ワンオペ育児ママが実感!一人育児のここが辛い
ワンオペ育児の「ワンオペ」とは、「ワンオペレーション」を略した言葉で、一人で何かを回しているという意味でコンビニや飲食店などで使われていた言葉です。それに育児に当てはめた「ワンオペ育児」という言葉も、インターネットを中心に普及し、最近よく取り上げられるようになりました。
一人きりで育児と家事をこなす事は、イメージよりもとても大変な事です。育児の悩みを誰かに共感してもらう事も出来ず、どんどん孤独が増していくという負のスパイラルに突入してしまう事もしばしば…。
しかし、変わらない状況の中で、少しだけ見方を変えてみると、意外と何か希望や新しい道筋が見えてくる事もあります。今回はワンオペ育児6年目の私が、育児が少しだけ楽になる方法と、パパが気持ちよく帰ってこられる秘訣をご提案していきたいと思います。
とにかく毎日時間に追われる
1人育児をしていると、当然の事ながら時間に追われます。朝子供達を起こすところから、夜その子達が寝息をたてるまで…あっという間に終わります。私は働いている事もあり、 1日の中で特に17時から21時の時間にその日の全ての勝負をかけます。
保育園へお迎えに行き、帰宅する18時半頃からの3時間の間に、ご飯を準備し、食べさせてから片付け、 お風呂に入れて、着替えをさせ、明日の準備と歯磨き、そして寝かし付け…。
その間にも子供が泣いたり、見て見てという声に応えたり、寝かしつけた後も細々としたタスクが残っています。
子供が病気の時にてんてこ舞い状態に陥る
子供の急な発熱や嘔吐・下痢なども大変です。看病ももちろん大変で、病院を受診するのも一苦労。年の近い姉弟・姉妹がいる場合は一緒に連れて行かなければならないので本当に大変です。
でも、一番大変なのはママの精神面で…。元気な子供を相手にしている悩みとは違い、目の前にいる大切な我が子がぐったりしているのは、ママも正常な判断が出来なくなってしまいます。
私の場合、一番大変だったのが、夜中に子供達2人が同時に熱を出し、嘔吐した時です。心配と不安が交錯する中、近くに誰もいない…。病院もあいておらず、焦りや不安は募るばかり。どんどん辛そうになる子供達をどうにか楽にしてあげたくて、救急車を呼ぶ事しか出来ませんでした。
自分が病気の時に病院へいけない
子供のお世話や家事をするためには、まずはママが元気でなければなりません。ママ自身が病気になってしまった時、ワンオペ育児の場合は全ての時計の針が止まります。休みたいけれど代わりがいない。このジレンマに多くのワンオペ育児ママは苦しむ事になります。
これは、どのワンオペ育児ママにも訪れる大きな大きな壁ですね。最初は市販薬に頼るママも多いとは思いますが症状が悪化した場合にはやはり病院を受診したいですよね。泣く泣く子供達を連れて病院に行って一層クタクタになってしまう事も。少し余分にお薬を出してもらうなどして気持ちの上での対策をしています。
子供の「パパは?」の言葉に胸が詰まる
ママが日々一生懸命に育児と家事を行っている中で、子供から言われる「パパは?」の言葉は胸がとても痛くなりますよね。でも、子供のパパに会いたいという気持ちもとても分かります。単身赴任やパパの仕事が遅いご家庭では、子供とパパが触れ合う時間も極端に少なくなります。
保育園のお友だちや、公園で遊んでいる他の子供達のそばにはいつもパパがいて、「なぜうちだけいないんだろう」と小さな心で悩んでいる姿に、いつもママだけでごめんね。ママだって一生懸命頑張っているのにな。このままでいいのかな。と見えない不安に押しつぶされそうになります。
実はパパも悩んでいる?ワンオペ育児を少しだけ楽にする方法
毎日必死で頑張るからこそ生まれるその悩みや不安。ワンオペ育児をこなすママ達は、一体この気持ちをどこにぶつければよいのか。それは、誰しもが一番近くにいるパートナーに求めるのではないでしょうか。
パパが育児を手伝ってくれない、仕事を休んでくれない、仕事ばかりで育児の大変さを分かってくれない。パートナーに対しての思いはその家庭ごとに異なってくると思います。
ここで一度考えて欲しいのが、実際にワンオペ育児を行うママをパートナーに持つパパ自身も、悩んでいる事があるという事実です。確かに、一人で育児を行うという事は、本来であれば避けたいもの。しかし、結婚も、育児も、仕事も、家事も、決して一人から生まれるものではありません。
今回は、私が少しだけ楽になった、パパの気持ちを考えるという観点からも、ワンオペ育児ママに向けたアドバイスをご紹介していきたいと思います。
頑張らない
まず、悲しい事ではあるけれど、ワンオペ育児を行っているこの状況はそう簡単には変わりません。パートナーと話し合って、解決策を見出したとしても、環境が激変する事はないのです。
