🔴【第1話から読む】DVの洗脳から妹を救え!警察沙汰になっても続く関係を断ち切れるのか?
限界を迎えた恵美を、美幸は「関係を良くするため」と説得しカウンセラーのもとへ連れて行く。「あなたは悪くない」という言葉に涙する恵美。GPS監視や罵倒、搾取の事実が浮き彫りになり、10年かけて麻痺していた彼女の感覚が、ようやく客観的な事実として目覚め始める。
妹を説得し、カウンセリングを受けてもらうことに
恵美から再び連絡があったのは、その一週間後でした。声は以前よりもさらに細く、消え入りそうでした。
「お姉ちゃん……もう、どうやって息をすればいいのか分かんない……。サトルくんと離れるのは怖いけど、一緒にいるともっと怖い……」
私は恵美の家に向かい、サトルが不在の隙に彼女を連れ出しました。
「恵美、別れなくていい。別れろなんて言わないから、一度だけお姉ちゃんの知り合いの先生とお話ししてみない? サトルくんとの関係を良くするための相談だと思っていいから」
嘘も方便でした。まずは彼女を専門家の前に座らせること。
「あなたは悪くない」その言葉に涙が止まらない妹
向かったのは、DV被害者の支援も行っているカウンセラーの元です。
「恵美さん、あなたは悪くないんですよ」
カウンセラーのその一言に、恵美は堰を切ったように泣き出しました。
「でも、私が彼を怒らせるようなことを……掃除ができていなかったり、返事が遅かったり……」
「それは、殴られていい理由にはなりません。相手を大切に思うなら、言葉で伝えるべきです。暴力は、あなたをコントロールするための道具に過ぎないんです」
妹の感覚を麻痺させた10年という歳月…
カウンセリングが進むにつれ、恵美の口から信じられないような事実が次々と飛び出しました。スマホのGPSで常に監視されていること、貯金をサトルのギャンブル代に使われていること、そして「お前は俺がいないと生きていけないゴミだ」と毎日罵倒されていること。
「私……普通じゃなかったんだ」
恵美が初めて、自分の置かれた状況を客観的に捉えた瞬間でした。 10年という歳月が、いかに彼女の感覚を麻痺させていたか。私は隣で彼女の肩を抱きながら、怒りで震えが止まりませんでした。
あとがき:「あなたは悪くない」という光
被害者が最も必要としているのは、裁きではなく「肯定」です。自分が悪いと思い込まされている状態では、助けを求めることすら罪悪感に繋がってしまいます。カウンセラーの前で吐き出された壮絶な支配の実態は、10年間の孤独な耐乏の記録。美幸が嘘をついてまでカウンセリングを受けさせたのは、妹の命を守るための必死の愛。恵美の瞳に光が宿り始めた瞬間に、読者も一筋の希望を感じるはずです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










