遙の息子・悠也はとても片付け上手。しかしお友達の金太くんがお家に来た後、大事にしているゲームソフトがなくなってしまっていて…?
「いい子」な新しいお友達
春の柔らかな日差しが差し込むリビングで、私は息子の悠也が持ってきた新しい変化に目を細めていました。小学2年生に進級したばかりの悠也は、放課後、1人の男の子を連れて帰ってきたのです。
「ママ、新しい友達の金太くんだよ」
「こんにちは、お邪魔しまーす!」
元気よく挨拶をしてくれたのは、白井金太くんでした。少し日に焼けた、やんちゃそうな笑顔が印象的で、私は「いらっしゃい。ゆっくりしていってね」と、手作りのマドレーヌを差し出しました。金太くんは「わあ、おいしそう!」と行儀よく食べ、悠也と仲良く2階の子ども部屋へ上がっていきました。
2階からは楽しそうなゲームの音と、2人の笑い声が聞こえてきます。悠也はどちらかと言えば内向的な性格だったので、新しい友達ができたことが、親として何より嬉しかったのです。
お行儀のいい態度の金太くんを見てとても安心しましたし、おうちでも丁寧に教育されているのだろうと思いました。
しかし、その平穏は金太くんが帰った直後に崩れ去りました。
「ママ、この間買ったゲームのソフト、どこにあるか知らない?」
1階に降りてきた悠也の顔は、ひどく困惑していました。
「ソフト? 悠也、いつも箱にしまっているでしょう?」
「うん。箱はあるんだけど……中身だけない」
勝手に消えた?ゲームソフト
悠也は幼い頃から自分の持ち物を大切にする子で、几帳面すぎるほどていねいに片付けます。おもちゃの紛失はかなり稀でした。
「もう1回探してごらん。本体に差しっぱなしなんじゃないの?」
「どこにいっちゃったんだろう……パパに買ってもらった、大事なソフトなのに」
半泣きで床を這い回る息子の姿に、胸が締め付けられました。それは誕生日に、彼がずっと欲しがっていた人気のRPGソフト。毎日少しずつ進めるのを、彼は何よりの楽しみにしていました。
そして私は、嫌な胸騒ぎを抑えることができませんでした。
今日遊びに来た金太くんのことです。2階からの笑い声の途中「うわ!これ買ってもらったの?いいなあ」という声が聞こえていたのです。うちの子はゲームソフトを金太くんに見せていた。だとしたら、その時までは手元にあったはず…。
金太くんはわが家から帰る際、リュックをぎゅっと抱きしめていたような気がしてきました。まだ小学2年生で、しかもあんなに礼儀正しい子に限ってそんなことはあり得ないと思いたい気持ちと、どうしようもない胸騒ぎが止まりませんでした。
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あとがき:いくら子どもでも油断は大敵?
いくら子どもとはいえ、悪いことをする子は悪いことをするもの。しかしそれが自分の息子の友人だなんて…まだ疑惑とは言え、やるせないですよね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










