これってマタハラ?働く女性達のマタハラに対する意識が高まっています
2015年9月3日、兵庫県労働局の調査によると、2014年度・同労働局に寄せられた労働相談の中で
『マタニティハラスメント』に関する相談が、前年度から約4割増の117件・全体の約15%にのぼるそうです。
これは、昨年10月に最高裁で初めて「妊娠で仕事の降格は原則として違法」と判断を示してからマタハラに対する意識が高まっているとみられています。
そもそもマタハラとは
「マタハラ」とは、マタニティ・ハラスメントの略称で、
職場における妊婦や、ワーキングマザーに対する肉体的・精神的いやがらせや不当な解雇、降格などの不利益な扱いを受けることを言います。
昨年には流行語大賞のトップ10入りも果たすほど、近年注目を浴びている言葉の1つです。
相談される多くは妊娠報告からの即日「解雇」
相談の中で多くみられたのは、妊娠した女性労働者が雇用事業主に妊娠を報告したところ、「今日付けで退職するように」と言われることなのだとか。
この相談を受け、労働局が事業主側に事実確認をしたところ多くの事業主が
「何かあった場合責任が取れないため」と、あくまでも労働者側を気遣っての対応との返答があったそう。
なぜマタハラは起きるの?
マタハラが起きる原因として、生産性を重視する企業の考え方があります。
これはどの企業にも起こりえる事であり、企業によっては大幅な態勢改善をしなければマタハラと言われる対応を減らすことができないのも現状です。
2015年6月には女性客室乗務員が事業側を提訴
また、今年の6月には日本航空の女性客室乗務員が、妊娠中に地上勤務での就労希望を出したものの、無給休職を命令されたというニュースも。
これは、男女雇用機会均等法や労働基準法に違反するマタニティハラスメント(マタハラ)だとして事業側を提訴するという出来事もありました。
まずは声を挙げることが重要
今回ご紹介した「不当解雇」の他にも女性達がマタハラと感じる相談はいくつもあります。
しかし、まずはそういった声を挙げることが大事です。現状を変え、妊娠した女性や産後の女性達が受け入れられやすい社会にするためにも、マタハラにあった女性ができるだけ会社に伝えていくことが改善への道だと思います。
アベノミクスでは「女性が輝く社会」というスローガンが掲げられましたが
「女性が輝ける社会」になるためにも…雇用側が女性労働者の声に耳を傾け、雇用態勢や意識を見直していく取り組みが必要なのかもしれませんね。