶりにあの遠い公園行かない? もちろん、冴子さんの車で!」
スマホに届いた通知を見て、吐き気がしました。
「ごめん、その日は新居の打ち合わせがあって忙しいんだ」
「え、新居? どこに建てるの? 近所?」
「ううん、車で30分くらい離れたところかな。だから、もうすぐ引っ越すんだ」
そう伝えると、しばらく既読スルーが続きました。
どこまでも自分勝手なママ友
そして数時間後、信じられない返信が来たのです。
「えー!寂しい!……あ、じゃあさ、引っ越す前に一回ランチ行こうよ。冴子さんの車でさ、ちょっと豪華なビュッフェ行かない? お祝いってことで!」
『お祝いってことで!』……。 きっと、そのガソリン代も、出すのは私になるのでしょう。彼女の中では、私が車を出し、私が尽くすことが「デフォルト」になっている。
私は、拓哉と相談して決めていた「最後の返信」を打ち込みました。
「頼子ちゃん、ごめん。これからはお互い忙しくなるし、車の出し合いとか、物の貸し借りとか、そういうのでモヤモヤしたくないんだ。今までありがとう。引っ越し準備で忙しいから、もう連絡は控えるね」
我ながら、かなりストレートに書きました。 すると、速攻で電話がかかってきました。出ずに放置していると、LINEの連打。
『モヤモヤって何?』 『私、何か悪いことした?』 『車のこと? ガソリン代なら払うよ!(今度から)』 『友達でしょ? ひどくない?』
逆ギレに近い内容に、私の心は冷え切っていきました。 「友達」という言葉を盾にすれば、何をしても許されると思っているのでしょうか。
覚悟を決めて本音を伝える
埒が明かないと思ったのか、再び着信がありました。私は覚悟を決めて通話ボタンを押しました。
「私ね、今までずっと我慢して言わなかったけど、頼子ちゃんは自分のことしか考えてないよね。友達だからって全部相手が思う通りになるわけじゃないんだよ。」
私は勇気を出して本音を伝えました。
「え?そんなことないけど。」
「じゃあ、今までガソリン代のこと気にしてくれたことあった?ねこちゃんパンだってきっちりお金払って、それで終わりなの?私の労力とか、そういうものを考えてくれたことってあった?」
「パンはちゃんとお金払ったじゃん、何が不満なの?毎回何かお礼しろってこと?それこそ自分勝手すぎない?」
頼子ちゃんは、相手に対して配慮がなさすぎることに対して無自覚だったことがよく分かります。
「そういうことじゃないよ。お礼がほしいんじゃなくて、配慮が足りないんじゃないのかなって思っているんだよ。きっと頼子ちゃんの価値観だよね。でもそれは私の思う友人関係じゃない。少なくとも、嫌な思いをしたよ。お互いそういうところの価値観が違うのに、仲良くするのは難しいと思わない?」
電話で、喧嘩別れ、という感じではないけど、今後の付き合い方についてきちんと伝えることができました。正直緊張で心臓がどくどくうるさかったけど、それ以上に胸のつかえがスッと取れていくのを感じていたのです。
「冴子、よく言ったな。お疲れ様」
拓哉が淹れてくれたコーヒーの香りが、いつもよりずっと心に染みました。引っ越しまで、あと1か月。 私の「断捨離」は、家具や荷物よりも先に、人間関係から始まりました。
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あとがき:「友達」という名の呪縛を解く勇気
「友達でしょ?」という言葉は、本来温かいもの。しかし、それを免罪符にして相手を振り回すのはただの依存です。冴子さんが電話で震えながらも伝えた一言一言は、これまで溜め込んできた読者の鬱憤を代弁してくれるようでした。緊張で心臓が鳴る中での絶縁宣言は、自分自身を大切にするための第一歩となりました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










