32歳のシングルマザー美保の元に、弟タケルが借金のお願いに来る。原因は奔放な彼女ユイ。初めて実家を訪れたユイは家族を侮辱し、3歳の娘にまで暴言を吐く始末。怒る美保に対し、タケルは冷酷に絶縁を言い放つ。
30歳にもなって姉にお金を無心する弟
「お姉ちゃん、悪いんだけど……一万だけ貸してくれない?」
30歳にもなった弟のタケルからそんな連絡が来たとき、私は嫌な予感しかしていませんでした。
私は美保、32歳。3歳の娘・李衣菜を育てるシングルマザーです。今は実家で両親の助けを借りながら、なんとか穏やかに暮らしています。それなのに、タケルは最近、今の彼女であるユイさんと付き合い始めてからというもの、金遣いが荒くなり、私にまで無心してくるようになったのです。
「タケル、自分の給料はどうしたのよ。結婚を考えてるなら貯金しなさいよ」
私がそう諭しても、彼は「ユイが欲しいバッグがあるって言うからさ」とヘラヘラ笑うばかり。
弟の彼女が非常識すぎる
そしてついに、ユイさんが初めて実家へ挨拶に来る日がやってきました。両親は緊張しながらも、最高級のケーキを用意して彼女を迎えました。ところが、玄関をくぐるなりユイさんの口から飛び出したのは、感謝ではなく毒でした。
「うわ、なんか重苦しい家。ケーキなんて、いちいち大袈裟じゃないですか? 今時こういうの、頭硬すぎっていうか……古臭くて引くんですけど」
父も母も凍りつきました。私がフォローしようと「せっかく父たちが準備したんだから」と言いかけると、彼女は私を無視してタケルに耳打ちしました。その内容は、後にタケルから聞かされることになります。
こんな人と身内になりたくないと本気で思った
「ユイがさ、姉さんのこと『マジでうざい、独身のくせに偉そうに』って言ってたよ。あんまり干渉すんなよな」
タケルの言葉に、耳を疑いました。さらに最悪なのは、私の愛する娘への態度です。
「ちょっと、そのガキ、ベタベタした手でこっち見ないでくれる? 汚いんだけど」
3歳の李衣菜に向かって、彼女は平然と汚い言葉を投げつけました。李衣菜は怯えて私の背中に隠れ、小さな体を震わせていました。
私は怒りで震えが止まりませんでした。
「タケル、悪いけど私、この人とはやっていけない。もしこのまま結婚するっていうなら、私とは縁を切って」
「はあ? 姉貴がそんなに心狭いやつだとは思わなかったわ。いいよ、別に。縁切っても困らないし」
タケルはあっさりとそう言い放ちました。知らない女に初対面で「うざい」と言われ、子どもを傷つけられ、実の弟からは絶縁を言い渡される。私の心は、冷え切った怒りで満たされていきました。
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あとがき:血の繋がりより、心の安寧
初対面で家族や子どもを傷つけるなんて、到底許されることではありませんよね。「弟の彼女だから」と我慢しがちな場面ですが、美保がはっきりと怒りを感じたことに共感した方も多いはず。身内というだけで甘え、大切な人を守ろうとしないタケルの姿には、同じ女性として情けなさと憤りを感じずにはいられません。壊れ始めた日常を前に、美保の心がどう動くのか。スカッとする展開を期待せずにはいられない幕開けです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