ワンオペ育児で悩むママの多くは、育児、仕事、家事の全てにおいて「完璧」を求める傾向にあると思います。実際に私もそうでした。でも、それだと心も体も疲れてしまうんですよね。ありがちな対策かもしれませんが、まずは「頑張らない」という事が基本です。
私が行った事は、「いかに楽をするか逆算して考える」という事。10分だけ早く起きて、お風呂掃除をしたり、炊飯器の予約タイマーをセットしたり、導線を利用して家事を行ったり、また土曜日に来週分の献立を決め、食材を予め購入したり。帰宅してから少しでも楽になるように先回りして家事を行っています。
そして、きつい時、気分が乗らない時は、とにかく頑張らない事。お惣菜を買うのもよし、子供と一緒に気持ちよく寝落ちするのもよし、洗濯物をたたむのを翌日に持ち越してもよし。自分の気持ちには、いつも正直でいるようにしましょう。
話せる人、頼れる人を見つける
人は不思議と、同じ境遇にある人がいると分かったり、話をしたりする事で安心するものです。そして、ワンオペ育児に奮闘するママは、意外と多いのも私が実際に経験して言える事の一つです。
SNSでも、同じ保育園のママでも、職場の同僚でも、どこかに必ず同じ事で悩んでいるママがいます。直接連絡を取る事が出来なくても、その状況を知るだけで少しだけ心がすーっと軽くなります。育児の相談窓口もあるので、電話で話を聞いてもらうのも良い方法ですね。
しかし、そうは言っても、精神的に今すぐ誰かに頼りたいという瞬間も必ず訪れます。そんな時は、パートナーに話をしましょう。その時に大切なのは、パートナーを責めるような言い方はしない事。気持ちを爆発させる事を日常にしてしまうと、伝えたい事がうまく伝わらないという状況に陥ってしまうからです。
相談なんだけど、つらいな、理解してくれると嬉しいな、いつもありがとう…。などの言葉を添えると、パートナーの気持ちもぐっとあなた自身に寄ってくるはずです。
パパへの期待を一旦0にする
これは本当に難しい事なのですが、パパへの「~して欲しい」「なんで~してくれないの」という期待を一旦0にする事で、ママが極端にがっかりする事が少なくなります。
目の前でダラダラされているのを見るのはまた別の問題ですが、ワンオペ育児のように、目の前にパートナーや両親がおらず育児と家事のタスクが山積みになっている状況だと、ママがやるしかないんですよね。その状況で、パパに期待をする事は、余計に自分の首を絞めてしまう事になります。
半ば悟りのような境地なのですが、期待をしないという事は、今も私がワンオペ育児を続けられている大きなポイントです。そしてここで大事なのが、時々パートナーに対して、「私こんなにすごい事を一人でやっているのよ」と気付かせる事。決して悪口にはせず、タイミングを見計らって自慢をする事で、パートナーは定期的に感謝をしてくれるようになります。
「自分が主人公のドラマ」がパパにもある事を考えてみる
確かに、女性だけが育児や家事をして、ワンオペ育児をこなすのがパパではなく、ほとんどママという事実は、社会的な問題でもあります。
社会の仕組みや、一人一人の意識を変えていく事は急務なのですが、実際はとても難しい事。この厳しい社会の中で、実は今、ワンオペ育児を行うママを持つパパ自身も悩んでいるという事実をご存知でしょうか。女性が子育てをしにくい社会と言われている一方、子育て世代の男性も、帰れない、同じような悩みを抱えています。
ママが日々ワンオペ育児に悲鳴をあげている影で、パートナーはパートナーが主役の人生を生きています。家族のために毎日一生懸命働いてくれている事への感謝とねぎらいは、裏を返せばパートナーからワンオペ育児を行う自分に対して感謝とねぎらいを貰えるきっかけにもなります。
育児・家事と仕事のどちらかが大変かという問いは、決して答えのないものかもしれません。だからこそ、お互いが尊敬し合い、立場と状況を理解し合える関係を築いていきたいものです。
頑張っているのは自分だけじゃない。でも自分を褒めてあげましょう
ワンオペ育児に至っては、パパへの批判だけが世を渡り歩いています。そしてこの問題は、とても難しい問題でもありますが、うまくやっていくためには、何かを我慢しなければなりません。
男性が、子育ての第一人者とはみなされにくいこの社会で、あなたのパートナーはもがいているかもしれません。あなたへの申し訳なさと、必死で戦っているかもしれません。
ワンオペ育児、本当に大変です。ママは凄いです。本当に凄い。まずは、パートナーへの気持ちの吐き出し方を少し変えてみる事から始めてみませんか?きっとパートナーの心にも響くと思います。
ワンオペ育児、一緒に頑張っていきましょう。