Ⓒママリ
🔴【第1話から読む】やっと出会えたママ友!運命かと思いきや、人の行為に「タダ乗り」する非常識ママだった
新居へ移り、頼子との関係を断捨離した冴子。一方の頼子は別のママ友にも同じ要求をして拒絶され、孤立していた。冴子は新しい地で、季節の品を交換し合う対等で心地よい関係を築く。ハンドルを握る彼女の表情は、どこまでも晴れやかだった。
ようやく引っ越しのとき
引っ越し当日。 トラックに荷物が積み込まれていく様子を、私は晴れやかな気持ちで眺めていました。
隣の棟から、頼子ちゃんがこちらを伺っているのが見えました。彼女の表情は、怒っているのか、それとも焦っているのか。 でも、もう私には関係のないことです。
新居での生活は、驚くほど快適でした。 新しい土地、新しい近所付き合い。そこには、「車を出して当たり前」と言う人も、「人の朝ごはんを欲しがる」人もいません。
新しい「コンビニ」を見つけたママ友の末路
数か月後、共通の知人から風の噂を聞きました。 頼子ちゃんはその後、別のママ友を見つけて同じように「車出して」と頼み込んだそうですが、その相手は私のように甘くはありませんでした。
「車出すなら、ガソリン代と手間賃として往復で2000円ちょうだい。嫌なら自分の車で来て」 とはっきり言われ、頼子ちゃんは「冷たい! 守銭奴!」と周囲に言いふらしたそうです。
ところが、周囲の反応は「それは当たり前だよ」と冷ややかなもの。結局、彼女は周囲から距離を置かれ、今は「遊んでくれる人がいない」と嘆いているとか。
それを聞いて、少しだけ気の毒に思いましたが、自業自得という言葉しか浮かびませんでした。
相手を思いやる気持ちは大切にしたい
ある日の午後、新居の庭でリョウと遊んでいると、近所に住むママさんが通りかかりました。
「こんにちは! 今日、お庭で採れたレモンがたくさんあるので、良かったらお裾分けさせてください」
「わあ、ありがとうございます!……あ、じゃあ、お返しと言っては何ですが、実家から送られてきたばかりのリンゴ、持って行ってくださいませんか?」
「いいんですか? うれしい! ありがとうございます」
そんな、ごく普通の、対等なやり取り。 相手を思いやり、感謝を形にする。そんな当たり前のことが、どれほど心地よいものか。
私は、あの時の自分に言ってあげたいです。
「違和感を無視しないで。その人は、あなたの優しさを消費するだけの人だから」
親しくなったからこそ、守らなければならない礼儀がある。 「親しき仲にも礼儀あり」という言葉は、人間関係を長く、大切に続けていくための知恵なんだと、今ならはっきり分かります。
今の私は、信頼できる数少ない友人と、優しい家族に囲まれて本当に幸せです。 もう、誰かの顔色を伺って無理な運転をすることはありません。
青空の下、リョウの笑い声が響きます。 私のハンドルは今、私が進みたい未来へと、しっかりと向けられています。
🔴【第1話から読む】やっと出会えたママ友!運命かと思いきや、人の行為に「タダ乗り」する非常識ママだった
あとがき:ハンドルを握るのは「自分の人生」
「親しき仲にも礼儀あり」。この普遍的な教訓が、ラストのリンゴとレモンの交換シーンで優しく回収されます。奪い合うのではなく、補い合う関係。頼子との決別は、単なる逃げではなく、心地よい世界へ進むための必要な通過点でした。自分自身のハンドルをしっかり握って未来へ進む冴子さんの姿に、読後感も爽快な結末です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










