亜紀は拒絶のLINEを送り、聡里を完全ブロックすることに。それから1か月後、心に平穏を取り戻した亜紀。一方、他者へターゲットを移した聡里は自業自得の末に孤立していて―――。
友人に伝えた本音
私は、聡里へのメッセージを打ち込みます。なるべく感情的にならず、事実だけを淡々と綴ります。
「聡里、今までは聡里との友情を優先したくて話を聞き続けてきたけど、昨日の聡里の言葉ですごく傷ついたよ。聡里の問題を解決するのは、私ではなく聡里だよね。今の私はもう、話を聞く力は残っていません。どうすればいいか自分で考えて行動してみて。もう連絡は不要です」
送信ボタンを押した直後、すぐさま着信がありました。でも、私はもう直接の対話はしないと決め、それを拒否してブロックすることを選んだのです。SNSも含め、聡里とのつながりはすべて断ちました。
劇的に変わった日常
それから1か月。私の生活は劇的に変わりました。 まず、夜によく眠れるようになりました。スマホの通知に怯えることも、朝起きた時の憂鬱な気分もありません。士郎さんとの会話も増え、料理や読書を楽しむ心の余裕が戻ってきました。
一方で、風の噂で聡里のその後を聞きました。共通の知人によると、彼女は私にブロックされた後、職場の他の同僚を愚痴のターゲットにしたそうです。しかし、その同僚は私ほどお人好しではありませんでした。
聡里が「死にたい」「会社が悪い」「先輩を辞めさせたい」と騒ぎ立てたところ、その同僚は冷静に録音を取り、人事部に相談したそうです。「情緒不安定な言動で業務に支障が出ている」として、聡里は産業医の面談を命じられ、現在は休職中とのこと。自分のミスを他人のせいにし続けた結果、社内での信用を完全に失ってしまったようです。
自業自得、という言葉が浮かびました。でも、不思議とスカッとするというよりは、「これでよかったんだ」という静かな納得感がありました。
「一緒にいるだけで疲れる人」にご用心
「亜紀の顔色が良くなって良かった」
休日の午後、公園を散歩しながら士郎さんが言いました。
「うん。自分を守ることも大事なんだなって、ようやく分かった気がする」
私は古くからの友達を1人失いました。でも、それと引き換えに手に入れたのは、自分自身の人生と、平和な日常です。
もし、あなたの周りに「一緒にいるだけで疲れる人」がいたら…それはあなたのせいではなく、エネルギーを吸い取られてしまっているのかもしれません。そんな人からは、そっと距離を置いて自分を守ることをおすすめします。
今の私は、心から笑えています。大切な人と、大切な時間を過ごすために。
あとがき:自分を守ることは、最も尊い権利
ついに手に入れた「静寂」。それは冷酷さの結果ではなく、自分を愛するための勇気の結果です。第5話では、断絶後の清々しさと、因果応報の結末を描きました。エナジーバンパイアとの決別は、一時的に罪悪感を伴うかもしれません。しかし、空いたスペースには必ず新しい幸せが入ってきます。読者の皆さんも、もし心が重いなら、そっとスマホを置いてみませんか。あなたの笑顔は、誰かのためではなく、あなたのためにあるのです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










