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「男子にたたかれるの」娘の行きしぶりが始まった日|下校中のトラブルで警察に相談した話

可愛い一人娘を大切に育てている主人公・櫻子。しかしある日、櫻子は学校に行きたくないと言い出します。理由はクラスメイトの男の子に追いかけまわされ叩かれるから。櫻子は担任に相談するも手応えがなく、ひとまず自分が送り迎えを始めますが…「下校中のトラブルで警察に相談した話」第1話をご覧ください。

🔴【第1話から読む】「男子にたたかれるの」娘の行きしぶりが始まった日

娘の「学校に行きたくない」の言葉に驚く主人公・櫻子。娘が同級生の男の子に叩かれているという現状を知り、さっそく担任に相談しますが…。

娘の出した小さなSOS

朝食 PIXTA

朝の光が差し込むリビングは、本来なら一日の始まりを告げる活力に満ちた場所であるはずでした。しかし、その日の食卓に漂っていたのは、重苦しく停滞した空気だけでした。
娘の桃乃が、朝食のプレートを前にして石像のように固まっていました。いつもなら、私が腕によりをかけて作った出汁巻き卵を真っ先に口に運び、「ママ、おいしい!」とはしゃぐはずなのに、今日の皿には手付かずの食パンと冷めかけたスープが寂しく残されています。

「桃乃、どうしたの? 具合が悪いのかな。早く食べないと、登校班の時間に遅れちゃうわよ」

私が努めて明るい声で促すと、桃乃はびくりと肩を大きく揺らしました。その反応は、親である私に対して見せるものとしてはあまりに過剰で、異様なものでした。桃乃は俯いたまま、小さな手を膝の上でぎゅっと握りしめています。

「……ママ、あのね。今日、学校行きたくない」

心臓の奥が、冷たい氷の針で刺されたようにちくりと痛みました。小学校二年生。まだランドセルが背中に馴染みきっていない、幼い背中です。

「お腹が痛いの? それとも、何か嫌なことがあった?」

私が膝をついて視線を合わせようとすると、桃乃の瞳にはみるみるうちに涙が溜まり、頬を伝ってこぼれ落ちました。

「……悠斗くんが、怖いの。学校に行くと、また叩かれるから」

その瞬間、私の頭の中で何かが弾ける音がしました。詳しく話を聞き出そうとすると、桃乃は堰を切ったように、これまで隠してきた事実を話し始めました。
同じクラスの黒田悠斗くんという男の子が、休み時間のたびに桃乃を標的にしているというのです。

「桃乃は……その、叩いたりしてないんだよね?」

私が尋ねると、桃乃は泣きじゃくりながら答えました。

「ママがいつも言ってるでしょ? 『どんなことがあっても、お友達に暴力を振るっちゃダメだよ』って。だから、桃乃は我慢したの。でも、悠斗くんはそれを見て笑うの。『弱虫、反抗できないなら何してもいいんだ』って言って、もっと強く叩いてくるの。先生が近くにいない時を狙って……」

頼りない担任の先生

電話 PIXTA

怒りで視界が赤く染まりそうでした。
人に暴力を振るわないという、親として教えた最も基本的で大切なルールを、あの子は忠実に守ったのです。それを「弱虫」と嘲笑い、一方的な暴力の免罪符にする。そんな卑劣なことが、神聖であるべき教育の場で許されていいはずがありません。

その日のうちに、私は学校へ電話を入れました。受話器の向こうから聞こえてきた担任の先生の声は、驚くほど緊張感に欠けた、のんびりとしたものでした。

「あぁ、白崎さん。悠斗くんの件ですね……。あの子はやんちゃなところがありますからね。学校としましては、もちろん注意はできますし、これまでもしてきたつもりです。ですが、低学年の子供同士のことですから、どうしても目が届かない瞬間もありまして。それ以上の対応、例えば強制的な引き離しなどは、公立小学校としてはなかなか難しくてですね……」
「注意で止まっていないから、娘は怯えているんです。具体的にどう対応してくださるんですか?」
「そうですねぇ……。もしお母様がそこまでご不安であれば、しばらくの間、登下校の送り迎えをされてはいかがでしょうか? お母様が付き添っていれば、悠斗くんも手出しはできないでしょう。それが一番確実な解決策かもしれませんよ」

耳を疑いました。学校内で起きている暴力トラブルを、家庭の努力による「自衛」で解決しろと言うのでしょうか。
それは教師としての責任放棄ではないのか。喉元まで出かかった怒りを辛うじて飲み込み、私は翌日から桃乃の送り迎えを始めることにしました。

実際に通学路に立ってみると、黒田悠斗くんという子供の異質さが際立って見えました。
彼は私の姿を確認すると、あからさまに舌打ちをし、桃乃に近づこうとはしません。しかし、その離れた場所から向けてくる視線には、子供らしい無邪気さは微塵もありませんでした。
ある日の下校時、彼は車道の轍(わだち)に、どこから持ってきたのか大きな角張った石をいくつも丁寧に並べていました。
車がそれを踏んで跳ね上がったり、パンクしたりするのを、少し離れた植え込みの影から「わくわく」した表情でじっと眺めているのです。その歪んだ好奇心に満ちた瞳を見た瞬間、私は背筋が凍るような戦慄を覚えました。この子は、他者の痛みや困惑を、娯楽として享受している。その本質的な危うさを、担任の先生は「やんちゃ」という言葉で片付けていたのです。

送り迎えを始めて三ヶ月が過ぎた頃、私にどうしても外せない仕事の用事が入り、一度だけお迎えに行けない日がありました。

「ごめんね桃乃、今日は一人で帰ってこられる? ママ、急いで帰るから」
「……うん、分かった。頑張るね」

不安げに頷く娘を送り出し、私は胸騒ぎを覚えながら用事を済ませました。しかし、帰宅した桃乃の半袖から覗く細い腕には、はっきりと五本の指の形をした赤い手形が残っていました。

「悠斗くんが……『今日はおばさんがいないからチャンスだ』って。逃げようとしたら、追いかけてきて……」

私の忍耐という名の糸が、その日、音を立てて断ち切られました。これはもう、教育の範疇を超えた事態なのだと思い知らされたのです。

🔴【続きを読む】「事なかれ主義」の担任に限界!被害届の提出に担任の反応は...

あとがき:この担任、大丈夫?


担任の先生、なんだか頼りないですよね?悠斗くんのこともそうですが、そちらもかなり問題な気がします。
櫻子はこの状況に、これからどう立ち向かっていくのでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】下校中のトラブルを警察に相談した話

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