食品添加物ってなに?
食品添加物とは、食品の製造・加工のために使われる調味料や保存料、着色料などのことを言います。その用途は、「食品を加工しやすくするため」「色や香りをつけて美味しそうにするため」「保存性を高めるため」など。食品添加物は、食品を作る側にとって便利なものですが、食べる側にとっては食の安全性において不安が残ります。
だからと言って、食品添加物のすべてが危険というわけではありません。例えば、豆腐やこんにゃくは添加物を加えないと固まりません。また、育児用のミルクも、食品添加物を利用して必須成分を強化しなければ、乳児に健康被害をもたらす危険さえあります。
では、食の安全性において不安が残る食品を、どのように見極めるのでしょうか。
避けたい食品添加物の見極め方
子供の口に入れるものに対するママの意識はとても高いもの。「食品表示」をきちんと確かめて、添加物によってはできるだけ避けるようにしましょう。
簡単な判断方法としては、食品表示の原材料を見て、聞きなれないカタカナ文字(「リン酸塩」「ソルビン酸」など)や化学記号(Na、Kなど)がある場合は、注意しましょう。
食品表示の見方と注意点
食品表示は、「食品原料→食品添加物」の順で、原則として物質名の表示が義務付けられています。そのなかでも、用途名(画像中、赤背景のもの)と物質名(画像中、青背景のもの)を合わせての表示が義務付けられているものは、毒性が強いものが多いので要注意です。
ちなみに、画像中の「膨張剤」や「香料」などの用途名だけが記載されているものは、比較的、毒性が弱いものが多いです。
注意したい食品添加物一覧
この表に記載されている食品添加物は、特に注意が必要なものとなっているので、可能であれば覚えておくといざというときに役に立ちます。また、食品添加物の種類によって、身体に及ぼす影響が変わってきます。
気をつけると良い食品の例をご紹介
食品添加物を含む食品には実際にはどのようなものがあるのでしょうか。身近な食品にも悪影響のある食品添加物を含むものは色々とありますので、参考にしてみてください。
ハム、ウィンナー
赤いウィンナーやピンク色のハムは、鮮やかな色が食欲をそそりますよね。簡単に調理できる食品なので、朝食やお弁当にも活用しやすいと思います。しかし、ハムやウィンナーの原料となる豚肉には、赤い色素が含まれていますが、時間が経つと参加して黒っぽくなるので、そのままでは色の汚い茶色っぽいハムやウィンナーになってしまいます。
そのため、鮮やかなピンク色を保つように、発色剤の「亜硝酸ナトリウム」を添加しています。この発色剤は、毒性が強く、多量に摂取すると嘔吐や動悸、皮膚や粘膜が青色になるチアノーゼ、血圧降下などの「中毒症状」を引き起こします。
もし食べる場合は、1日1〜2本(枚)までにするようにするか、発色剤を使用せずに原料を塩漬けして作った「無塩せき」表示のあるものを選ぶようにしましょう。
清涼飲料水
清涼飲料水には、砂糖の代わりに「アスパルテーム」「アセスルファムK」「スクラロース」といった合成甘味料が使用されています。これらは、すっきりとした甘味を加えることができる食品添加物です。この合成甘味料は、脳腫瘍や肝機能障害の心配、免疫システムを乱す、成長遅れの不安など、健康上に多くの悪影響を及ぼします。
子供には、合成甘味料入りの飲み物を飲ませるには、注意が必要です。なるべく合成甘味料が入っていないものや、手作りジュースがおすすめです。
駄菓子
多くの子供が大好きな駄菓子には、「タール色素」や「カラメル色素」などの着色料が使用されています。タール色素は、いずれも発がん性が疑われている食品添加物で、「赤◯◯」「黄◯◯」「青◯◯」(◯には数字が入ります)などの表記があるものは、なるべく避けるようにしましょう。
ドライフルーツ
ドライフルーツには健康的なイメージがありますが、「漂白剤」や「酸化防止剤」として、「亜硫酸塩(ナトリウム)」が使用されている場合があります。果物を乾燥させるだけでは、色が変わって見た目が悪くなるので、綺麗な色を保ち、保存性を高めるために使われていますが、毒性が強く、子供の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
子供のおやつにする時は、原材料名を確認して、漂白剤や酸化防止剤が使われておらず、さらに植物油脂や塩、砂糖なども含まれていない原材料だけのものがおすすめです。
親子で一緒に!子供が料理を好きになるレシピをご紹介
ママが食べ物への知識を深めるとともに、子供にも食べ物に対する興味や理解を深めて欲しいですよね。健康的な身体になるためには、ママだけでなく子供自身にもしっかりと基本的な知識が身についていると、安心できると思います。
子供と一緒に料理を楽しむことができるレシピをご紹介していきます。一緒に作っていく中で、子供が食べ物について興味を持って、覚えてくれると良いですね。
野菜サラダ(幼児食)
