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大げんかの翌日、家の前に立っていたのはまさかの...|夫と父が大げんかした話

夫と子ども二人に恵まれた主人公・由真。彼女はかつて父子家庭で育っており、近くに住む父を思いやりながら交流を続けていました。そんな父の誕生日ということで、由真は張り切って色々用意をするのですが…。夫が飛び出した後、父と娘で語らう時間がやってきました。「夫と父が大げんかした話」の第4話をご覧ください。

🔴【第1話から読む】男手ひとつで育ててくれた父。誕生日を祝いたいのに夫が非協力的で...

戻ってこない夫のことを謝る由真。父もどこか諦め気味でそのまま一晩を明かしますが、翌朝まさかの展開がやってきます。

父との語らいと夫への不信感

夜中 PIXTA

結局、拓也は夜になっても戻ってきませんでした。私への連絡も一切ありません。
子どもたちを寝かしつけた後、私はリビングで父と向かい合っていました。テーブルの上には、お祝いのために用意した手料理が、さきほど食べていた子ども達のぶん以外は乾燥して手付かずのまま並んでいます。私と父には、どうも食欲が沸かなかったのです。その光景が、壊れてしまった私たちの関係を象徴しているようで、胸が痛みました。

「お父さん、本当にごめんなさい。せっかくの誕生日なのに、あんな……拓也の態度、本当に信じられない」

申し訳なさで俯く私に、父は静かに首を振りました。

「謝る必要はないよ、由真。私はね、ただ娘とその子どもたちが大事なだけなんだ。拓也くんには、いつか自分から気付いてほしかったんだが……私の言葉が足りなかったのかもしれないな」

父の寂しげな横顔を見て、私は涙がこぼれそうになりました。
拓也への不信感は、もう限界に達していました。
彼は何があっても、結局は自分の感情を優先する人なのだ。家族の幸せよりも、自分の不機嫌をぶつけることを選ぶ人なのだ。こんなことがこれからも続くなら、子どもたちにどんな悪影響が出るだろう。いっそ、このまま実家に戻って、離婚の手続きを進めるべきではないか。
でも、優希も将希も、普段の拓也には懐いています。私が感情的に決断して、父親を奪うことが正しいのか。一晩中、暗い部屋で答えの出ない問いが頭の中を駆け巡り、眠れないまま朝を迎えました。

翌朝。重い体を引きずるようにして起き出し、父や子ども達のために朝食の準備をしていると、突然玄関のチャイムが鳴りました。 時計を見ると、まだ朝の七時を過ぎたばかりです。


「はい……」

恐る恐るインターホンを確認すると、そこには、昨日とは打って変わって、顔色が悪くひどく憔悴した様子の拓也が立っていました。
服は昨日のままで、寝ていないのか目にはクマができています。

「……拓也?何の用?」

彼は私の顔を見るなり、深々と頭を下げました。その角度は、これまでの彼からは想像もできないほど深いものでした。

「由真、昨日は本当にすまなかった。お義父さんに、どうしても謝らせてほしいんだ。俺を中に入れてくれないか」

あまりに急な変化に、私は戸惑いました。また何か裏があるのではないか、とさえ疑ってしまいました。
ひとまず拓也を玄関に上げ、話を聞くことにしました。

「どうしたの、急に。あんなに酷いことを言って出て行ったのに」

夫を動かした人物

車椅子 PIXTA

拓也はポツリポツリと、昨夜のことを語り始めました。 昨夜、実家に戻った拓也は、たまたま病院から一時帰宅していた自分の父親、私にとっての義父に、昨日の出来事をぶちまけたのだそうです。義父は入院が長く、一時帰宅も結婚してからの拓也の家出のタイミングでは初めてだったようです。

「俺が『あっちの親父に理不尽な説教をされた』って言ったら、親父が……今まで見たことないくらい、病み上がりとは思えない力で俺を怒鳴ったんだ」

義父は拓也に対し、峻烈な言葉で諭したそうです。

『お前なんかが、あのお義父さんに敵うわけがないだろう。由真さんのお父さんは、お前の数十倍、何百倍も立派に父親をやっている人なんだ。男手一つで娘を育て上げることが、どれほど過酷で尊いことか。結婚してからもお前たちを支え続けてくれている慈愛が、お前には分からないのか。そんな人に敬意を払わずに、誰に払うんだ』

さらに、義父は声を震わせてこう続けたと言います。

『由真さんがこれほど優しく、芯の強い素敵な女性なのは、あのお父さんが深い愛情で育てたからだ。今のまま、逃げてばかりのお前では、優希くんや将希くんはどうなると思う。父親の背中を見て、卑怯な大人になるぞ。情けないと思わないのか!』

その言葉を聞いた瞬間、拓也は頭を殴られたような衝撃を受けたのだと言いました。

「俺、自分がどれだけ恵まれてたか、どれだけ甘えてたか、全然わかってなかった。お義父さんがどれだけの覚悟で生きてきたか、考えもしなかったんだ。お義父さんに、心から、人として謝りたいんだ」

私は拓也の言葉を、すぐには信じきれませんでした。これまでも「ごめん」と言いながら繰り返してきた人です。 でも、今日、私の前に立っている彼の瞳は、かつてないほど澄んでいて、必死でした。 私は黙って彼を家に招き入れ、父が待つリビングへと案内しました。

🔴【続きを読む】再生への一歩

あとがき:まさかの展開

まさかの夫・帰還。しかし夫への義父の言葉は、思いやりに満ちたとても素敵な叱咤でしたね。
生まれ変わった(かもしれない)夫に、父はどう対応するのでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】夫と父が大げんかした話

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