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監修:清水なほみ

【医療監修】羊水検査でわかる胎児異常の可能性と疾患の種類

PIXTA

クラインフェルター症候群

クラインフェルター症候群は、男性の性染色体であるY染色体に二つ以上のX染色体が存在する状態のことです。主な症状は精巣萎縮や無精子症などが挙げられ、乳房が女性のように膨らんでくることもあります。

染色体の構造の異常

超音波検査 PIXTA

染色体異常には、数の異常以外に染色体の構造異常による疾患もあります。

転座

転座には相互転座とロバートソン転座と呼ばれる型があります。相互転座は、異なる染色体の一部に切断が起こり染色体の断片が他の染色体に結合することを指します。染色体の数に増減があるわけではないため、見た目や健康的には何も異常がありません。

しかし精子や卵子を作る際に、必要な遺伝情報が不足している染色体ができる可能性があり、流産や不育症の原因にもなります。

ロバートソン転座は、2本の染色体が合わさって1本の染色体になることを指します。相互転座と同じく外見や健康には問題ありませんが、将来的に不妊や流産の原因となることがあります。

欠失

欠失とは染色体の一部に欠損が起こることを指します。何番の染色体が欠失するかによって症状が異なりますが、欠失が起こると個人差はあるものの、心疾患や発達の遅れなどいくつかの症状が現れる可能性があります。

開放性神経管奇形

超音波検査 PIXTA

開放性神経管奇形には、主に「開放性二分脊椎」と「無脳症」の二つの疾患があります。開放性二分脊椎とは、背骨の後ろ側にある椎弓(ついきゅう)の一部が欠損した状態で生まれてくる先天性の異常のことを指します。

無脳症は、神経管の閉鎖不全によって起こる症状で、脳組織の大部分が欠損している状態のことです。

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パートナーと十分な話し合いを

パートナー PIXTA

胎児の染色体異常や遺伝子異常の確定検査といわれる羊水検査といえども、的中率が100%というわけではありません。

非確定検査で陽性となった場合は、羊水検査を受けるかどうかパートナーと十分な話し合いをして納得した上で受けるようにしましょう。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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