レタスをちぎったり、綺麗に盛り付けたりするお手伝いをしてもらうことができるレシピです。色とりどりの食材を使用しているので、子供のやる気をあげることができます。
子供が自由にちぎったり、盛り付けたりすることで、子供ならではの発想が生まれて、ママも料理を楽しむことができそうですね。
材料(子供1食分+大人1食分)
- レタス:2〜3枚
- きゅうり:1本
- ミニトマト:4〜5個
- スイートコーン:お好みの量
- 乾燥ひじき:大さじ1
- しらす:大さじ2
- ☆油:大さじ2
- ☆酢:大さじ1/2〜1
- ☆醤油:大さじ1/2
- ☆こしょう:少々
- ☆白すりごま:お好みで
作り方
- レタスは食べやすい大きさにちぎり、5分ほど水にさらしてから、水気を切る。
- きゅうりはスライサーなどで輪切りにし、ミニトマトは半分に切る。スイートコーンは水気を切る。乾燥ひじきは流水でよく洗ってから、水でもどす。
- ☆がついた材料を使ってドレッシングを作る。☆の材料すべてを空き瓶などのフタがある容器に入れ、よく振る。
- 1と2を皿に盛り付け、しらすを全体にまぶし、最後にドレッシングをかける。
手作りふりかけおにぎり(幼児食)
手作りのふりかけで作るおにぎりです。子供には、ふりかけとご飯を混ぜたり、自由な形におにぎりをにぎったりする時にお手伝いしてもらうことができます。完成したら、一緒に作ったおにぎりを持って公園などにお出かけに行くと、さらに楽しさが増えそうですね。
また、手作りふりかけは、冷蔵庫なら3〜4日、冷凍庫なら10日間ほど保存できるので、作り置きすることもでき、おすすめです。
材料(子供1食分+大人1食分)
- ご飯:300g
- ー手作りふりかけの材料ー
- かぶの葉:150〜200g
- しらす:40g
- あみえび:20g
- ごま油:大さじ1
- 白すりごま:大さじ1
- 醤油:大さじ1/2
- 塩:ひとつまみ
作り方
- かぶの葉を細かくみじん切りにする。
- 熱したフライパンにごま油を式、1を炒めてしんなりしてきたら、しらすとあみえびを加え、さらに炒めて水分をとばす。
- 最後に白すりごま、醤油、塩で味をととのえる。醤油は鍋肌からまわしかける。
- ご飯に3でできたふりかけを混ぜ、お好みの形ににぎる。
もちもちうどん(幼児食)
麺から手作りのうどんは、混ぜたり、手でこねたり、足で踏んだりするので、身体全身を動かしながら楽しくお手伝いをすることができます。活発で運動が好きな子供に、外遊びができない雨の日などにお願いすると盛り上がりそうですね。
料理や食べ物に興味があまりないような子供でも、関心を持つきっかけになると思います。
材料
- 中力粉:200g
- 塩:小さじ1(粉に対して3%)
- 水:100ml(粉に対して45〜50%)
- 打ち粉(片栗粉):適宜
作り方
- 塩と水をよく混ぜて塩水を作る。
- 中力粉をボウルに入れて中心を空け、そこに塩水を入れ、粉と塩水を混ぜ合わせる。この時、菜箸を使い、ボウルについた粉もふき取るようにする。
- まとまってきたら、ボウルの中で手の親指のつけ根のやわらかい部分に体重をかけながら、粉っぽさがなくなるまでこねる。
- かたまりになってきたら、厚手のビニール袋に入れて、10〜20分生地を休ませる。
- 休ませた生地をビニール袋に入れたまま、足踏みをするように、足で踏んでこねていく。踏んでのびた生地は畳んでまたふむ、という作業を15〜20分繰り返す。
- まな板や綺麗な台の上に打ち粉をして、5でできた生地を麺棒で3mm位の厚さにのばす。
- のばした生地にもう一度打ち粉をして折りたたみ、端から3mm幅に切る。
- 麺をゆでるために、たっぷりのお湯(分量外)を沸かし、7で切った生地を10分ほどゆでる。厚みと太さの具合によって、ゆで時間を調節する。
- ゆで上がったら、すばやく水に晒し、もみ込むようにして流水で洗う。塩が入っているので、必ずもみ洗いをして塩気を取る。
食品添加物を避けた食生活を心がけましょう!
食品添加物というと身体に良くないイメージがなんとなくあると思いますが、なかなか詳しく覚えることはできないですよね。今回ご紹介したように、食品表示を確認して、見慣れないカタカナ文字の物質が含まれている場合は、なるべく避けるようにしにしてみてください。
食品表示に慣れてくれば自然と覚えることができると思います。また、子供と料理をして、親子で一緒に食べ物に関して理解を深めていくといいですね。
なお、山口真弓さんの書籍『子供のからだとこころが育つ!6歳までの食事のホント』には、食品添加物だけでなく化学調味料、油、白砂糖などが子供の体に与える影響についてもコンパクトにまとまっています。また、管理栄養士という資格を持ちながらも、毎日の子供の食事には頭を悩ませたという山口さんのこだわりとレシピは、ママの心強い味方となってくれそうです。
子供の食事の基本を学びたいママも、離乳食・幼児食レシピが気になるママも、食品選びに悩むママも、一度手にとってみてください。